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一章・天士と少女
疑念
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数時間後、人々が寝静まる頃にブレイブも動き出した。書類仕事は残っているが大したことをするわけでもなし、後回しでいい。ここでの彼の主な仕事は部下の監督と三柱教を通じての各国への支援要請。クラリオにいるのは他国から見れば仇敵でしかない旧帝国民。しかも戦争をしたばかりで今はどこも台所事情が厳しい。だが、それでも天遣騎士団の名と三柱教の威光のおかげで多少は融通してもらえる。
(今年の冬さえ越えれば、後はどうにかなる……)
そのために部下にまで手伝わせて急ピッチで復興作業を進めているのだ。余った人出は食糧生産へ回した。土は肥えていないが、短期間で収穫を望める品種に絞ったので多少は足しになるだろう。足りない分は各国からの支援物資でどうにか食い繋がせる。
とにかく、ここから先が勝負。市民を生き残らせるには、どうにかクラリオを復興させ自給自足で生活していけるようにするしかない。援助など、いつ打ち切られてしまってもおかしくないのだ。
──カーネライズという国はたしかに大罪を犯した。けれど、それは国家の罪であって民の負うべき咎ではない。ブレイブはそう考える。
だからこの都に生き残りを集めた。皇帝と彼に従った軍があれだけのことをしでかした後で、残された彼等がどんな目に遭うかは容易に想像がつく。放っておくことなどできなかった。
(だというのに、よりにもよってここで魔獣被害……)
都市を囲む壁も唯一の出入口の監視も万全。未だにどこから魔獣達が侵入して来るのか全くわからない。この都には下水道が整備されているが、千年間放置されていた間に使用不能になってしまったし、真っ先に疑って調査もさせた。なのに地下から魔獣達が入って来た形跡は見当たらないという。
これまでの事件の報告を見る限り、いずれも街中で突然奴等が発生したとしか思えない状況が続いている。それが事実なら最も有力な可能性は──
「アイリス……」
イリアム・ハーベストの研究の集大成。最高傑作。それがクラリオに紛れ込んでいればありえない話ではない。なにせあれは帝都ナルガルにいた十万以上の人間を瞬時に魔獣化してみせた。
(まさか、あんなものまで造り出すとは)
イリアムの遺した研究資料は大半解読できた。その結果わかったことはアイリスの脅威が当初の想像を絶するものであるという疑いと、彼が真の天才だった事実。
件の怪物は“神”をも殺し得るだろう。クラリオに来てくれたなら、それはそれで都合が良い。絶対にここから逃がしてはならない。手に負えないほど成長してしまう前に確実に抹殺する。
アイズにはよく眉をひそめさせてしまうが彼にも使命感はある。それゆえ城の敷地内にある病院を訪ねた。
(相変わらずでかいな。城の中にもう一つ城があるかのようだ)
遥か昔、カーネライズの皇后が皇帝との別居を望み、皇帝はその申し出を許さなかった。そこで彼女は庭の一角に立派な離れを作らせた。同じ敷地の中にいる以上、別居ではありませんと屁理屈をこねて。この病院はそれを改装したものである。
正面玄関から中に入る。すると早速夜勤の看護師に出会った。
「これはブレイブ様。このような時間にどうなさいました?」
「捜査の一環です。昼に搬送されてきた少女との面会を望みます。もちろん、こんな時間なので寝ていたら起こす必要はありません。ただ、私も事件の被害者を直接見ておきたい。指揮を執る者として、この目に焼き付けておくべきと思うのです。一刻も早く原因を究明し安全を取り戻すためにも」
「なるほど……そういうことでしたら少しばかりお待ちくださいませ。あちらの待合室に椅子がありますので、どうかお寛ぎを」
「ありがとう」
「では」
若い看護師は頭を下げ、奥へ小走りに走って行った。夜間に医師の助けを求める患者もいるだろうと二十四時間ここを開かせてあるが、実際にこんな時間に働く姿を見ると少しばかり申し訳なくなる。
(とはいえ医療従事者も余っているからな……)
帝国中から生き残りを集めたため、医師も看護師も結構な人数がいる。働き口が無いと彼等としても困るのだ。学のある者達なので建設作業のような肉体労働は嫌うし、娯楽が無いから暇潰しすら難しい。そして人間、どんな立派な肩書きがあっても暇を持て余すと馬鹿をやらかす。今はこちらにもそれを許容できるゆとりが無い。
院内では他にも大勢の看護師が夜勤で働いていた。こんな時間なのに丹念に拭き掃除を行う者までいる。働いていないと不安になったりもするのだろう。待合室に患者が一人もいないのは彼女達にとって喜ばしいことなのか否か。
しばらく観察しながら待っていると先程の看護師が医師の一人と共に戻って来た。まだ若い青年。夜番ともなるとやはり彼のような若者が起用されやすいのだろう。
常に半眼で偏屈そうなその医師は「どうも」と言葉少なに挨拶すると「こちらです」と移動を促し、一度も足を止めぬまま反転した。看護師の方が「すいません」と頭を下げる。
「先生、天士様ですよ。しかも団長様です」
「知ってるよ」
だからどうしたと言わんばかりの態度。夜勤に回されたのは若さだけが理由ではないのかもしれない。
廊下を進み、階段を上り、また歩いて──目的の病室の前に着くと彼は鍵を取り出した。施錠してあるのだ。
「これ、やんなきゃ駄目ですか?」
「念の為の処置なので、お願いします」
鍵をかけておくよう指示したのはブレイブである。アイズは例の少女を普通の人間だと判定した。しかし、まだ疑いの余地があるとも言った。彼女に疑念があるなら周囲もその直感に従うべき。彼はそう考える。
直後、鍵が開けられ扉も開く。室内は真っ暗で人間より優れた視力を持つブレイブにもほとんど見通せない。
「こちらを」
「ありがとう」
看護師がランタンを差し出してくれた。それを受け取って入室する。少女はベッドの上で就寝中。微かに聞こえる静かな寝息。寝顔も安らかで、そこに違和感を覚える。とても親を喪ったばかりには見えない。
とはいえ、わざわざ起こして問い質したりはしない。今回は本当に様子を見に来ただけ。引き返して廊下に出ると、また扉を閉じて鍵をかけさせた。
「記憶を失っているとか」
「僕も、そう聞きました」
頷く医師。ブレイブが報告を聞いて知ったのと同じように、彼も日勤の医師から症状を伝えられ診断書を読んだだけであり詳しいことは知らない。
ただ、一応あの少女とは少しだけ話した。
「妙に明るかったし、その通りでしょうね。軽い躁状態が延々と続いている。必死に親が殺された場面を忘れようとしてるんですよ。興奮してなかなか寝てくれなかったので少し鎮静剤を与えました」
「ほう」
医師のその一言で違和感が晴れる。あの安らかな寝顔も薬のおかげと思えばおかしな話ではない。
(考えすぎだったか……)
彼にはアイリスの素体に心当たりがある。アイズが七ヶ月もの間ずっと足取りを追って情報を集めてくれたおかげで今やその疑念は確信に変わりつつあった。
そして彼が想像する“アイリス”と、すぐそこで眠っている少女の容姿はあまりに違う。年頃と背格好以外に共通点は無い。
犠牲になった両親についても改めて身元を確かめた。だが怪しい点は一切無い。地方の小さな街で代々鉱夫として働いていた一家。近年鉱山は閉鎖されてしまい少女の父は家具職人に弟子入りして師の娘と結婚。元の街から一緒に来た住民も大半が親子のことをよく知っており、イリアム・ハーベストとの接点など皆無だと証言している。イリアムは帝国北部の出身だし、開戦後も一家が暮らしていたサラジェにはほとんど影響が及ばなかった。戦争でどんなことが行われていたかさえ知らなかったという。
唯一の繋がりらしい繋がりと言えば、母親の弟、つまり少女の叔父が帝国軍に入隊してナルガルにいたという点のみ。母方の祖父母も彼に会いに行ったままで戻って来ていないらしい。
おそらく祖父母は帝都を訪れた直後に人質に取られ、決戦の際に──
生き残った帝国兵の中に叔父がいる可能性も無くはないが、それを調べるのはひとまず自分の仕事ではない。
「ありがとうございました、では、そろそろ失礼いたします」
とりあえず、あの少女への疑いは晴れた。アイズ同様、完全に白だと断定したわけではない。それでも今夜はここまでと決め、立ち去ろうとするブレイブ。
すると医師に呼び止められた。振り返った先には悔しげな表情。
「必ず原因を突き止めてくれ。頼むよ天士様」
看護師もまっすぐ見つめて来る。彼等には魔獣と戦う力は無い。大半の被害者は即死で出番を与えられることさえ無かった。
そして初めての生存者はあの状態。気持ちはよくわかる。
自分もだ。未だに止められていないことが悔しい。
「ああ、絶対に仇は取る」
敬意を示し、素の自分を出して答える。とはいえ標的の追跡はアイズの仕事。能力的に彼女以上の適任はいない。だからこちらは──
(もう一度調べ直してみるか。イリアムの研究資料のどこかに解決の糸口が隠されているかもしれん)
再び、あの膨大な資料を読み返そうと決めた。
(今年の冬さえ越えれば、後はどうにかなる……)
そのために部下にまで手伝わせて急ピッチで復興作業を進めているのだ。余った人出は食糧生産へ回した。土は肥えていないが、短期間で収穫を望める品種に絞ったので多少は足しになるだろう。足りない分は各国からの支援物資でどうにか食い繋がせる。
とにかく、ここから先が勝負。市民を生き残らせるには、どうにかクラリオを復興させ自給自足で生活していけるようにするしかない。援助など、いつ打ち切られてしまってもおかしくないのだ。
──カーネライズという国はたしかに大罪を犯した。けれど、それは国家の罪であって民の負うべき咎ではない。ブレイブはそう考える。
だからこの都に生き残りを集めた。皇帝と彼に従った軍があれだけのことをしでかした後で、残された彼等がどんな目に遭うかは容易に想像がつく。放っておくことなどできなかった。
(だというのに、よりにもよってここで魔獣被害……)
都市を囲む壁も唯一の出入口の監視も万全。未だにどこから魔獣達が侵入して来るのか全くわからない。この都には下水道が整備されているが、千年間放置されていた間に使用不能になってしまったし、真っ先に疑って調査もさせた。なのに地下から魔獣達が入って来た形跡は見当たらないという。
これまでの事件の報告を見る限り、いずれも街中で突然奴等が発生したとしか思えない状況が続いている。それが事実なら最も有力な可能性は──
「アイリス……」
イリアム・ハーベストの研究の集大成。最高傑作。それがクラリオに紛れ込んでいればありえない話ではない。なにせあれは帝都ナルガルにいた十万以上の人間を瞬時に魔獣化してみせた。
(まさか、あんなものまで造り出すとは)
イリアムの遺した研究資料は大半解読できた。その結果わかったことはアイリスの脅威が当初の想像を絶するものであるという疑いと、彼が真の天才だった事実。
件の怪物は“神”をも殺し得るだろう。クラリオに来てくれたなら、それはそれで都合が良い。絶対にここから逃がしてはならない。手に負えないほど成長してしまう前に確実に抹殺する。
アイズにはよく眉をひそめさせてしまうが彼にも使命感はある。それゆえ城の敷地内にある病院を訪ねた。
(相変わらずでかいな。城の中にもう一つ城があるかのようだ)
遥か昔、カーネライズの皇后が皇帝との別居を望み、皇帝はその申し出を許さなかった。そこで彼女は庭の一角に立派な離れを作らせた。同じ敷地の中にいる以上、別居ではありませんと屁理屈をこねて。この病院はそれを改装したものである。
正面玄関から中に入る。すると早速夜勤の看護師に出会った。
「これはブレイブ様。このような時間にどうなさいました?」
「捜査の一環です。昼に搬送されてきた少女との面会を望みます。もちろん、こんな時間なので寝ていたら起こす必要はありません。ただ、私も事件の被害者を直接見ておきたい。指揮を執る者として、この目に焼き付けておくべきと思うのです。一刻も早く原因を究明し安全を取り戻すためにも」
「なるほど……そういうことでしたら少しばかりお待ちくださいませ。あちらの待合室に椅子がありますので、どうかお寛ぎを」
「ありがとう」
「では」
若い看護師は頭を下げ、奥へ小走りに走って行った。夜間に医師の助けを求める患者もいるだろうと二十四時間ここを開かせてあるが、実際にこんな時間に働く姿を見ると少しばかり申し訳なくなる。
(とはいえ医療従事者も余っているからな……)
帝国中から生き残りを集めたため、医師も看護師も結構な人数がいる。働き口が無いと彼等としても困るのだ。学のある者達なので建設作業のような肉体労働は嫌うし、娯楽が無いから暇潰しすら難しい。そして人間、どんな立派な肩書きがあっても暇を持て余すと馬鹿をやらかす。今はこちらにもそれを許容できるゆとりが無い。
院内では他にも大勢の看護師が夜勤で働いていた。こんな時間なのに丹念に拭き掃除を行う者までいる。働いていないと不安になったりもするのだろう。待合室に患者が一人もいないのは彼女達にとって喜ばしいことなのか否か。
しばらく観察しながら待っていると先程の看護師が医師の一人と共に戻って来た。まだ若い青年。夜番ともなるとやはり彼のような若者が起用されやすいのだろう。
常に半眼で偏屈そうなその医師は「どうも」と言葉少なに挨拶すると「こちらです」と移動を促し、一度も足を止めぬまま反転した。看護師の方が「すいません」と頭を下げる。
「先生、天士様ですよ。しかも団長様です」
「知ってるよ」
だからどうしたと言わんばかりの態度。夜勤に回されたのは若さだけが理由ではないのかもしれない。
廊下を進み、階段を上り、また歩いて──目的の病室の前に着くと彼は鍵を取り出した。施錠してあるのだ。
「これ、やんなきゃ駄目ですか?」
「念の為の処置なので、お願いします」
鍵をかけておくよう指示したのはブレイブである。アイズは例の少女を普通の人間だと判定した。しかし、まだ疑いの余地があるとも言った。彼女に疑念があるなら周囲もその直感に従うべき。彼はそう考える。
直後、鍵が開けられ扉も開く。室内は真っ暗で人間より優れた視力を持つブレイブにもほとんど見通せない。
「こちらを」
「ありがとう」
看護師がランタンを差し出してくれた。それを受け取って入室する。少女はベッドの上で就寝中。微かに聞こえる静かな寝息。寝顔も安らかで、そこに違和感を覚える。とても親を喪ったばかりには見えない。
とはいえ、わざわざ起こして問い質したりはしない。今回は本当に様子を見に来ただけ。引き返して廊下に出ると、また扉を閉じて鍵をかけさせた。
「記憶を失っているとか」
「僕も、そう聞きました」
頷く医師。ブレイブが報告を聞いて知ったのと同じように、彼も日勤の医師から症状を伝えられ診断書を読んだだけであり詳しいことは知らない。
ただ、一応あの少女とは少しだけ話した。
「妙に明るかったし、その通りでしょうね。軽い躁状態が延々と続いている。必死に親が殺された場面を忘れようとしてるんですよ。興奮してなかなか寝てくれなかったので少し鎮静剤を与えました」
「ほう」
医師のその一言で違和感が晴れる。あの安らかな寝顔も薬のおかげと思えばおかしな話ではない。
(考えすぎだったか……)
彼にはアイリスの素体に心当たりがある。アイズが七ヶ月もの間ずっと足取りを追って情報を集めてくれたおかげで今やその疑念は確信に変わりつつあった。
そして彼が想像する“アイリス”と、すぐそこで眠っている少女の容姿はあまりに違う。年頃と背格好以外に共通点は無い。
犠牲になった両親についても改めて身元を確かめた。だが怪しい点は一切無い。地方の小さな街で代々鉱夫として働いていた一家。近年鉱山は閉鎖されてしまい少女の父は家具職人に弟子入りして師の娘と結婚。元の街から一緒に来た住民も大半が親子のことをよく知っており、イリアム・ハーベストとの接点など皆無だと証言している。イリアムは帝国北部の出身だし、開戦後も一家が暮らしていたサラジェにはほとんど影響が及ばなかった。戦争でどんなことが行われていたかさえ知らなかったという。
唯一の繋がりらしい繋がりと言えば、母親の弟、つまり少女の叔父が帝国軍に入隊してナルガルにいたという点のみ。母方の祖父母も彼に会いに行ったままで戻って来ていないらしい。
おそらく祖父母は帝都を訪れた直後に人質に取られ、決戦の際に──
生き残った帝国兵の中に叔父がいる可能性も無くはないが、それを調べるのはひとまず自分の仕事ではない。
「ありがとうございました、では、そろそろ失礼いたします」
とりあえず、あの少女への疑いは晴れた。アイズ同様、完全に白だと断定したわけではない。それでも今夜はここまでと決め、立ち去ろうとするブレイブ。
すると医師に呼び止められた。振り返った先には悔しげな表情。
「必ず原因を突き止めてくれ。頼むよ天士様」
看護師もまっすぐ見つめて来る。彼等には魔獣と戦う力は無い。大半の被害者は即死で出番を与えられることさえ無かった。
そして初めての生存者はあの状態。気持ちはよくわかる。
自分もだ。未だに止められていないことが悔しい。
「ああ、絶対に仇は取る」
敬意を示し、素の自分を出して答える。とはいえ標的の追跡はアイズの仕事。能力的に彼女以上の適任はいない。だからこちらは──
(もう一度調べ直してみるか。イリアムの研究資料のどこかに解決の糸口が隠されているかもしれん)
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