ワールド・スイーパー

秋谷イル

文字の大きさ
上 下
135 / 136
外伝・箒神新話

女神との出会い

しおりを挟む
「私、アルバル・ノクラティスがニャーン・アクラタカと出会ったのは第六大陸の修道院へ警備兵として赴任した時だった……」

 今日も原稿にペンを走らせるアルバル。現在の彼は五十五歳。しかし文章の中の彼は二十二歳とまだ若く、ニャーンにいたっては十五歳の子供だった。
 アルバルがあの修道院にいた理由は、上官の命令に対し反抗的だったからである。若さゆえに元いた部隊の慣習や間違っていると思った命令に迎合することができなかった。
 地方の修道院送りになった時には流石に少し後悔したものの、年経た今となっては改めて自分は間違っていなかったのだと思える。だって、そのおかげでニャーンに出会えたのだから。

「私の話はこのくらいにしておこう。読者が知りたいのはニャーン・アクラタカについてのはずだ。先に断っておくが私は彼女の敬虔な信徒であり、後述する内容を彼女への侮辱とは受け取らないで欲しい。真実を語りたいだけだ。それをあなたがたが知っても彼女の輝きが曇ることはないと断言できる……」

 この出だしの部分が気に入らず、何度も書き直している。多くの人に正しくニャーンのことを知って欲しい。そのための回顧録なのだから最初で読者を躓かせてしまってはならない。
 できる限り軽妙に、それでいて軽薄にはならないようにバランスを取りながら文章を練り上げたい。これがなかなか難しいのだ。

「文才が無いな、俺は……」
 と、呟いてから彼は気付く。そうだ、自分の中でだけこねくり回しているからいけないのだ。やはり自分とは異なる視点を持つ誰かに読んでもらってこそ、より多くの問題点に気が付けるというものだろう。
 よしと頷いた彼は娘を呼んだ。
「おーい、クアルナン」
「なに?」
 呼ばれてすぐにやって来たのは、今年で二十八になる娘。すでに嫁入りしているものの、最近旦那と喧嘩して実家に戻って来た親不孝な子だ。もう一ヶ月近くこの家に留まっているが、一応まだ離婚はしていない。
 ちなみにクアルナンとは『ニャーンに祝福されし子』という意味である。実際にこの子が生まれた時に大喜びしてもらえたので、こう名付けた。
 ――だというのに、本人は発音しにくい名前だと親を恨んでいる。本当に親不孝な娘だ。
「ちょっとお前、原稿を読んでみてくれ。自分では気が付けない問題があるかもしれない」
「はあ? まあいいけど……」
 午前中に家事もあらかた済ませたのだろう。暇そうにしていたクアルナンは案の定、父の提案に乗ってきた。
 そして椅子に座り、受け取った原稿を読み進めて「ふ~ん」などと言いながら軽く頷く。
「ニャーンちゃん、昔はこんなに引っ込み思案だったんだ」
「ああ、出会った頃はまだすごく大人しくてな」

 今の彼女しか知らない人間には意外に思われるだろうが、少女時代のニャーンはとても大人しい子だった。要領も悪く失敗してばかり。そのせいで年下の子達にまで馬鹿にされていた。
 当時、アルバルもそんな彼女を見下してしまっていた。見た目だけならもう大人だし顔立ちも整っている。なのにそれ以外の部分で損をしているなと。臆病で泣き虫でドジで不器用。容姿以外の長所が何一つ無い。
 逆に彼女より幼く、それでいて大人顔負けの見識を持つプラスタ・ローワンクリスは凄い子だと思った。あの子なら、こんな掃き溜めからでものし上がっていけるかもしれないと。

「私は愚かだった……そうなの? このプラスタって子は実際には大したことなかったとか?」
「いや、本当に凄い子だったよ。だがな、その秀才は何故かいつもニャーンちゃんを気にかけていた。最初は単に世話焼きな性格なのかと思ったよ。でも、そうじゃなかったんだ」

 ――ある時、アルバルはプラスタに言った。いつもお守りで大変だなと。あんな大きな赤ん坊の世話を任されて苦労してるだろうなどとも。
 するとプラスタは激昂した。普段ニャーンに対して怒っている時など比較にならないほど怒りを燃え上がらせ怒鳴りつけた。何もわかってない人が好き勝手言わないで!

「ずっと彼女達は世話係と手のかかる子供のような関係だと思っていた。でも、そうじゃない。彼女達は友達で、互いを大切にしていた」

 ちょっとした騒ぎになったため院長先生に呼び出され説明を受けた。
 プラスタはニャーンのおかげで変われたのです。あの子は先ほどご覧になった通り、ここに来るまでは全く他者を気遣うことのできない性格だった。
 当然、そんな彼女を他も遠ざけたがる。実際にあの子が一番苦しい思いをしていた時、ほとんどの子達は話しかけようともしなかった。
 ニャーンだけが違ったのです。プラスタの苛烈な性格によって一番強く苛まれていたあの子だけが、真っ先にプラスタを許し、彼女の涙を止めようとした。
 アルバルさん、貴方は不条理に反抗してここへ来ることになったのでしょう? 過ちから目を逸らさなかった。
 でしたら、今回の過ちからも目を逸らさないでください。貴方は間違ったのです。
 ニャーンが駄目な子に見えますか? 今やこの院の子供達の最年長者なのに他の子達から馬鹿にされていると。
 もっと、よく見てあげてください。そんなことはありませんから。あの子は皆の姉らしく、とても慕われているのですよ。

「……院長先生は的確に見抜いていた。俺は第一印象で間違った物の見方をしてしまったのだよ。先入観で目が曇っていたんだ」

 ニャーンはたしかに頼りない。でも、そんな彼女を他の子達が支えてくれる。そうしたいと思ってもらえることが彼女の才能。
 たしかに無知で臆病で不器用だ。けれど、そんな欠点などものともしない優しさを持っていた。無知なりに必死に考え、臆病でも諦めず、不器用ながらも皆の力を借りて難題に取り組み、最終的にはなんだかんだで解決してしまう。
 それは周りの人間が彼女に知恵や力を貸しているからだが、彼等がそうしてくれる理由は彼女が優しい少女だからなのである。その優しさに彼等も救われているのだと、よく観察してみてやっと理解できた。

「そういえばアイム様に聞いたことがある。神様は自分への信仰を力に変えられるんだって。ニャーンちゃんもそうなのかな?」
 思い出す時のクセで小首をかしげるクアルナン。二十八の出戻り娘とはいえ、親の目にはやはり子のそういう仕草は可愛らしく映る。アルバルはシワの増えた顔をくしゃっと歪めて微笑んだ。
「うむ、そうらしい。彼女のような人が神様になったことは必然だったのかもしれないな」
「愛され上手ほど強い神様になれるってことだもんね」
「強いのかは知らんが、良い神様なのは間違い無い」
 アルバルにとっては、ニャーンもやはりあの頃の頼りない少女の面影を残している。そんな彼女が神として苦難に立ち向かい、人々を守り続けてくれていることは心配でもある。
 だが、大丈夫だろうとも思うのだ。あの修道院の人々が彼女を支えてくれていたように、今もニャーンの周りには心強い味方がたくさんいる。大英雄アイム・ユニティに、かつてこの星を汚染していた怪塵が姿を変えた白鳥のキュート。ニャーンの夫であり第四大陸の王となったズウラ。その妹でニャーンの親友でもあるスワレ。
 信じがたいことだがプラスタの魂のようなものも怪塵によって保存され一緒にいるのだと言う。ならば、どんな問題もまたなんだかんだで解決していけるのだろう。
 それにアルバルは、いや、アルバルだからこそ知っているのだ。あの少女自身もけっして弱くはないのだと。今もなお自信が無くておどおどしているが、他人のためになら彼女は驚くほどの勇気を振り絞れるのだ。

 瞼を閉じれば、今もはっきりと思い出せる。あの日の光景――
 修道院を襲った怪塵狂いの熊に、彼は深手を負わされてしまった。右足がおかしな方向に曲がり、腹部にも裂傷。口から血を吐いて怯えながら必死に後退った。
 周りには他の兵士達もいたし、修道院の人々も不安な眼差しで自分を見ていた。だが誰にも助けられはしない。仲間達もすでに満身創痍だったし、女子供にあんな大型獣をどうにかできようものか。
 しかし、たった一人だけ後先考えずに飛び出して来た者がいた。ニャーン・アクラタカが熊の背中にしがみつき必死に訴えかけたのだ。

『だめ! 帰って!』

 獣に言葉が通じるはずはない。しかも怪塵に狂わされた動物は正気すら失っている。それでも彼女は落ちていた武器を拾って攻撃しようなどとは考えなかったし、だからといって目の前で死にかけている知り合いを放っておくこともできなかった。
 愚かだったが、奇跡とは愚か者だからこそ起こせるのかもしれないと思った。怪塵狂いの熊の傷口から溢れ出していた赤い塵が動き出し、檻を形成した。暴れた熊にニャーンは弾き飛ばされ隙間から外へ出たが、あの熊は逃げ出すことができなかった。
 アルバル達の頑張りは無駄ではなかったのだ。ニャーンが稼いでくれた時間のおかげで全身が怪塵化して崩れ落ちた。そうでなければ、あと何人かは犠牲になっていたはずである。
 信じられないことが起きて、皆が呆然としている中、塵となって消えた獣のために祈ったニャーンは突然逃げ出した。後に本人から聞いたところによると、自分が怪塵を操ったのだとすぐに理解できたらしい。
 呪われた力。皆に嫌われる。そう思ったから、もう修道院にはいられないと決めつけてしまった。やっぱり彼女は賢い子では無かったのである。
 愛されるべき存在だが、彼女自身は自分に向けられた愛情に対し鈍感だ。自分なんかが愛されるわけがないと卑下している。悲しいことだ。

「――だから、箒の女神の信徒達よ。私と同じ信仰を持つ家族達。諦めずに彼女を愛し続けなさい。きちんと伝わるまでには時間がかかるだろう。私達の神様は自己肯定感が低い。それでもいつかはわかってくれるはずだ。愛されるに相応しい存在なのだと……か。うん、この締め方はいいんじゃない?」
 ニャーンとの出会いについて書かれた章を読み終わったクアルナンは、そう評して顔を上げる。
 ところが、父はいつの間にか椅子に座ったまま眠ってしまっていた。
「ったくもう、いい歳なのに張り切りすぎるから」
 父は強い使命感をもってこの原稿の執筆に取り掛かっているらしい。まあ、ひょっとしたらこの本がいつか聖典のような扱いを受けるのかもしれないし、気持ちはわからなくもないけれど。
 娘としては、あまり無理はしないでほしい。
 父に毛布をかけてやって、原稿の束をきちんと机の上に戻してから部屋を出ると、玄関のドアがノックされた。多分彼だろう。
 案の定、そこに立っていたのは夫。同じ街の別の区画で大工をしている。
「ほら、これ。頼まれてたやつ」
「ありがと」
「お義父さんは?」
「寝たわ」
「こんな時間に? まだ昼前だぞ」
「きっと徹夜でもしたのよ。ニャーンちゃんのこととなると人が変わるんだもの。娘より大切なのよ」
「ははっ、誰よりも熱心な信者だもんな。まあ、二番目には愛されてるだろ?」
「どうだかね。まあアンタの一番なら、私はそれでいいわ」
 クアルナンと夫は実は仲違いなどしていない。あの頑固な父を納得させるための方便である。夫婦喧嘩の果てに飛び出して来たとでも言わなければ、嫁いだ娘が帰って来るななどと言うような人なのだ。
「寂しいでしょうけど、しばらく我慢してね。母さんがいない今、私が父さんを見てあげなきゃ」
「一緒に住んでくれたら早いんだけどなあ」
「母さんの思い出が多い家から離れたくないのよ」
 色々と問題はあるが、それでも幸せな人生だと彼女も思う。父や自分達にこの幸せをくれたのが誰なのかももちろん知っている。だから気が済むまで執筆に打ち込ませてあげたい。
 だって、あの女神様には未来永劫愛されていて欲しいから。
「ま、凄い勢いで書き続けてるからそんなに時間はかからないわよ。その間にも説得はしとくし、そのうち一緒に暮らしてくれるでしょ」
「なんならオレがこっちに引っ越してきてもいいけど?」
 夫に言われて、その手もあるかと考え込むクアルナン。
 でも、すぐに父の呼ぶ声が聞こえてきた。どうやら目を覚ましたらしい。名残惜しいが夫と素早く口づけを交わし、家の中に戻る。
 さーて、今夜は彼が持って来てくれた鍋で美味しいスマルダンを作ってやろう。甲斐のある仕事をさせて、これからも元気に長生きしてもらわなければ。
 クアルナンはまた頭の片隅でニャーンに感謝の祈りを捧げつつ、はいはいと父の呼び声に応えてドアを開けるのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

まじかる⭐︎ふれぐらんす -魔法少女と3LDK-

むくみん
ファンタジー
ブラック企業を退職し、地方に移住した新人小説家・茂上由希は、同じアパートに住む少女たちに懐かれる。 平穏で順風満帆な生活を送っていたが、ある日少女たちの秘密を知ってしまい・・・? 超不定期更新ですが、なるべく週一程度でできるよう頑張ります。。。

臼歯を埋める Puffy fruit

梅室しば
キャラ文芸
【キッチンに残された十六個の歯。これを育てる、だって?】 佐倉川利玖の前に現れた十六個の歯。不思議な材質で出来た歯の近くには『そだててください』という書置きも残されていた。熊野史岐と佐倉川匠も合流して歯の正体を探るが、その最中、歯の一つが割れて芽が伸びているのが見つかる。刻一刻と変化する謎の歯に対処する為に、三人は岩河弥村へ向かい、佐倉川真波の協力を得て栽培に取り掛かる。──これは、奇妙な花の生態に翻弄された数日間のレポート。 ※本作はホームページ及び「pixiv」「カクヨム」「小説家になろう」「エブリスタ」にも掲載しています。

人生負け組のスローライフ

雪那 由多
青春
バアちゃんが体調を悪くした! 俺は長男だからバアちゃんの面倒みなくては!! ある日オヤジの叫びと共に突如引越しが決まって隣の家まで車で十分以上、ライフラインはあれどメインは湧水、ぼっとん便所に鍵のない家。 じゃあバアちゃんを頼むなと言って一人単身赴任で東京に帰るオヤジと新しいパート見つけたから実家から通うけど高校受験をすててまで来た俺に高校生なら一人でも大丈夫よね?と言って育児拒否をするオフクロ。  ほぼ病院生活となったバアちゃんが他界してから築百年以上の古民家で一人引きこもる俺の日常。 ―――――――――――――――――――――― 第12回ドリーム小説大賞 読者賞を頂きました! 皆様の応援ありがとうございます! ――――――――――――――――――――――

【☆完結☆】転生箱庭師は引き籠り人生を送りたい

うどん五段
ファンタジー
昔やっていたゲームに、大型アップデートで追加されたソレは、小さな箱庭の様だった。 ビーチがあって、畑があって、釣り堀があって、伐採も出来れば採掘も出来る。 ビーチには人が軽く住めるくらいの広さがあって、畑は枯れず、釣りも伐採も発掘もレベルが上がれば上がる程、レアリティの高いものが取れる仕組みだった。 時折、海から流れつくアイテムは、ハズレだったり当たりだったり、クジを引いてる気分で楽しかった。 だから――。 「リディア・マルシャン様のスキルは――箱庭師です」 異世界転生したわたくし、リディアは――そんな箱庭を目指しますわ! ============ 小説家になろうにも上げています。 一気に更新させて頂きました。 中国でコピーされていたので自衛です。 「天安門事件」

拝啓、愛しの侯爵様~行き遅れ令嬢ですが、運命の人は案外近くにいたようです~

藤原ライラ
ファンタジー
心を奪われた手紙の先には、運命の人が待っていた――  子爵令嬢のキャロラインは、両親を早くに亡くし、年の離れた弟の面倒を見ているうちにすっかり婚期を逃しつつあった。夜会でも誰からも相手にされない彼女は、新しい出会いを求めて文通を始めることに。届いた美しい字で洗練された内容の手紙に、相手はきっとうんと年上の素敵なおじ様のはずだとキャロラインは予想する。  彼とのやり取りにときめく毎日だがそれに難癖をつける者がいた。幼馴染で侯爵家の嫡男、クリストファーである。 「理想の相手なんかに巡り合えるわけないだろう。現実を見た方がいい」  四つ年下の彼はいつも辛辣で彼女には冷たい。  そんな時キャロラインは、夜会で想像した文通相手とそっくりな人物に出会ってしまう……。  文通相手の正体は一体誰なのか。そしてキャロラインの恋の行方は!? じれじれ両片思いです。 ※他サイトでも掲載しています。 イラスト:ひろ様(https://xfolio.jp/portfolio/hiro_foxtail)

欠陥姫の嫁入り~花嫁候補と言う名の人質だけど結構楽しく暮らしています~

バナナマヨネーズ
恋愛
メローズ王国の姫として生まれたミリアリアだったが、国王がメイドに手を出した末に誕生したこともあり、冷遇されて育った。そんなある時、テンペランス帝国から花嫁候補として王家の娘を差し出すように要求されたのだ。弱小国家であるメローズ王国が、大陸一の国力を持つテンペランス帝国に逆らえる訳もなく、国王は娘を差し出すことを決めた。 しかし、テンペランス帝国の皇帝は、銀狼と恐れられる存在だった。そんな恐ろしい男の元に可愛い娘を差し出すことに抵抗があったメローズ王国は、何かあったときの予備として手元に置いていたミリアリアを差し出すことにしたのだ。 ミリアリアは、テンペランス帝国で花嫁候補の一人として暮らすことに中、一人の騎士と出会うのだった。 これは、残酷な運命に翻弄されるミリアリアが幸せを掴むまでの物語。 本編74話 番外編15話 ※番外編は、『ジークフリートとシューニャ』以外ノリと思い付きで書いているところがあるので時系列がバラバラになっています。

だいたい死ぬ悲運の王女は絶対に幸せになりたい!〜努力とチートでどんな運命だって変えてみせます〜

十和とわ
ファンタジー
悲運の王女アミレス・ヘル・フォーロイトは、必ず十五歳で死ぬ。 目が覚めたら──私は、そんなバッドエンド確定の、乙女ゲームの悪役王女に転生していた。 ヒロインを全ルートで殺そうとするわ、身内に捨てられ殺されるわ、何故かほぼ全ルートで死ぬわ、な殺伐としたキャラクター。 それがアミレスなのだが……もちろん私は死にたくないし、絶対に幸せになりたい。 だからやってみせるぞ、バッドエンド回避!死亡フラグを全て叩き折って、ハッピーエンドを迎えるんだ! ……ところで、皆の様子が明らかに変な気がするんだけど。気のせいだよね……? 登場人物もれなく全員倫理観が欠如してしまった世界で、無自覚に色んな人達の人生を狂わせた結果、老若男女人外問わず異常に愛されるようになった転生王女様が、自分なりの幸せを見つけるまでの物語です。 〇主人公が異常なので、恋愛面はとにかくま〜ったり進みます。 〇基本的には隔日更新です。 〇なろう・カクヨム・ベリーズカフェでも連載中です。 〇略称は「しぬしあ」です。

処理中です...