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運命とは

ダブルブッキング

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コンコン

 「龍王様がおこしになりました」

えっ ちょっと待った~

この状態でお通しする訳にはいかないでしょう

だ・か・ら

下りようとしたのに がっちりと腰と肩を抱きこまれた

うっ 動けぬのよ

放して欲しいのだけど・・・

見上げたら シャルドネードのもの言いたげな視線とぶつかった

ぶんぶんぶん 高速で首を横に振った

いやっ 私がキャスティングした訳じゃないからっ

二人とも 約束も確認もせずに 直で来たのだから 防ぎようがないからね


断われるものなら 断わりたい

でも一国の国王を無下にできないよね

 「おっ お通ししても?」

あっ 眉間に皺がよった・・・

めっちゃ いやそうだ

私も修羅場っぽくなるのは いやだ

それに まずは 膝から下りたい


んっ 閃いた♪ みたいな顔になった?

 「通せ」

通せじゃない~

扉 まだ開けないで

閉じろゴマ・・・ 私の祈りも虚しく 扉は開かれた

 「百合愛・・・」

うっ 私を見ないで 言いたい事は 解る

私も言えるものなら言いたい いろいろ


シャルドネードが何も言わず 前のソファーに手を向け勧めた

ギルデガルドも無言で スタスタ歩いて ソファーに座った

・・・

何故に そこに座った?

横抱きにされた私の顔が見えるように シャルドネードの隣に腰掛けたのだ

そう お勧めを無視して

そして 私の手をそっと掬いあげると 指先に口付けを落とし そのまま手を握り込んで ギルデガルドの膝の上に導かれた

・・・あの 私 この体勢 いろいろと きついです

出来るなら 私だけ別のソファーに移りたい・・・
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