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ローガレン龍国 龍王 ギルデガルド

出国

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ちゅ ちゅ ちゅ ちゅ ちゅ

・・・ちゅっちゅ ちゅっちゅ 鬱陶しい

ぬくぬくと 気持ちよく寝ていたのに・・・

ハッ

寝てた~

目を開けたら ギルデガルドのお顔が目前に

 「百合愛 おはよう 目が覚めたか」

はい それはもう ばっちり

 「おはようござ・・・んっ」

最後までいう前に唇を塞ぎ 舌を絡められた


 「まだ 起きるには ちょっと早いのだが 百合愛との二人だけの時間を 少しでも過ごしたかった すまん」

朝から全開でこられて 息 絶え絶えです

マリーナが部屋に来るまで この一月の間の出来事を振り返って話し合った

落盤事故は抜かして 全体的に楽しかった思い出ばかりで 改めて ギルデガルドに感謝を伝えた

ぎゅっと抱き締められて

 「それは よかった 俺も百合愛と一緒にいられるだけでどんな些細な事も 嬉しかったし 楽しかった ありがとう これからも もっと二人だけの思い出を積み重ねていきたい 百合愛と大切な時間を共有したい」

先日付けたばかりのカフスに口を寄せると 軽く チュッ とした後 見つめられた

うっ これ目を逸らしたら 駄目だよね・・・

答えも 今はまだ言えないし・・・

あたふたしていると ギルデガルドはふっと微笑んで 答えは後でいいと言ってくれた

申し訳ない気持ちでいっぱいになる


コン コン

 「失礼致します ギルデガルド様 百合愛様 おはようございます 今から百合愛様のお仕度を 整えさせて戴きますので 宜しくお願い致します」

マリーナがすすっと入ってきて 丁寧な口調でありながら 有無を言わせぬ視線でギルデガルドを追い出した

いやっ シャルドネードの時の事を憶えていてくれての行動だろうから 嬉しいのだけれど 何かこう ギルデガルドへの対応に差というか棘?を感じるような・・・

??何だろう??

(マリーナはギルデガルドが百合愛様にキスマークを付けた事に対して お怒り継続中だった)

身支度を整えた後 マリーナと忘れ物がないかをとりあえず確認して行く

殆どの物は収納から出し入れしていたから 仕舞い忘れは無いとは思うけれど 一応ね

ベッドサイドに置いていた 借りていた本を侍女に渡し 片づけをお願いしただけで 準備は万全のようだ


朝ごはんの給餌をいつも通り・・・とは言えぬ よりデロ甘バージョンを体験した

口移しって・・・


食後 玄関ホールにルーレシア魔国へ行くメンバー全員を集めた

宰相やギルデガルドの弟である第一騎士団長 ジルバルク 私の世話をしてくれた侍女達も お見送りに来てくれていた

 「一月の間 皆さんにはとてもお世話になりました ありがとうございました」

 「こちらこそ 百合愛様にはいろいろとして貰って 感謝しかありません お部屋はきちんと手入れをしておきますので いつでも お越しになって下さい ローガレン龍国 国民一同 百合愛様を歓迎いたします」

 「「「「「また お越し下さい お待ちしております」」」」」

 「ありがとうございます」

嬉しかったけど また来ますとはっきりとは返せなかった

深くお辞儀をしてから 皆で輪になって手を繋いだ

エレノアも連れて行きたかったので 輪の中に入れて 護衛騎士達に左右から前足を握っておいて貰った

 「それでは 行きますよ~「転移」」
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