何で僕を?

大器晩成らしい

文字の大きさ
上 下
310 / 358

309

しおりを挟む
「私の事はお気になさらず(月夜殿にへそを曲げられては、かないませんからね)」

できれは、お気にして、話し合いの時くらい、別のイスに座るよう、月夜を注意して欲しいのだけど。

僕のそんな視線は、スルーされた。


宰相さんにお願いされて、月夜が<結界>を張った。

「先ずは、状況を教えて頂いても、宜しいでしょうか?」

「では、私から、竜種討伐の依頼をさせて頂いたのですが、新婚旅行の最後の1日を台無しにされてしまうとの事で、代わりに、3日間の休みが欲しい、と要求されました。ですが、私には、休暇を決める権限がございませんので、お呼び致しました」

この騎士さん、イスが余っているからどうぞって、座るよう促がしたんだけど、私はこのままで大丈夫ですって、立ったまま。

空いているんだから、座ればいいのにって僕は思うけど、ダメなんだって。

ラピスさんがこういう時に座らないのと、同じ理由らしい。

「3日ですか?1日駄目になるのですから、1日じゃ駄目ですか?」

「駄目です。一生に一度しかない、大切な新婚旅行の、最終日なんですよ?素敵な夜にしようと思っていたのに台無しです」

素敵な夜って、なんだろう?

今夜は、昨日お預けをくらった分、僕といちゃいちゃするって言ってたから、普通に、エッチするだけだと思ってたけど、何か、サプライズ的なものを、用意してくれていたのかな?

「ですが、3日は流石に・・・ん”~、2日でどうでしょう?」

「じゃあ、4日で」

「増えているじゃないですか!」

「5日で」

「増やさないで下さい!!ん”~、3日で呑もうじゃないですか。ですが、これ以上は増やせませんからね。初めに要求してきた日数で、手を打って下さいよ?」

「え~」

「月夜、3日もあれば充分でしょ?(それ以上我侭言ったら、宰相さんが可哀相だよ?)」

「・・・葵ちゃんが、それでいいなら」






しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

婚約破棄に異議を唱えたら、王子殿下を抱くことになった件

雲丹はち
BL
双子の姉の替え玉として婚約者である王子殿下と1年間付き合ってきたエリック。 念願の婚約破棄を言い渡され、ようやっと自由を謳歌できると思っていたら、実は王子が叔父に体を狙われていることを知り……!?

【完結】婚約破棄したのに幼馴染の執着がちょっと尋常じゃなかった。

天城
BL
子供の頃、天使のように可愛かった第三王子のハロルド。しかし今は令嬢達に熱い視線を向けられる美青年に成長していた。 成績優秀、眉目秀麗、騎士団の演習では負けなしの完璧な王子の姿が今のハロルドの現実だった。 まだ少女のように可愛かったころに求婚され、婚約した幼馴染のギルバートに申し訳なくなったハロルドは、婚約破棄を決意する。 黒髪黒目の無口な幼馴染(攻め)×金髪青瞳美形第三王子(受け)。前後編の2話完結。番外編を不定期更新中。

表情筋が死んでいる

白鳩 唯斗
BL
無表情な主人公

公爵家の五男坊はあきらめない

三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。 生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。 冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。 負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。 「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」 都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。 知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。 生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。 あきらめたら待つのは死のみ。

【本編完結】義弟を愛でていたらみんなの様子がおかしい

ちゃちゃ
BL
幼い頃に馬車の事故で両親が亡くなったレイフォードは父の従兄弟に当たるフィールディング侯爵家に引き取られることになる。 実の子のように愛され育てられたレイフォードに弟(クロード)が出来る。 クロードが産まれたその瞬間からレイフォードは超絶ブラコンへと変貌してしまう。 「クロードは僕が守るからね!」 「うんお兄様、大好き!(はぁ〜今日もオレのお兄様は可愛い)」 ブラコン過ぎて弟の前でだけは様子がおかしくなるレイフォードと、そんなレイフォードを見守るたまに様子のおかしい周りの人たち。 知らぬは主人公のみ。 本編は21話で完結です。 その後の話や番外編を投稿します。

愛などもう求めない

白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。 「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」 「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」 目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。 本当に自分を愛してくれる人と生きたい。 ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。  ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。 最後まで読んでいただけると嬉しいです。

転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!

音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに! え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!! 調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。

貧乏貴族の末っ子は、取り巻きのひとりをやめようと思う

まと
BL
色々と煩わしい為、そろそろ公爵家跡取りエルの取り巻きをこっそりやめようかなと一人立ちを決心するファヌ。 新たな出逢いやモテ道に期待を胸に膨らませ、ファヌは輝く学園生活をおくれるのか??!! ⚠️趣味で書いておりますので、誤字脱字のご報告や、世界観に対する批判コメントはご遠慮します。そういったコメントにはお返しできませんので宜しくお願いします。

処理中です...