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ルーレシア魔国 魔王 シャルドネード

後悔

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SIDE エルフの族長

なんて事だ

長年 見て見ぬふりをし 放置してきたツケを 返さなければならなくなった

私達がした事ではない

私の祖父の時代の行いだ

だが 放置していい いい訳にはならない


私が幼い頃 今よりもっと 傲慢な者が多くいた その中の特に酷いのが私の母だ

誰よりも美しかったのがいけなかったのか 自分の望みは全て叶うと思っているような

そんな人だった

ある時は 泉に別荘が欲しいと言い

ある時は 妖精を侍らせたいと言う

そして それを全て叶えようとする周りの男と祖父

祖母は常識の範囲内にいたから かなり反対をしていたが 祖父は聞く耳を持たず 祖母を煙たがり 里から追い出してしまった

もう とっくに亡くなっているだろうが あの後 祖母はどうしたのだろう

母が別荘を建てると 挙って周りの男達も次々と 別荘を建てていった

気づいた時には 妖精の数は減っていたように思う

母が言った 我侭で 妖精が減っているというのに それを追い回し 捕まえようとしていた

妖精が一人も現れなくなる頃には 泉の水は 取り返しのつかないくらい 濁っていた

母は呪われでもしたのか 急激に老けていき 一月もしないうちに 亡くなってしまった

父は 後を追う様に 自分で命を絶っていた

祖父は臭いものに蓋をするかの様に 泉周辺を閉鎖し 立ち入りを禁止し 口外する事をも禁止した

だから 私より若い者達は 親が伝えていない限り 知らない事だろう

泉の改善の為の作業や 里の移転に反発するのはそのせいだ

エルフはこの森を護る役目がある 知らなかったとはいえ 祖父達の尻拭いをするのは 当然の事

なんなら もっと早く どうにかしなければ ならなかった

森が縮小している事に気づいた時に・・・

だが もう遅かった 遅すぎた 全てを失ってしまった

役目も土地も 残ったのは 高過ぎるプライドだけ

若いの達が 集まって こそこそ話をしていた

今思えば 襲撃を計画していたのだろう

気づいたのは 大勢の若者が 牢屋に容れられたとの連絡が来た時

もっと早く 元の美しい泉に戻す為の努力をしていれば もっと早く 祖父達のしてしまった罪を公にし 襲撃などやめろと きちんと向き合って 話し合っていれば・・・

何もかもが 遅いのだろう 今となっては
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