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最終章【鳥と獣と箒の女神】
待つ者達
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そんなニャーンの姿を見守り続けるアルトゥールは、やがて彼方の『庭園』から評した。
「不死鳥のような少女だ」
折れて砕けて挫けても、必ず自身を焼く悔恨の炎の中から立ち上がる。驚異的な精神力、あれは最初から神として創られた自分達には持ちえないものだと認める。
だが、だとしても限界はあるはず。このままではいつか壊れてしまうだろう。そして二度と立ち上がれなくなる。
卵は孵らず、新たな神の生誕は遠のく。
「……」
その場合、ニャーンは免疫システムの一部に組み込まれ、能力だけを『神』の代用品として活用されることになる。この宇宙は常に危うい均衡の上に成り立っているのだ。守界七柱に欠員が出た以上、非人道的な決断であろうと必要なら行わねばならない。
それができるからこそ、アルトゥール達は『神』なのだ。
「君はどうだ、ニャーン・アクラタカ。非情を選択できない君は、それでも本当に神たりうるのか。私もまだ諦めてはいない。見せてくれ、君がこのか細い未来を掴み取る姿を」
ニャーンが彼女自身の望みに敵う存在となれる可能性はまだ残されている。無数に分岐した未来の一つ、細い糸のように見えるそれが完全に途切れてしまわない限りはアルトゥールも信じ続ける。けっしてこの目を離すものか。
彼のように。
「アイム・ユニティは、今も君を待っているぞ」
アイムは人の姿でニャーンが消えた場所、扉があったその位置の手前に座り込んでいる。彼女が旅立った直後からずっとそのままだ。一歩も動こうとしない。
また庭園を訪れたケナセネスラが、未だに動いていない彼の姿を見て呆れた。
「子犬ちゃん、自由にしていいのよ? 先に貴方達の星に戻ってもいいし、この庭園を散歩してもいい。せめて少しくらい運動したら? なんなら妾もご一緒してあげる」
「いらん」
にべもなく断るアイム。あぐらをかいて腕組みしたまま、じっと虚空を見つめる。
食事も取らない。宇宙のあらゆる料理を極めたウーヌラカルボが彼の味覚と嗅覚を考慮した上で強烈に食欲を刺激する一皿を用意してやっても絶対に手を付けようとしない。
『自信を喪失した』
そう言ってウーヌラカルボは諦めてしまった。結果はどうあれ、ニャーン・アクラタカが戻って来た時には顔を出すと告げて。
流石に星獣と言うべきか飲まず食わずなのにアイムの姿に変化は無い。おそらく、あと数百年はこのまま座していたとしても生き続けられるだろう。
けれどケナセネスラは知っている。星獣とて不死ではない。彼は今こうしている間にも刻一刻と弱りつつあり、やがては必ず死を迎える。
そもそも本来なら、こんなにじっとしていられる生き物ではない。獣なのだから、もっと活発に動き回っているのが普通だ。冬眠する獣だってこんなに長く眠ってはいない。まして彼は睡眠すら取っていない。
いつ子猫が戻って来ても迎えてやれるように、起きたまま待ち続ける気だ。
「大切なのね、あの子が」
「ああ」
理由は問わない。宇宙のあらゆる知識を集積する彼女は、すでにそれを知っている。この子犬にとって、あの子猫はかけがえのない存在。今の会話は本人の口からその事実を聞きたかっただけ。
――しばらく後、テムガモシリも顔を出した。界球器を外敵から防衛する役を担う彼は本来なら七柱の中でもアルトゥールに次いで忙しい。けれど最近はよくここに戻って来る。
「まだ座っているのか」
「どいつもこいつも同じことを言いよる」
眉をしかめるアイム。もう六柱に対する敵意は無いが、こうも同じことばかり言われるのは腹が立つ。
「そんなに大人しく座っとるのが意外か?」
「お前の本性は獣だ、それは絶対に変わらん。獣は『子』を守るために牙を剥き、命を賭ける」
「あやつはワシの子ではない」
「だから大人しくしているのか?」
「ああ、そうだ」
子供よりも大切な存在だ。アイムとて長く生きて来た、他者に対し通常とは異なる好意を抱いたこともある。中には恋慕と呼べる情もあったのかもしれない。
だがニャーンに対するこの感情はそれとも違う。自分達は親子ではないし恋人でもない。たまに弟子扱いしたことはあったが師弟関係とも異なる気がする。
それらに向けるべき感情のどれよりも強く、あの少女を想っている。彼女が去ったことでやっとそんな自分の変化に気付くことができた。もはやニャーン無しでは生きられないし、彼女が幸せになれるというなら、そのためにどんなことでもしよう。
そして、そう願うと同時に頼りにもしている。だから親が子に向ける愛情とは異なると己の情を分析した。親ならば子はいくつになっても可愛いものだ。だが自分は、これから神になるあの娘と対等でありたい。
「あやつはワシのために行った。なのにワシが短慮に走ってどうする? あやつの信頼を裏切って顔向けできるか?」
「ふむ……たしかに、それはそうだ」
「お主はワシが嫌いらしい。だが、いくら挑発しても無駄だぞ。もう戦うつもりは無い」
彼等がニャーンの敵に回らない限り、けっしてそれはしない。
「なら、別の質問をしよう」
唐突に割り込んで来たのはアルヴザイン。黒い穴のようなゲートをくぐり抜けて出現した途端にその質問を投げかけて来る。
「どうしてユニ・オーリを許せた?」
「なんじゃいきなり」
「いきなりではなく、以前から気になっていた。あの男がしたことは本来許されるはずのない罪だ。特に星の化身たるお前は堪え難い怒りに囚われていたはず」
「まあな」
それは今もだとアイムは答える。今だってユニの顔が目の前にあったなら、反射的に引き裂いてしまいかねない。
あの外道が憎くてたまらない。できるならこの手で殺してやりたい。
だが、あの娘は違った。
「ニャーンが許した。知っとるか、あやつはワシよりよっぽど酷い目に遭わされたんじゃ。地獄のような悪夢を何度も何度も見せられた。夢の中とはいえ、人としての尊厳なんぞ微塵も残らんほど凌辱されて踏みにじられた」
なのに許せた。本気でユニに同情し、あの男の抱えていた孤独に寄り添おうとした。怪塵を経由して伝わって来た感情を、同じ場にいたアイム達もまた受け取った。
「憎んでおったし恨んでおったよ。それでも、あのたかが十八の小娘は全て呑み込んで許す決断をしたんじゃ。それを知ったら、千歳超えの自分がしつこく恨み言を言い続けるなぞ格好悪く思えてしまってな」
「別に良いと思うわよ? 心に素直に従うことも大事だわ」
苦笑するケナセネスラ。たしかに、それも間違ってはいない。己が心に正直に生きることは時に美徳だ。
「だが、ワシには許せなかった」
ユニ・オーリに対する恨みより、それに囚われてあの少女に負けることが嫌だった。自分は彼女と可能な限り対等でありたいのだと自覚できた。
肩を並べ、共に歩んで行きたい。
「だからワシは、ニャーンより下になるわけにはいかん」
「なるほど」
そう言って頷くと現れた時と同じようにあっさり姿を消すアルヴザイン。わざわざ質問するためだけに戻って来たらしい。言語を司る神らしいが暇なのだろうか?
テムガモシリも踵を返す。ただし、こちらは大きな背中越しに一声かけた。
「貫き通せ。その信念、違えぬ限りはオレも貴様を認めよう」
「おう」
こういうわかりやすい性格はアイムも嫌いではない。グレンと似たようなものだ。顔を合わせる度に手合わせしようと言ってこないだけマシだとさえ言える。
母星の危機によって誕生したアイムは、これまでずっとオクノケセラ以外の六柱を敵と認識してきた。
しかし、それも長いこと座り込んでいる間にすっかり変わった。彼等は彼等なりに宇宙の行く末を真剣に案じて行動しており、そこに悪意は一切無い。ただ考え方が自分達のような矮小な存在と少しばかり異なるだけ。
理解さえしてしまえば、その小さな違いは受け入れられなくもない。なにせ今の自分はユニをも受け入れられたのだから。
彼は今も虚空を見つめたまま語りかける。その先に旅立ってしまった相棒へ、心の中で話しかけ続ける。
(ニャーン……お主が奴を相手にやったことも、きっと、そういうことなのだろう)
理解し、受け入れること。簡単なように見えて難しいその二つを彼女は実行した。だから奇跡を起こすことができた。
要領が悪いせいで、まだ気付けていないのかもしれない。だとしても今はもうそれほど心配ではなくなった。賢い友人と優れた従者が一緒にいる。ならばきっと、いつか気付く。成功する。
自分はそれまで、ここで静かに待つ。彼女の信頼に応えるために。生まれた星の安否を気にかけながらも、今はそれこそが己の役割なのだと信じて。
「ふふ、真面目な子。オクノケセラの息子なだけあるわ」
ケナセネスラは、どうやら姉の忘れ形見を見守るのが好きなようだ。他の誰よりも頻繁に庭園に顔を出して長い時間をアイムと共に過ごしている。
彼等は全員、待ち続ける。少女の戻るその時を。
彼女の無事を祈りながら。
「不死鳥のような少女だ」
折れて砕けて挫けても、必ず自身を焼く悔恨の炎の中から立ち上がる。驚異的な精神力、あれは最初から神として創られた自分達には持ちえないものだと認める。
だが、だとしても限界はあるはず。このままではいつか壊れてしまうだろう。そして二度と立ち上がれなくなる。
卵は孵らず、新たな神の生誕は遠のく。
「……」
その場合、ニャーンは免疫システムの一部に組み込まれ、能力だけを『神』の代用品として活用されることになる。この宇宙は常に危うい均衡の上に成り立っているのだ。守界七柱に欠員が出た以上、非人道的な決断であろうと必要なら行わねばならない。
それができるからこそ、アルトゥール達は『神』なのだ。
「君はどうだ、ニャーン・アクラタカ。非情を選択できない君は、それでも本当に神たりうるのか。私もまだ諦めてはいない。見せてくれ、君がこのか細い未来を掴み取る姿を」
ニャーンが彼女自身の望みに敵う存在となれる可能性はまだ残されている。無数に分岐した未来の一つ、細い糸のように見えるそれが完全に途切れてしまわない限りはアルトゥールも信じ続ける。けっしてこの目を離すものか。
彼のように。
「アイム・ユニティは、今も君を待っているぞ」
アイムは人の姿でニャーンが消えた場所、扉があったその位置の手前に座り込んでいる。彼女が旅立った直後からずっとそのままだ。一歩も動こうとしない。
また庭園を訪れたケナセネスラが、未だに動いていない彼の姿を見て呆れた。
「子犬ちゃん、自由にしていいのよ? 先に貴方達の星に戻ってもいいし、この庭園を散歩してもいい。せめて少しくらい運動したら? なんなら妾もご一緒してあげる」
「いらん」
にべもなく断るアイム。あぐらをかいて腕組みしたまま、じっと虚空を見つめる。
食事も取らない。宇宙のあらゆる料理を極めたウーヌラカルボが彼の味覚と嗅覚を考慮した上で強烈に食欲を刺激する一皿を用意してやっても絶対に手を付けようとしない。
『自信を喪失した』
そう言ってウーヌラカルボは諦めてしまった。結果はどうあれ、ニャーン・アクラタカが戻って来た時には顔を出すと告げて。
流石に星獣と言うべきか飲まず食わずなのにアイムの姿に変化は無い。おそらく、あと数百年はこのまま座していたとしても生き続けられるだろう。
けれどケナセネスラは知っている。星獣とて不死ではない。彼は今こうしている間にも刻一刻と弱りつつあり、やがては必ず死を迎える。
そもそも本来なら、こんなにじっとしていられる生き物ではない。獣なのだから、もっと活発に動き回っているのが普通だ。冬眠する獣だってこんなに長く眠ってはいない。まして彼は睡眠すら取っていない。
いつ子猫が戻って来ても迎えてやれるように、起きたまま待ち続ける気だ。
「大切なのね、あの子が」
「ああ」
理由は問わない。宇宙のあらゆる知識を集積する彼女は、すでにそれを知っている。この子犬にとって、あの子猫はかけがえのない存在。今の会話は本人の口からその事実を聞きたかっただけ。
――しばらく後、テムガモシリも顔を出した。界球器を外敵から防衛する役を担う彼は本来なら七柱の中でもアルトゥールに次いで忙しい。けれど最近はよくここに戻って来る。
「まだ座っているのか」
「どいつもこいつも同じことを言いよる」
眉をしかめるアイム。もう六柱に対する敵意は無いが、こうも同じことばかり言われるのは腹が立つ。
「そんなに大人しく座っとるのが意外か?」
「お前の本性は獣だ、それは絶対に変わらん。獣は『子』を守るために牙を剥き、命を賭ける」
「あやつはワシの子ではない」
「だから大人しくしているのか?」
「ああ、そうだ」
子供よりも大切な存在だ。アイムとて長く生きて来た、他者に対し通常とは異なる好意を抱いたこともある。中には恋慕と呼べる情もあったのかもしれない。
だがニャーンに対するこの感情はそれとも違う。自分達は親子ではないし恋人でもない。たまに弟子扱いしたことはあったが師弟関係とも異なる気がする。
それらに向けるべき感情のどれよりも強く、あの少女を想っている。彼女が去ったことでやっとそんな自分の変化に気付くことができた。もはやニャーン無しでは生きられないし、彼女が幸せになれるというなら、そのためにどんなことでもしよう。
そして、そう願うと同時に頼りにもしている。だから親が子に向ける愛情とは異なると己の情を分析した。親ならば子はいくつになっても可愛いものだ。だが自分は、これから神になるあの娘と対等でありたい。
「あやつはワシのために行った。なのにワシが短慮に走ってどうする? あやつの信頼を裏切って顔向けできるか?」
「ふむ……たしかに、それはそうだ」
「お主はワシが嫌いらしい。だが、いくら挑発しても無駄だぞ。もう戦うつもりは無い」
彼等がニャーンの敵に回らない限り、けっしてそれはしない。
「なら、別の質問をしよう」
唐突に割り込んで来たのはアルヴザイン。黒い穴のようなゲートをくぐり抜けて出現した途端にその質問を投げかけて来る。
「どうしてユニ・オーリを許せた?」
「なんじゃいきなり」
「いきなりではなく、以前から気になっていた。あの男がしたことは本来許されるはずのない罪だ。特に星の化身たるお前は堪え難い怒りに囚われていたはず」
「まあな」
それは今もだとアイムは答える。今だってユニの顔が目の前にあったなら、反射的に引き裂いてしまいかねない。
あの外道が憎くてたまらない。できるならこの手で殺してやりたい。
だが、あの娘は違った。
「ニャーンが許した。知っとるか、あやつはワシよりよっぽど酷い目に遭わされたんじゃ。地獄のような悪夢を何度も何度も見せられた。夢の中とはいえ、人としての尊厳なんぞ微塵も残らんほど凌辱されて踏みにじられた」
なのに許せた。本気でユニに同情し、あの男の抱えていた孤独に寄り添おうとした。怪塵を経由して伝わって来た感情を、同じ場にいたアイム達もまた受け取った。
「憎んでおったし恨んでおったよ。それでも、あのたかが十八の小娘は全て呑み込んで許す決断をしたんじゃ。それを知ったら、千歳超えの自分がしつこく恨み言を言い続けるなぞ格好悪く思えてしまってな」
「別に良いと思うわよ? 心に素直に従うことも大事だわ」
苦笑するケナセネスラ。たしかに、それも間違ってはいない。己が心に正直に生きることは時に美徳だ。
「だが、ワシには許せなかった」
ユニ・オーリに対する恨みより、それに囚われてあの少女に負けることが嫌だった。自分は彼女と可能な限り対等でありたいのだと自覚できた。
肩を並べ、共に歩んで行きたい。
「だからワシは、ニャーンより下になるわけにはいかん」
「なるほど」
そう言って頷くと現れた時と同じようにあっさり姿を消すアルヴザイン。わざわざ質問するためだけに戻って来たらしい。言語を司る神らしいが暇なのだろうか?
テムガモシリも踵を返す。ただし、こちらは大きな背中越しに一声かけた。
「貫き通せ。その信念、違えぬ限りはオレも貴様を認めよう」
「おう」
こういうわかりやすい性格はアイムも嫌いではない。グレンと似たようなものだ。顔を合わせる度に手合わせしようと言ってこないだけマシだとさえ言える。
母星の危機によって誕生したアイムは、これまでずっとオクノケセラ以外の六柱を敵と認識してきた。
しかし、それも長いこと座り込んでいる間にすっかり変わった。彼等は彼等なりに宇宙の行く末を真剣に案じて行動しており、そこに悪意は一切無い。ただ考え方が自分達のような矮小な存在と少しばかり異なるだけ。
理解さえしてしまえば、その小さな違いは受け入れられなくもない。なにせ今の自分はユニをも受け入れられたのだから。
彼は今も虚空を見つめたまま語りかける。その先に旅立ってしまった相棒へ、心の中で話しかけ続ける。
(ニャーン……お主が奴を相手にやったことも、きっと、そういうことなのだろう)
理解し、受け入れること。簡単なように見えて難しいその二つを彼女は実行した。だから奇跡を起こすことができた。
要領が悪いせいで、まだ気付けていないのかもしれない。だとしても今はもうそれほど心配ではなくなった。賢い友人と優れた従者が一緒にいる。ならばきっと、いつか気付く。成功する。
自分はそれまで、ここで静かに待つ。彼女の信頼に応えるために。生まれた星の安否を気にかけながらも、今はそれこそが己の役割なのだと信じて。
「ふふ、真面目な子。オクノケセラの息子なだけあるわ」
ケナセネスラは、どうやら姉の忘れ形見を見守るのが好きなようだ。他の誰よりも頻繁に庭園に顔を出して長い時間をアイムと共に過ごしている。
彼等は全員、待ち続ける。少女の戻るその時を。
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