何で僕を?

大器晩成らしい

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「そろそろ、お風呂に入ろうか?約束どおり、マッサージしてあげるね」

えっ、約束した?

確か~〝えっ、うっう~ん〟って感じで、お茶を濁したような・・・

風呂場で悪戯なんかされたら、身がもたないと思って。


戸惑っている間も、背中を押され、脱衣スペースへ。

「全部、脱がせてあげるね♪」

「自分で出来る部分は、自分で脱ぐよ」

「ダ~メ。俺にやらせて」

月夜にドレスを脱がされながら、どうせ何を言っても、月夜のペースに持っていかれるだけかと、観念する事にした。

残り、ひもぱん1枚になって、ドキドキしながら脱がされるのを待っていたけど、タキシードを脱ぎ始めたから、自分でパッと両サイドのリボンを解き、前を隠しながら浴室へ、ささっと移動した。

「え~、自分のが脱ぎ終わったら、脱がそうと思って、取っておいたのに~」

後ろで叫んでるけど、聞こえない振り。

ボタンを押して全体にクリーンをかけ、湯船の中に静かに浸かった。

すぐに月夜も服を脱いできて、もう一度ボタンを押してから、湯船の中に入り、僕の横へと、ピッタリとくっついて座ると、

「葵ちゃん、酷いよ。楽しみにしてたのに」

「酷くないからね。あの格好で待たせる方が酷いからね。滅茶苦茶、恥ずかしいんだからね」

穿いてあげてるだけでも、感謝して欲しいくらいなんだからね。

「え~」

「え~、じゃない」

「楽しみは後に取っておく派なのに、仕方ない、次は先に脱がそう」

なんて、訳の解からない決意をしながら、くっついていない方の僕の腕を引っ張り、腰が浮いたところ、くるっと回転させられ、膝の裏と背に手がまわったなと思ったら、あっという間に、月夜の太腿の上に、横向きで着地させられていた。

「じゃあ、せっかくだから、二人で楽しめる事、しようか?」

僕の膝裏にあった腕をすっと引き抜き、掌で内腿を撫でながら、僕のジュニアを目指してるから、途中でキャッチした。

「ちょっと、待った~。結婚して初めては、お風呂場じゃなくて、ちゃんと、ベッドでしたい。ダメ?」

って訊いたら、何故か、目を細めて、嬉しそうに、

「駄目じゃないよ。お風呂でいちゃいちゃは、今日じゃなくても、いつでもできるからね。だから、後ででいいよ」

・・・素直にうんと言い辛い、ゆったりのんびり、一人で入るの希望。

「あれ?やっぱり、今にする?」

「いえっ、滅相もございません。後で、でお願いします」

せっかく回避できたのに、危なっ!

思わず、月夜相手に、謙遜しちゃったよ。




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