何で僕を?

大器晩成らしい

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「そういえば、起きた時いなかったけど、どこ行ってたの?」


葵ちゃんが気を失ってしまい、残念に思いながらも、身体から引き抜き、お風呂場に運び、お手入れをした後、ラピスに用意して貰った服に袖を通した。

お風呂に入っている間に、整えておいてもらったベッドに、葵ちゃんを横たわらせ、布団をかけ、額にキスを1つ。

ラピスに、俺がいない間、誰が何と言ってこようと、部屋に通さないよう言い含めてから、出て行った。

オールナイトで葵ちゃんを抱き、一睡もしていないが、気分が高揚しているせいか、眠れそうにない。

そのままのテンションで、国王の部屋まで、突撃訪問しに行った。

「はい、じゃまじゃま、どいてどいて」

「月夜様、お待ち下さい。困ります」

「いいから、いいから」

ププッ、扉を守っていた近衛兵を蹴散らし、わざと大きな音を立てながら部屋に入った時の、慌てて飛び起きた国王の顔。

「何事だ!」

「おはようございます」

「・・・ハァ、またか」

ちょっとした、いやがらせだったりする。

この世界にきて、12回目くらいか?

1~2回/年の頻度だ。

「・・・で、今度は何の用だい」

「召喚が成功した事は、ご存知で?」

「もちろん、報告は受けているよ。おっ?やっと、合わせてくれる気になったのかい?」

「明後日でお願いします」

「・・・私にも、予定ってものがあるとは、思わないのかい?」

「時間はお任せします。そちらの優秀な宰相にでも、調整して貰って下さい。」

「直接言ったらどうだ?お前達、いい加減、仲直りしたらどうだ」

俺的には、喧嘩しているつもりはまったくないのだが・・・

まぁ、召喚されて、いろいろごねまくって、かなりの金額、むしり取った自覚はある。

4年前には、諸事情により、強制的に城内の模様替えを手伝ったり。

どっちも宰相から、もう勘弁してくれと、泣きつかれた気がする。

無視したが、それがいけなかったのか?

まぁ、どうでもいい。

「じゃあ、後はよろしく」


言いたい事だけ言って、帰ってきた。

「誰も部屋に入れてない?」

「はい、どなたもいらっしゃってません」

「ならいい」

ラピスに今後の予定を伝え、衣装とかの準備を指示。

葵ちゃんの許へと、戻っていた。



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