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ガッレシニア王国 神官長 クレメンテ
旅立ち
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とてもいい天気 日本晴れね
・・・まぁ ここ 日本じゃないけれど
とにかく 雲ひとつない 快晴ってこと
クレメンテには 今日の見送りはしなくていいと 昨日の夜のうちに 言っておいたから ここには来ていない
離れがたくて いつまでも 出発できなくなりそうだから って言って 納得してもらった
だから すっと出ようとしたら アイゼンにつかまった
「私に挨拶もなしかい?冷たいな・・・温めてあげよう」
いや それ違うでしょうと突っ込む間もなく 深く 激しい KISSをされた
・・・出発は遅れた
街中から 小型バスを運転するなんて 無謀なことはしない
王城から街の外まで 何台かの馬車に分乗し移動し 街の外に出てから 小型バスを取り出して 乗り換えた
運転の方は初めてだけど どうにかなりそう
マニュアル車だったら 操作が難しかっただろうけど オートマ車だったから 楽に 操作できた
馬が付いていないのに 動いたから 皆 凄く驚いた顔をしていた
騎乗している人達に どの位の速さで進むか 確認して バスの斜め前を 先導してもらう事にした
まぁ マラソンのペースメーカー みたいなものかな
無理しないように 一定の距離を進んだら 必ず休憩を入れて 人も 馬も 体調を考え「回復」をかけるように 気を付けた
予定の場所に着く前に 薄暗くなってきたので ちょっと早いが キャンプの準備をする
とりあえず 小型バスをしまい 寝台列車を一両出し その隣に長テーブルとパイプイスをセットし 全体を結界で囲った
これで 見張りなしで 皆 休めるよね
交代制で見張りなんてしてたら 疲れが取れないからね
もちろん 簡易トイレもちゃんと設置したよ
一応 寝台列車にも付いているけど 人数に対処できないから その分ね
・・・原始的な方法(野××)を試す気にはなれないよね
テーブルの上に ラザニーがつくってくれた料理を並べて 皆で夕食をとった後は「回復」「消臭」「清浄化」を全員にかけて 列車の中に入って 就寝してもらった
SIDE 護衛達
私達は 今まで いろいろな要人の護衛で 何度も国を渡っている
光栄にも 百合愛様の 護衛を任せて戴ける事になり 張り切っていたが あまりにも 常識から外れた事を 次から次へと 見せ付けられ 驚愕している
小型バスだと仰る 馬を必要としない 乗り物や 寝台列車の一部で これだけでは動かせないという 寝室のある乗り物 テーブルに椅子でさえ 素材が全くわからない上に 頑丈だ
百合愛様の世界は 魔法がないのに 随分と文明の発達した場所だったのだろう
一人では動かせないので 飛行機は諦めたと聞き 動画なる物で見せて戴き 再度驚愕
飛行機はもちろん 動画自体も この世界では 造り出せないだろう
こちらの世界は未発達過ぎて 百合愛様にとって 過ごし難いのではと 心配になってしまう
専属メイドのマリーナさんに それとなく 伺ってみたが
「確かに 不便に感じている所は あると思います 特に 娯楽が少なすぎると よく言われますね でも 魔法を使えるので 不便な部分に対しては 補ってどうにかしている というより 楽しんで いろいろ 試している様に感じます ですので この件は あまり心配はしていません 私は それよりも 精神面での方が 少し心配です 16歳で たった一人 この世界に連れて来られ・・・夜中 時々泣いておられるようで・・・朝起こしに行くと 頬に涙が流れた痕があって 切なくなってしまいます ですから 私は 誰よりも 百合愛様に寄り添って 寂しくないように 親兄弟の代わりとまでは なれないでしょうが 愛情を持って 尽くしたいと 思っています」
「「「「「「・・・・・・」」」」」」
私達は 言葉にならなかった
王子の運命の相手が現れて その方に仕えられて 嬉しい 良かった とばかり 思っていて 私達に見せる顔も 明るく 活発な所ばかりで 夜中 泣いているなどと 想像もしていなかった
百合愛様の心を慮って 差し上げられていなかった事に 申し訳なく思う
私達も 代わりにはなれなくても 自分達の子や妹のように 愛情を持って接し 百合愛様は 優しいから お嫌かもしれないが 命を賭してでもお守りしようと 誓い合った
・・・まぁ ここ 日本じゃないけれど
とにかく 雲ひとつない 快晴ってこと
クレメンテには 今日の見送りはしなくていいと 昨日の夜のうちに 言っておいたから ここには来ていない
離れがたくて いつまでも 出発できなくなりそうだから って言って 納得してもらった
だから すっと出ようとしたら アイゼンにつかまった
「私に挨拶もなしかい?冷たいな・・・温めてあげよう」
いや それ違うでしょうと突っ込む間もなく 深く 激しい KISSをされた
・・・出発は遅れた
街中から 小型バスを運転するなんて 無謀なことはしない
王城から街の外まで 何台かの馬車に分乗し移動し 街の外に出てから 小型バスを取り出して 乗り換えた
運転の方は初めてだけど どうにかなりそう
マニュアル車だったら 操作が難しかっただろうけど オートマ車だったから 楽に 操作できた
馬が付いていないのに 動いたから 皆 凄く驚いた顔をしていた
騎乗している人達に どの位の速さで進むか 確認して バスの斜め前を 先導してもらう事にした
まぁ マラソンのペースメーカー みたいなものかな
無理しないように 一定の距離を進んだら 必ず休憩を入れて 人も 馬も 体調を考え「回復」をかけるように 気を付けた
予定の場所に着く前に 薄暗くなってきたので ちょっと早いが キャンプの準備をする
とりあえず 小型バスをしまい 寝台列車を一両出し その隣に長テーブルとパイプイスをセットし 全体を結界で囲った
これで 見張りなしで 皆 休めるよね
交代制で見張りなんてしてたら 疲れが取れないからね
もちろん 簡易トイレもちゃんと設置したよ
一応 寝台列車にも付いているけど 人数に対処できないから その分ね
・・・原始的な方法(野××)を試す気にはなれないよね
テーブルの上に ラザニーがつくってくれた料理を並べて 皆で夕食をとった後は「回復」「消臭」「清浄化」を全員にかけて 列車の中に入って 就寝してもらった
SIDE 護衛達
私達は 今まで いろいろな要人の護衛で 何度も国を渡っている
光栄にも 百合愛様の 護衛を任せて戴ける事になり 張り切っていたが あまりにも 常識から外れた事を 次から次へと 見せ付けられ 驚愕している
小型バスだと仰る 馬を必要としない 乗り物や 寝台列車の一部で これだけでは動かせないという 寝室のある乗り物 テーブルに椅子でさえ 素材が全くわからない上に 頑丈だ
百合愛様の世界は 魔法がないのに 随分と文明の発達した場所だったのだろう
一人では動かせないので 飛行機は諦めたと聞き 動画なる物で見せて戴き 再度驚愕
飛行機はもちろん 動画自体も この世界では 造り出せないだろう
こちらの世界は未発達過ぎて 百合愛様にとって 過ごし難いのではと 心配になってしまう
専属メイドのマリーナさんに それとなく 伺ってみたが
「確かに 不便に感じている所は あると思います 特に 娯楽が少なすぎると よく言われますね でも 魔法を使えるので 不便な部分に対しては 補ってどうにかしている というより 楽しんで いろいろ 試している様に感じます ですので この件は あまり心配はしていません 私は それよりも 精神面での方が 少し心配です 16歳で たった一人 この世界に連れて来られ・・・夜中 時々泣いておられるようで・・・朝起こしに行くと 頬に涙が流れた痕があって 切なくなってしまいます ですから 私は 誰よりも 百合愛様に寄り添って 寂しくないように 親兄弟の代わりとまでは なれないでしょうが 愛情を持って 尽くしたいと 思っています」
「「「「「「・・・・・・」」」」」」
私達は 言葉にならなかった
王子の運命の相手が現れて その方に仕えられて 嬉しい 良かった とばかり 思っていて 私達に見せる顔も 明るく 活発な所ばかりで 夜中 泣いているなどと 想像もしていなかった
百合愛様の心を慮って 差し上げられていなかった事に 申し訳なく思う
私達も 代わりにはなれなくても 自分達の子や妹のように 愛情を持って接し 百合愛様は 優しいから お嫌かもしれないが 命を賭してでもお守りしようと 誓い合った
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