294 / 358
293
しおりを挟む
葵ちゃんが、俺の肩に顔を擦りつけながら眠りに入って暫らくして、ボールサムさんが戻ってきたけど、あまりにも可愛らしい寝顔なものだから、起こしてあげるなんて言ったけど、起こし難くて、ついついそのままに。
ボールサムさんの提示した総額の内、8割の金額を、俺のギルドカードから振り替える形で支払った。
領収書を書いて貰い、無くさない様、収納にしまった。
「では、次お会いするのは、別荘の引渡しの時ですね。出来上がりましたら、ご連絡致しますので、現地集合という事で、宜しいでしょうか?」
「ええ、それでお願いします」
「はい、では、最高の職人で最高の別荘を建てさせて頂きますので、楽しみにしていて下さいね」
職人ギルドから出て、馬車に乗り込むまで、お見送りをされた。
あ~、そう言えば、後でじっくり作品を見ようって約束したんだった。
でも、思った以上に時間がかかったからなぁ。
・・・また今度、セカンドハウスに泊まる時にでも、連れてこよう。
久しぶりにセカンドハウスに戻ってきた。
ラピスが馬を馬車から外し、馬房に入れてくるのを玄関で待ち、全員にクリーンをかけてから、屋敷に入った。
「俺も、もう寝るから、ラピスも自由にしてくれ」
「では、お飲み物だけ、お持ちしますので、その後、自分の部屋へと引き上げさせて頂きます」
「じゃあ、それで」
葵ちゃんを抱えながら階段を上り、一番奥の突き当たり。
扉を開け、ベッドに腰かける。
葵ちゃんの靴や靴下を脱がせ、上着も全部、脱がせてから、ベッドの上にそっと横たえた。
ズボンのボタンを外し、下着ごと剥ぎ、靴以外全部収納へ。
収納から2枚、バスローブを取り出し、葵ちゃんに着せてから、布団をかけ、自分もさっさと、バスローブに着替え、葵ちゃんの横へと滑り込んだ。
少しして、ラピスが飲み物を持ってきて、サイドテーブルの上に置き、タッセルを外し、天蓋のカーテンを閉め、〝お休みなさいませ〟と小さな声で、言ってから部屋を出て行った。
葵ちゃんを腕に閉じ込め、幸せを感じながら、眠りについた。
パチッと、目が覚めた。
まだ薄暗い。
「ジュースの飲み過ぎか?」
葵ちゃんを起こさないよう、ベッドからそっと抜け出し、トイレへ。
用を足し、クリーンをかけたら、お腹がぐ~と鳴った。
・・・小腹が空いた。
かといって、俺の収納の中の、ちょっとつまめる物っていったら、果物しかないんだよなぁ。
これって、洗った方かいいのか?
よく分かんないけど、食堂にいって、葡萄とイチゴを軽く洗い、器に盛って、ちょっとつまんでから、残りは収納にしまった。
葵ちゃんが起きたら、一緒に食べよう。
カチャ
部屋に戻ると、葵ちゃんが身体を起こしているのが、シルエットで分かった。
4重に重ねられた、レースのカーテンを払いのけながら、葵ちゃんに、「起きちゃった?まだ、寝てていいよ」って声をかけた。
?返事がない?
「葵ちゃん?どうしたの?」
俯いて座ったまま、動かないから、下から顔を覗きこんだ。
「えっ!?何?」
葵ちゃんが泣きそうな顔をしていた。
ボールサムさんの提示した総額の内、8割の金額を、俺のギルドカードから振り替える形で支払った。
領収書を書いて貰い、無くさない様、収納にしまった。
「では、次お会いするのは、別荘の引渡しの時ですね。出来上がりましたら、ご連絡致しますので、現地集合という事で、宜しいでしょうか?」
「ええ、それでお願いします」
「はい、では、最高の職人で最高の別荘を建てさせて頂きますので、楽しみにしていて下さいね」
職人ギルドから出て、馬車に乗り込むまで、お見送りをされた。
あ~、そう言えば、後でじっくり作品を見ようって約束したんだった。
でも、思った以上に時間がかかったからなぁ。
・・・また今度、セカンドハウスに泊まる時にでも、連れてこよう。
久しぶりにセカンドハウスに戻ってきた。
ラピスが馬を馬車から外し、馬房に入れてくるのを玄関で待ち、全員にクリーンをかけてから、屋敷に入った。
「俺も、もう寝るから、ラピスも自由にしてくれ」
「では、お飲み物だけ、お持ちしますので、その後、自分の部屋へと引き上げさせて頂きます」
「じゃあ、それで」
葵ちゃんを抱えながら階段を上り、一番奥の突き当たり。
扉を開け、ベッドに腰かける。
葵ちゃんの靴や靴下を脱がせ、上着も全部、脱がせてから、ベッドの上にそっと横たえた。
ズボンのボタンを外し、下着ごと剥ぎ、靴以外全部収納へ。
収納から2枚、バスローブを取り出し、葵ちゃんに着せてから、布団をかけ、自分もさっさと、バスローブに着替え、葵ちゃんの横へと滑り込んだ。
少しして、ラピスが飲み物を持ってきて、サイドテーブルの上に置き、タッセルを外し、天蓋のカーテンを閉め、〝お休みなさいませ〟と小さな声で、言ってから部屋を出て行った。
葵ちゃんを腕に閉じ込め、幸せを感じながら、眠りについた。
パチッと、目が覚めた。
まだ薄暗い。
「ジュースの飲み過ぎか?」
葵ちゃんを起こさないよう、ベッドからそっと抜け出し、トイレへ。
用を足し、クリーンをかけたら、お腹がぐ~と鳴った。
・・・小腹が空いた。
かといって、俺の収納の中の、ちょっとつまめる物っていったら、果物しかないんだよなぁ。
これって、洗った方かいいのか?
よく分かんないけど、食堂にいって、葡萄とイチゴを軽く洗い、器に盛って、ちょっとつまんでから、残りは収納にしまった。
葵ちゃんが起きたら、一緒に食べよう。
カチャ
部屋に戻ると、葵ちゃんが身体を起こしているのが、シルエットで分かった。
4重に重ねられた、レースのカーテンを払いのけながら、葵ちゃんに、「起きちゃった?まだ、寝てていいよ」って声をかけた。
?返事がない?
「葵ちゃん?どうしたの?」
俯いて座ったまま、動かないから、下から顔を覗きこんだ。
「えっ!?何?」
葵ちゃんが泣きそうな顔をしていた。
0
お気に入りに追加
1,215
あなたにおすすめの小説
発情期がはじまったらαの兄に子作りセッされた話
よしゆき
BL
αの兄と二人で生活を送っているΩの弟。密かに兄に恋心を抱く弟が兄の留守中に発情期を迎え、一人で乗り切ろうとしていたら兄が帰ってきてめちゃくちゃにされる話。
王弟転生
3333(トリささみ)
BL
※主人公および他の男性キャラが、女性キャラに恋愛感情を抱いている描写があります。
性描写はありませんが男性同士がセックスについて語ってる描写があります。
復讐・ざまあの要素は薄めです。
クランドル王国の王太子の弟アズラオはあるとき前世の記憶を思い出す。
それによって今いる世界が乙女ゲームの世界であること、自分がヒロインに攻略される存在であること、今ヒロインが辿っているのが自分と兄を籠絡した兄弟丼エンドであることを知った。
大嫌いな兄と裏切者のヒロインに飼い殺されるくらいなら、破滅した方が遙かにマシだ!
そんな結末を迎えるくらいなら、自分からこの国を出て行ってやる!
こうしてアズラオは恋愛フラグ撲滅のために立ち上がるのだった。
【完】ゲームの世界で美人すぎる兄が狙われているが
咲
BL
俺には大好きな兄がいる。3つ年上の高校生の兄。美人で優しいけどおっちょこちょいな可愛い兄だ。
ある日、そんな兄に話題のゲームを進めるとありえない事が起こった。
「あれ?ここってまさか……ゲームの中!?」
モンスターが闊歩する森の中で出会った警備隊に保護されたが、そいつは兄を狙っていたようで………?
重度のブラコン弟が兄を守ろうとしたり、壊れたブラコンの兄が一線越えちゃったりします。高確率でえろです。
※近親相姦です。バッチリ血の繋がった兄弟です。
※第三者×兄(弟)描写があります。
※ヤンデレの闇属性でビッチです。
※兄の方が優位です。
※男性向けの表現を含みます。
※左右非固定なのでコロコロ変わります。固定厨の方は推奨しません。
お気に入り登録、感想などはお気軽にしていただけると嬉しいです!
王道学園のハニートラップ兎
もものみ
BL
【王道?学園もの創作BL小説です】
タグには王道学園、非王道とつけましたがタイトルからも分かる通り癖が強いです。
王道学園に主人公がスパイとして潜入し王道キャラ達にハニートラップ(健全)して情報を集めるお話です。
キャラは基本みんなヤンデレです。いろんなタイプのヤンデレが出てきます。
地雷の方はお気をつけて。
以下あらすじです。
俺、幸人(ゆきと)はある人物の命令で金持ちの息子が集う男子校に大きな会社や財閥、組などの弱味を握るために潜入させられることになった高校一年生。ハニートラップを仕掛け部屋に潜り込んだり夜中に忍び込んだり、あの手この手で情報収集に奔走する、はずが…この学園に季節外れの転校生がやって来て学園内はかき乱され、邪魔が入りなかなか上手くいかず時にはバレそうになったりもして…?
さらにさらに、ただのスパイとして潜入しただけのはずなのにターゲットたちに本気で恋されちゃって―――――って、あれ?このターゲットたち、なにかがおかしい…
「ゆきとは、俺の光。」
「ふふ、逃げられると思ってるの?」
(怖い!あいつら笑ってるけど目が笑ってない!!やばい、逃げられない!)
こんな感じで、かなり癖のあるターゲット達に好かれてトラブルに巻き込まれます。ほんと大変。まあ、そんな感じで俺が終始いろいろ奮闘するお話です。本当に大変。行事ごとにいろんなハプニングとかも…おっと、これ以上はネタバレになりますね。
さて、そもそも俺にそんなことを命じたのは誰なのか、俺に"幸せ"は訪れるのか…まあ、とにかく謎が多い話ですけど、是非読んでみてくださいね!
…ふう、台本読んだだけだけど、宣伝ってこんな感じでいいのか?
…………あれ……え、これ―――――盗聴器?もしかしてこの会話、盗聴されて…
ーーーーーーーーーー
主人公、幸人くんの紹介にあったように、執着、束縛、依存、盗撮、盗聴、何でもありのヤンデレ学園で、計算高い主人公がハニートラップかましてセレブたちの秘密を探ろうとするお話です。ヤンデレターゲットVS計算高いスパイの主人公!!
登場人物みんなヤンデレでいろんなタイプのヤンデレがいますので、あなたの推しヤンデレもきっと見つかる!
【完結】婚約破棄したのに幼馴染の執着がちょっと尋常じゃなかった。
天城
BL
子供の頃、天使のように可愛かった第三王子のハロルド。しかし今は令嬢達に熱い視線を向けられる美青年に成長していた。
成績優秀、眉目秀麗、騎士団の演習では負けなしの完璧な王子の姿が今のハロルドの現実だった。
まだ少女のように可愛かったころに求婚され、婚約した幼馴染のギルバートに申し訳なくなったハロルドは、婚約破棄を決意する。
黒髪黒目の無口な幼馴染(攻め)×金髪青瞳美形第三王子(受け)。前後編の2話完結。番外編を不定期更新中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる