何で僕を?

大器晩成らしい

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「あっ、少しの間、葵ちゃんと二人っきりにして貰えないかな?日本では、ウェディングドレスを脱がすのは、夫の役目なんだよ。それに、ついでに紋様の確認もしちゃうから」

そんな役目、聞いた事ない。

「かしこまりました。では次のを着付ける時にお呼び下さい。部屋の方で待機してますので」

「うん、よろしくね」

ラピスさんが部屋を出るのを待って、月夜は僕をベッドの上へ押し倒した。

「やっぱ、男の夢だよね」

って言いながら、ドレスのスカートの中に潜り込むと、下着を脱がしにかかった。

「ちょっと、待った~。パンツを脱がせる必要、無いよね?」

「(着たままするのがベスト・・いやっ、でも、そうすると、スカートのもこもこが邪魔で、可愛い葵ちゃんと、口付けし辛いよな?う~ん、う~ん・・・仕方ない、どっちみち脱がさなきゃならないし、今は全部脱がすか。もう一枚ドレスを着るし、そっちを脱がす時に、ちょっと考えよう)」

ふと手を止めたけど、僕が待ったをかけたからではなさそうだ。

自分の世界に入ってるみたい。

小さい声でぶつぶつと何か言ってる。

「何て言ったの?」

「ん~ん、何も。とりあえず、脱ごっか?」

僕の腕を引いて、ベッドの横に立たせると、腰にある大きなリボンを解き、背中の編み上げの紐も、丁寧に緩められ、そのまま、スカートの隠しボタンも外して行った。

「はい、足上げて、こっちの足も・・よし、このドレスは収納しておくね。じゃあ次」

スカートのボリュームを出す為、中に穿いていたパニエも脱がされたけど、それは、次のドレスの下にも着る為、椅子の上に丁寧に置かれた。

・・・残るは、ひもパンとビスチェ。

痛い、滅茶苦茶痛い。

ビスチェを着る必要ある?って訊いたら、着ないと、葵ちゃんの可愛い乳首が透けて見えちゃうから、絶対必要って言われて、無理矢理着せられたけど、こんな姿、人には見せられない。

月夜は、僕の肩にキスをし、可愛いっていいながら、ビスチェを外し、これもまた、椅子の上に置いた。

あの格好、可愛いか?

月夜の目には、何かしらのフィルターがかかってるのかな。

「・・・綺麗だね・・・ちょっと待ってね。写真に撮るから」

カシャ・カシャ・カシャカシャカシャ

ちょっ、何枚撮る気なんだ?

後姿とはいえ、ヒモパン一丁は、かなり恥ずかしい。

「ねぇ、もういいでしょ?後、月夜のも、写真に撮っておこう?」

「んっ、そうだね。じゃあ俺も脱ぐから待ってて。その間、今撮った写真、見てて」

「うん、分かった」

うん、同じだ。

良かったぁ。

ほんの少し、心配だったんだよね。

でも、もうちょっと上の方でもいいよね。

なんでお尻まで写すかな?


「葵ちゃん、脱いだから、撮って?」

くるっと後ろを向いて待ってるから、ピントがずれない様気を付けながら、何枚か写真を撮った。

「見せて」

「はい、どうぞ」

僕のと月夜のをスライドして交互に見ながら、お揃いだねって言って微笑み合った。




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