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Ep.3 ヒロイン王子、出奔する
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「王様の国を憂うお気持ちはよくわかりました……男として一度口にした約束を違えるのは恥、勇者の名に懸けて、魔王の討伐は必ずや成し遂げましょう!」
たっぷりの沈黙のあと、ジェイクは覚悟を決めたようにそう口にした。
たとえるなら、ゲーム画面だったら『ゆうしゃは おうさまにだまされている』とか出ちゃうヤツだろ、これ!
……いや、この場合はだまされているというよりは、ペテンとわかっていても引き受けてくれただけか?
なにしろこのゲームの主人公は、人が困っているのに気づいたら見捨てられないっていう、究極のお節介でお人好しな性分なんだもんな……。
それこそがある意味で勇者ジェイクの弱点でもあり、そしてカッコいいところのひとつでもあるんだけどさ。
心のなかでため息をひとつつくと、あらためてお人好しがすぎる青年をじっくりと見る。
何度見てもやっぱりジェイクはイケメンで、なれるならこんな顔になりたいと願ってしまう。
どうして、オレはジェイクじゃなかったんだろう……忘れたはずの思いが、ジワリと首をもたげてくる。
そりゃさ、なれるならなりたいに決まってるだろ、だって『RPGの世界の勇者様』だぞ?
ゲームのプレイヤーにとっては、主人公こそが、もうひとりの自分みたいなもんなんだからさ。
異世界転生系なら、目指すはやっぱり自分があやつっていたキャラクターが基本だろ、基本!!
もちろんオレだって、人生勝ち組かもと思えるくらいには、キレイな顔をしてはいるんだとは思うけど、たった今魔王討伐の褒美として差し出され、あげくに受け取り拒否をされたばかりだし……。
もちろんこの場合は、受け取り拒否してくれたのはむしろ助かったけどな?!
だけど───このままオレがジェイクの旅に同行できなくなるのは、困るというか。
この国には、昔から『魔王があらわれ人々を苦しめるとき、神託の勇者があらわれて世界を救う』という言い伝えがあった。
そしてその言い伝えには続きがあって、『神託の勇者のみが装備できる武器や防具があり、その一撃こそが魔王を死に至らしめることができる唯一の手段なのだ』と。
だからこそ勇者という存在は、そこにあるだけでこの世界の人々にとっての希望であり、救いだった。
とはいえ、その話はリアルな世界の事情として考えてみれば、少し表情を変える。
勇者という存在は、国を治める統治者の目線から見れば『希望』どころか『脅威』でしかなかった。
だって、自分たちではけっして倒すことができない、魔王という存在を滅ぼすだけの強大な力を持った存在なんだぞ?
そしてジェイクは見てのとおり、見た目も性格も良くて文句なしだ。
そんなジェイクが魔王を倒して帰ってきたとして、その功績に見合う褒美として『こんな役に立たない第二王子じゃなくて王座をよこせ』なんて口にしてみろ、即座に国民たちからの支持を得てしまうであろうことは目に見えていた。
そうなればもう、現・国王がその座を追われることは火を見るよりもあきらかだ。
だからといって、この世界にも王家に仕える貴族たちはいる。
権力にともなう甘い汁を吸いたくて王権にすり寄ってきている、そんな彼らが黙って勇者の即位を見逃すとも思えなかった───もしかしたら娘がいる貴族は、むしろこぞって己の娘を勇者の嫁にと差し出してくるかもしれないけれど。
そうなれば既得権益を捨てられない貴族たちにより、担ぎ上げられた後継者たちの三つ巴の争いがはじまってしまう。
本来の正当な後継者である血筋重視の第一王子派と、世界を救った功績重視の勇者派と、そしてそのハイブリット型の第二王子派と。
そうなってしまえば、己の利となる人物を推して、貴族間でも一触即発の空気となることは十分にあり得るだろうよ。
うちの国は、ただこの世界の危機を救いたくて、世界を代表してバカ高い喜捨をして神殿から神託を授かり、選ばれし勇者を送り出そうとしているだけだ。
なのに、その結果として自国がいくつにも割れるような跡目争いが起きてしまったら、いくらなんでも報われなさすぎるだろ!
だからこそ、そうならないためにも道中で勇者と親しくなり、自らすすんで権力をもとめないように懐柔し、手綱をにぎるしかないんだ。
それこそが、ひそかにオレに課せられた、しかして最も重要な使命だった。
「どちらも大事な息子ではあるが、そなたに今のワシから差し出せるのは、これしかなくてな……ワシにそっくりな第一王子のライリーと、王妃にそっくりな第二王子のルーイだけなんじゃが……もしや勇者殿はライリーのほうが好みとかそういう……?!」
スッとぼけた演技をつづける国王だったけど、おいおい、さすがにそれはないだろう!
「誤解です!!いや、たしかにルーイ王子は思わずグラつくくらい美人ですけどっ!でも僕はかわいいお嫁さんをもらって、子どもはふたり作って、幸せな家庭を築くのが夢なんですからっ!!」
ほら、ジェイクだって困ってるじゃないか……って、思わずグラつくんかい!
あとなんなんだ、そのふわふわした夢見る少女みたいな夢はっ!!
───声を出してツッコミを入れなかった自分を、褒めてやりたい。
おいおい、うちの国の王様もたいがいあたまがおかしかったけど、この勇者も相当あたまがゆるくてふわふわなんじゃないだろうか?
なんならこちらのあたまが痛くなるような展開に、オレのなかでの不安は最高潮に達しようとしていた。
あのゲームにハマったばかりのころはただ、『一介の農民から選ばれた勇者が魔王を倒して世界を救い、そして助けた美人な姫と結ばれ、一国の王になる』なんていう、立身出世の王道を行く正統派ヒロイックファンタジーな展開に胸躍らせていたけれど、大人になっていろいろなこと知るにつれて疑問に思うことも増えてきて。
たとえば、そんな『魔王討伐』なんていう突然の重たい任務を押しつけられたのに、なんでジェイクはあっさりと旅立てんだよ!って思っていたけれど。
そうか……お人好しなのは言うまでもないとして、この勇者もたいがい、ここの王様と同じくらいおバカだったんだな!?
突如として気づいてしまった真実に、勇者に抱いていた幻想がガラガラと音を立ててくずれていく。
「そこをなんとかっ!えぇい、いずれはすべてそなたのものになるのじゃ、今なら旅立った先での少々えっちな味見も許可しよう!」
「ふざけんな、なに許可してくれちゃってるんだよ!!」
ジェイクにやる気を出してもらうためなら、多少はあたまのおかしなやり取りでもゆるそうと思っていたけれど、でももうダメだった。
「~~~っ、やっぱりもういい!オレが魔王を倒しに行く!だから言っただろ、最初から勇者なんていらないって!!」
オレだって、あのゲームはさんざんやり込んだんだ。
なんなら宝箱や罠の位置からその中身もふくめ、すべてのダンジョンの地図はあたまに入っているし、ラスボスにたどりつくまでに必要なイベントの流れだって、ばっちりと網羅されている。
途中で仲間にすべきキャラクターやそのパーティーの運用だって、こちとら完ぺきにおぼえているんだ。
なら、もうオレが魔王を倒す役目に成り代わったっていいだろ?!
そうだよ、それがいちばんいい選択肢だろ!
だってそれなら、勇者の懐柔なんてまどろっこしいことをしないで済む。
功績があろうとオレが野心を抱かなければいい話だし、それに仮に兄が王としてふさわしくない器だったなら、そのときは逆に王位の簒奪をすればいい。
「ルーイ!そなたでは無理じゃ……」
「そうですよ、ルーイ様!」
「止めるんじゃない!絶対にオレが魔王を倒すんだ!」
王様やこの国の大臣が必死に止める声を背後に置き去りにして、己を鼓舞したオレは謁見の間を飛び出していく。
オレの記憶するかぎり、あのゲームをプレイしていたときは魔王に挑むパーティーのなかに究極の装備品を身に着けた勇者を加えていなくったって、実際にその他の仲間たちによる物理攻撃だけで魔王のHPを削りきって勝ったことは何度もある。
だったら、この国の王子であるオレが勇者に代わって魔王を倒せる展開だってあるんじゃないかって考えるのは、そうおかしいことでもないはずだ。
でも、その考えがいかに甘かったのかを思い知らされたのは、城を飛び出していってすぐのことだった。
───そう、王様から魔王討伐の褒美として勇者に差し出されたあのときから、オレは王子なのに『ヒロイン』という運命を背負わされていたのだから。
たっぷりの沈黙のあと、ジェイクは覚悟を決めたようにそう口にした。
たとえるなら、ゲーム画面だったら『ゆうしゃは おうさまにだまされている』とか出ちゃうヤツだろ、これ!
……いや、この場合はだまされているというよりは、ペテンとわかっていても引き受けてくれただけか?
なにしろこのゲームの主人公は、人が困っているのに気づいたら見捨てられないっていう、究極のお節介でお人好しな性分なんだもんな……。
それこそがある意味で勇者ジェイクの弱点でもあり、そしてカッコいいところのひとつでもあるんだけどさ。
心のなかでため息をひとつつくと、あらためてお人好しがすぎる青年をじっくりと見る。
何度見てもやっぱりジェイクはイケメンで、なれるならこんな顔になりたいと願ってしまう。
どうして、オレはジェイクじゃなかったんだろう……忘れたはずの思いが、ジワリと首をもたげてくる。
そりゃさ、なれるならなりたいに決まってるだろ、だって『RPGの世界の勇者様』だぞ?
ゲームのプレイヤーにとっては、主人公こそが、もうひとりの自分みたいなもんなんだからさ。
異世界転生系なら、目指すはやっぱり自分があやつっていたキャラクターが基本だろ、基本!!
もちろんオレだって、人生勝ち組かもと思えるくらいには、キレイな顔をしてはいるんだとは思うけど、たった今魔王討伐の褒美として差し出され、あげくに受け取り拒否をされたばかりだし……。
もちろんこの場合は、受け取り拒否してくれたのはむしろ助かったけどな?!
だけど───このままオレがジェイクの旅に同行できなくなるのは、困るというか。
この国には、昔から『魔王があらわれ人々を苦しめるとき、神託の勇者があらわれて世界を救う』という言い伝えがあった。
そしてその言い伝えには続きがあって、『神託の勇者のみが装備できる武器や防具があり、その一撃こそが魔王を死に至らしめることができる唯一の手段なのだ』と。
だからこそ勇者という存在は、そこにあるだけでこの世界の人々にとっての希望であり、救いだった。
とはいえ、その話はリアルな世界の事情として考えてみれば、少し表情を変える。
勇者という存在は、国を治める統治者の目線から見れば『希望』どころか『脅威』でしかなかった。
だって、自分たちではけっして倒すことができない、魔王という存在を滅ぼすだけの強大な力を持った存在なんだぞ?
そしてジェイクは見てのとおり、見た目も性格も良くて文句なしだ。
そんなジェイクが魔王を倒して帰ってきたとして、その功績に見合う褒美として『こんな役に立たない第二王子じゃなくて王座をよこせ』なんて口にしてみろ、即座に国民たちからの支持を得てしまうであろうことは目に見えていた。
そうなればもう、現・国王がその座を追われることは火を見るよりもあきらかだ。
だからといって、この世界にも王家に仕える貴族たちはいる。
権力にともなう甘い汁を吸いたくて王権にすり寄ってきている、そんな彼らが黙って勇者の即位を見逃すとも思えなかった───もしかしたら娘がいる貴族は、むしろこぞって己の娘を勇者の嫁にと差し出してくるかもしれないけれど。
そうなれば既得権益を捨てられない貴族たちにより、担ぎ上げられた後継者たちの三つ巴の争いがはじまってしまう。
本来の正当な後継者である血筋重視の第一王子派と、世界を救った功績重視の勇者派と、そしてそのハイブリット型の第二王子派と。
そうなってしまえば、己の利となる人物を推して、貴族間でも一触即発の空気となることは十分にあり得るだろうよ。
うちの国は、ただこの世界の危機を救いたくて、世界を代表してバカ高い喜捨をして神殿から神託を授かり、選ばれし勇者を送り出そうとしているだけだ。
なのに、その結果として自国がいくつにも割れるような跡目争いが起きてしまったら、いくらなんでも報われなさすぎるだろ!
だからこそ、そうならないためにも道中で勇者と親しくなり、自らすすんで権力をもとめないように懐柔し、手綱をにぎるしかないんだ。
それこそが、ひそかにオレに課せられた、しかして最も重要な使命だった。
「どちらも大事な息子ではあるが、そなたに今のワシから差し出せるのは、これしかなくてな……ワシにそっくりな第一王子のライリーと、王妃にそっくりな第二王子のルーイだけなんじゃが……もしや勇者殿はライリーのほうが好みとかそういう……?!」
スッとぼけた演技をつづける国王だったけど、おいおい、さすがにそれはないだろう!
「誤解です!!いや、たしかにルーイ王子は思わずグラつくくらい美人ですけどっ!でも僕はかわいいお嫁さんをもらって、子どもはふたり作って、幸せな家庭を築くのが夢なんですからっ!!」
ほら、ジェイクだって困ってるじゃないか……って、思わずグラつくんかい!
あとなんなんだ、そのふわふわした夢見る少女みたいな夢はっ!!
───声を出してツッコミを入れなかった自分を、褒めてやりたい。
おいおい、うちの国の王様もたいがいあたまがおかしかったけど、この勇者も相当あたまがゆるくてふわふわなんじゃないだろうか?
なんならこちらのあたまが痛くなるような展開に、オレのなかでの不安は最高潮に達しようとしていた。
あのゲームにハマったばかりのころはただ、『一介の農民から選ばれた勇者が魔王を倒して世界を救い、そして助けた美人な姫と結ばれ、一国の王になる』なんていう、立身出世の王道を行く正統派ヒロイックファンタジーな展開に胸躍らせていたけれど、大人になっていろいろなこと知るにつれて疑問に思うことも増えてきて。
たとえば、そんな『魔王討伐』なんていう突然の重たい任務を押しつけられたのに、なんでジェイクはあっさりと旅立てんだよ!って思っていたけれど。
そうか……お人好しなのは言うまでもないとして、この勇者もたいがい、ここの王様と同じくらいおバカだったんだな!?
突如として気づいてしまった真実に、勇者に抱いていた幻想がガラガラと音を立ててくずれていく。
「そこをなんとかっ!えぇい、いずれはすべてそなたのものになるのじゃ、今なら旅立った先での少々えっちな味見も許可しよう!」
「ふざけんな、なに許可してくれちゃってるんだよ!!」
ジェイクにやる気を出してもらうためなら、多少はあたまのおかしなやり取りでもゆるそうと思っていたけれど、でももうダメだった。
「~~~っ、やっぱりもういい!オレが魔王を倒しに行く!だから言っただろ、最初から勇者なんていらないって!!」
オレだって、あのゲームはさんざんやり込んだんだ。
なんなら宝箱や罠の位置からその中身もふくめ、すべてのダンジョンの地図はあたまに入っているし、ラスボスにたどりつくまでに必要なイベントの流れだって、ばっちりと網羅されている。
途中で仲間にすべきキャラクターやそのパーティーの運用だって、こちとら完ぺきにおぼえているんだ。
なら、もうオレが魔王を倒す役目に成り代わったっていいだろ?!
そうだよ、それがいちばんいい選択肢だろ!
だってそれなら、勇者の懐柔なんてまどろっこしいことをしないで済む。
功績があろうとオレが野心を抱かなければいい話だし、それに仮に兄が王としてふさわしくない器だったなら、そのときは逆に王位の簒奪をすればいい。
「ルーイ!そなたでは無理じゃ……」
「そうですよ、ルーイ様!」
「止めるんじゃない!絶対にオレが魔王を倒すんだ!」
王様やこの国の大臣が必死に止める声を背後に置き去りにして、己を鼓舞したオレは謁見の間を飛び出していく。
オレの記憶するかぎり、あのゲームをプレイしていたときは魔王に挑むパーティーのなかに究極の装備品を身に着けた勇者を加えていなくったって、実際にその他の仲間たちによる物理攻撃だけで魔王のHPを削りきって勝ったことは何度もある。
だったら、この国の王子であるオレが勇者に代わって魔王を倒せる展開だってあるんじゃないかって考えるのは、そうおかしいことでもないはずだ。
でも、その考えがいかに甘かったのかを思い知らされたのは、城を飛び出していってすぐのことだった。
───そう、王様から魔王討伐の褒美として勇者に差し出されたあのときから、オレは王子なのに『ヒロイン』という運命を背負わされていたのだから。
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