何で僕を?

大器晩成らしい

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「月夜、忘れ物ない?」

「ないと思うよ?でも、葵ちゃん以外は、替えがきくからね。無くなっても、別に、困らないでしょ」

「馬鹿な事言ってないでちゃんと見て。僕、自分で動けないから。それに、物によっては、困ると思うよ?」

「例えば?」

「例えば?!えっ、え~と・・・スッ、スマホッ!」

「あ~、確かに。複製して20機ほどあるけど、1機でも無くなったら困るよね(葵ちゃんの秘蔵、隠し撮り写真が、たっぷり入ってるし)」

「20は複製しすぎじゃない?」

「保険だから。あって困る事は無いよ」

そうですか。

あまりの勢いに、引き下がった。

多いと思うけど。

「あっ、後、神様から貰った物って、こっちじゃ手に入らない物が多いから、ゼロになったら困るよね。こまめに複製しておかないと」

「いざとなったら、俺のを複製すればいいよ。殆んど、食料には手を付けていないから。食べても、果物くらいだからね」

「うん。でも、なるべく、気を付ける。あっ、それよりも、ベッドの所に連れてって、周りを見たいから」

「はいはい」


う~んと、うん、大丈夫そう。

一通り、全部の部屋を見て回った。

「大丈夫そうだね」

「うん。ありがと。じゃあ、出ようか?ラピスさんとモカが、待ってるだろうから」

「OK」

キラッ

「あっ、月夜、ちょっと待って。何か落ちてる」

棚の横、キラッって光った。

「・・・ピアスだね」

「ラピスさんのかな?持ってって訊いてみる?」

<鑑定>

「いや、触らない方がいい。葵ちゃんも鑑定してごらん」

「?うん<鑑定>」

呪いのピアス(受)

効果:これを拾った者に、呪いのピアス(送)の持ち主の病が移る。呪いのピアス(送)の対のピアス。

「!!怖い事が書いてある」

「葵ちゃん、自分の物以外に触れる場合、面倒でも、全部に鑑定をかけて。いい?」

コクコクコク

「解かった。絶対にかける」

「飲食物も、気を付けてね。パーティとか。飲み物に、睡眠薬とか仕込まれてる時があるから、特に注意して。状態異常無効で、かからないとは言っても、そんなの飲んで欲しくないからね。俺が傍に居る時は、俺がしていたけど、1人の時は、絶対に、自分で鑑定してね。まぁ、傍に居ないなんて事、無いとは思うけどね」

怖い。

身をもって、状態異常無効の性能を試したいとは、思わないもん。

もしかして、月夜のに、薬を盛られた事、あるのかな?









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