何で僕を?

大器晩成らしい

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僕、わりと器用だから、作ろうと思えば作れると思う。

ステータスを開いて見る。

残念ながら、料理や裁縫のスキルは付いていない。

でも、学校の授業でやった事はあるから、出来ないはずはないよね。

回数をこなせば、もしかしたらスキルも付くかもしれないし。

・・・?あれっ?

前見た時、見えなかった、称号の*の部分が見えるようになってる。

それ以外にも、なんか、いっぱい増えてる。

何々?

地球からの召喚者・勇者の想い人・勇者と契約せし者・勇者の婚約者・勇者に唯一人溺愛されし者・勇者が囲いし者・勇者の精を受けし者

・・・

この勇者って、月夜の事だよね。

出会って、月夜の想いを知ったから、表示されるようになったのかな?

・・・地球からの召喚者以外、全部に勇者って入ってる、ちょっと怖い。

何個か纏められないのかな?

いろいろと言いたい事がある、特に最後の一つ、称号に表記する必要、あった?

「葵ちゃん、どうしたの?呆っとして」

「えっ、あっ、うん、なんでもない、ちょっとステータス見てただけ」

「変な所でもあった?」

「ん~ん(今すぐ、隠したい称号はあるけど)大丈夫」

「そう?ならいいけど、なんかあったら相談してね」

「うん、ありがとう」


「葵ちゃん、お昼ご飯どうする?またテラスで食べる?」

「うん、そうする」

「じゃあ、抱き上げるから、触っていい」

「普通に、運ぶ為に抱き上げるだけ、っていうのならいいよ・・エッチな事する為に触るのはダメ」

「え~、本当にダメ?絶対ダメ?どうしてもダメ?」

涙目って・・

「・・・今日はもうダメ・・・明日なら・・・」

昔から、月夜のうるうるおねだり攻撃に弱い。

つい、譲歩してしまう。

「・・・わかった、今日は我慢するよ(って事は、真夜中過ぎたらお触りOKだね)」


 ~~~~~~~

とりあえずはこれで、我慢するって言って貰えたし、明日の朝までは安心していられるかな。


今日の認識にズレがあるとは、気付けなかった。

だって、明日遊ぼうって言ったら、次の日、起きて、朝食をとった後だよね。

普通。

真夜中12時過ぎたからといって、遊びに来るような人っていないよね?

・・・

とにかく、日付が変わった途端、酷い目にあったとだけ言っておこう。

 ~~~~~~~


とある理由で剥ぎ取られていた服を、再び着せられ、テラスへと連れて行ってもらった。


「うわ~、果物がいっぱい」

昼食は、パンにサラダ、シチューのようなスープの他、いろんな種類の果物が、食べやすい大きさにカットされ、皿に盛られていた。

「朝食に出ていた果物、気に入ったみたいだったから、他にも、気に入るものがあればと思って、いろいろ用意して貰ったんだよ」

「ありがとう、嬉しい」

「喜んでもらって、俺も嬉しいよ」

あんまり動けないから、そんなにお腹は空いてなかったけど、スープと果物だけ食べようかな。

見たら食べたくなっちゃった。

また、あ~んして食べさせようとしてきたのを制して、自分でって言ったら、またしょぼ~んってしてうるうる。

くぅ、卑怯な。

もうっ!!

朝と比べて、手の方は、随分と動くようになってきたのに、しょうがない。

「夜からは自分で食べるからね。絶対だからね。・・あ~ん」




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