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運命とは

新たな部屋

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一通り 招待客のお祝いの言葉を受け終えた

私は頑張ったと思う 褒めて欲しい

いつの間にか タブレットを食べきっていた

次の包装を開ける前に終わってよかった~

味覚を感じなくなるのでは? と思う程 口の中がピリピリしてる

そして 目が沁みる程の滅茶苦茶爽やかな溜息を吐いた


一人ずつダンスを踊って 再び壇上へと戻ったところで もう部屋へ戻っても大丈夫よって王妃に微笑まれる

私は大丈夫じゃない

覚悟は決めたが 往生際悪く 引き伸ばしたいのが心情

それでも 気遣いを台無しにはできず 国王と王妃に お先に失礼しますと軽く会釈をしてから席を立った

着々とその時は近付いている・・・

とても良い笑顔の夫達に連れられて会場をでると マリーナの先導で初夜の間へと案内された


どうやら 新たに部屋を設えたらしい

いつもの部屋に行くのとは違う廊下を進んでいって 見覚えの無い扉の前で止まった

王子とだけ結婚していたのなら 王子の部屋に案内していたのを 4人同時に夫が出来たので 新たに多数で使う為の部屋を用意し その中で 全員が乗っても大丈夫なように 頑丈な特注ベッドを作って貰ったらしい

どう考えても 入り口からは入らないだろうなと思うようなサイズ でも収納して移動した訳じゃないって 後からマリーナがそっと教えてくれた


部屋に入ると まずは応接間があり 目の前のテーブルの上には 手で摘まめる軽食が用意されていた

披露宴の間 喉を潤すくらいで 何も食べられなかったから ちょっと嬉しい

隣に座ったギルデガルドが甲斐甲斐しく給餌を始めたので それを黙って受け入れる

お腹が落ち着いてきた頃 すっとマリーナが寄ってきて

左側に 浴室やトイレへと繋がる扉がそれぞれあり 右側に寝室 さらにその奥にクローゼットがある との説明を軽くした後 目礼をして 部屋から出て行ってしまった

えっ マリーナ まさか 戻ってきて ちょっ まだ 心の準備が・・・

すっと シャルドネードが立ち上がり側まで来て 私の事を抱き上げ そのまま寝室の方へと歩き出した

ひえぇぇぇ~

心臓が壊れそうな程 バクバクしてるんですけど

クレメンテが開けた扉から中へ入っていくと 大きな部屋なのに 三分の二を占めるベッド上に 真っ赤な花びらが散らされている

・・・わ~ 漫画の世界だけの話じゃないんだ~

花びらに虫ついていないよね とか どうでもいい事を考え 現実逃避している間にも運ばれ そっと その上に下ろされ こめかみへのキスを受けていた
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