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もぐもぐ、もぐもぐ
手が動くようになったとはいえ、どうにかって程度。
自分で食べるのは、疲れるし大変。
月夜に、お腹が空いたって言って、膝の上に、軽食の載った皿を置いてもらったけど、いざ食べようとしたら、サンドイッチに手を伸ばすのも、掴んで口に持っていくのも、めっちゃぷるぷるして、時間がかかった。
「葵ちゃん、無理しないで、やってあげるから。ほらっ、かしてごらん・・・はいっ、あ~ん」
僕の手からサンドイッチを引き抜くと、僕の口元に持ってきてくれ、かいがいしく食べさせてくれた。
もぐもぐ
うん、月夜が言った通り、可もなく、不可もなく、普通のお味。
お腹は満たされるかな。
でも、城でこれなら、おいし~って思うことは、あまりないのかな?
この世界には、日本的調味料と、米や麺類が無いって言ってたから、収納の中にあるやつは、無くならない様に気をつけて使わないとね。
大量に複製しておこう。
無くなったら困る。
「葵ちゃん、口元にパンくずがついてるよ。取ってあげる」
チュッ
んっ
「とれた」
「手で取れるよね?」
「とれない」
「そんな馬鹿な」
「フッ、次こっち、食べてみる?」
「中は何?」
「う~ん、葉物野菜と鳥的なものに塩胡椒だれをつけて焼いた物」
「鳥的な物って?」
「鶏の肉に近い味と食感の動物の肉」
「・・・うん。爬虫類じゃなければいいや。違うよね?」
「それは、大丈夫。じゃっ、あ~ん」
あ~ん
「次、どれ食べたい?」
「ん~。もうお腹いっぱい。ありがと。ごちそうさま」
「どう致しまして」
お腹がいっぱいになったら、何か眠くなってきたかも・・・
ふあぁ~ふっ
「葵ちゃん、少し眠っとく?」
「ん、いい?」
「いいよ。あっと、そうだ、眠る前に一つだけ、国王陛下に会って貰うって言ったでしょ?」
「ん、言ってたね・・・ムニュ~」
「婚約者って紹介するから」
「ん~・・・・・・・・・ん?!何で?」
「もちろん、俺が葵ちゃんの事が好きだからっていうのもある。でも、国王に、二人が婚約したって、葵ちゃんは俺のものだって、きちんと発表して貰わないと、求婚者が殺到して、大変なことになる」
「ふふっ、そんな大げさな」
「大げさじゃないから、できちゃった婚狙いで、襲われるって話したよね。契約してあるから、いざとなったら撃退できるけど、そんな事知らないだろうから、誘拐される可能性だってあるんだよ?葵ちゃんなんて、軽いから、あっという間にかついで、お持ち帰りされちゃうからね。でも、国王に後見されている二人が婚約したって、正式に国王から発表して貰えば、ちょっかいかけただけで、閑職に左遷される事間違いなしになるだろうから、手出しされなくなるよ。貴族からは確実にね」
「貴族以外は?」
「城の中に住んでいる分には、かかわる事はないよ、侍従とかも貴族だからね、一応。違うといえば、料理人とかかな?でも、会う事はないよ。厨房から出て、城内をうろつくことはないからね。」
・・・どうしよう。
なんとなく、勢いで頷いちゃいそうだけど、僕、前提の、求婚者が殺到して、大変になるって所、どうしても引っかかるんだよね。
そんなことないと思うんだよね。
でも、誘拐されるとか、そんな事を聞いちゃったら、不安になっちゃうし。
う~、どうしよう。
手が動くようになったとはいえ、どうにかって程度。
自分で食べるのは、疲れるし大変。
月夜に、お腹が空いたって言って、膝の上に、軽食の載った皿を置いてもらったけど、いざ食べようとしたら、サンドイッチに手を伸ばすのも、掴んで口に持っていくのも、めっちゃぷるぷるして、時間がかかった。
「葵ちゃん、無理しないで、やってあげるから。ほらっ、かしてごらん・・・はいっ、あ~ん」
僕の手からサンドイッチを引き抜くと、僕の口元に持ってきてくれ、かいがいしく食べさせてくれた。
もぐもぐ
うん、月夜が言った通り、可もなく、不可もなく、普通のお味。
お腹は満たされるかな。
でも、城でこれなら、おいし~って思うことは、あまりないのかな?
この世界には、日本的調味料と、米や麺類が無いって言ってたから、収納の中にあるやつは、無くならない様に気をつけて使わないとね。
大量に複製しておこう。
無くなったら困る。
「葵ちゃん、口元にパンくずがついてるよ。取ってあげる」
チュッ
んっ
「とれた」
「手で取れるよね?」
「とれない」
「そんな馬鹿な」
「フッ、次こっち、食べてみる?」
「中は何?」
「う~ん、葉物野菜と鳥的なものに塩胡椒だれをつけて焼いた物」
「鳥的な物って?」
「鶏の肉に近い味と食感の動物の肉」
「・・・うん。爬虫類じゃなければいいや。違うよね?」
「それは、大丈夫。じゃっ、あ~ん」
あ~ん
「次、どれ食べたい?」
「ん~。もうお腹いっぱい。ありがと。ごちそうさま」
「どう致しまして」
お腹がいっぱいになったら、何か眠くなってきたかも・・・
ふあぁ~ふっ
「葵ちゃん、少し眠っとく?」
「ん、いい?」
「いいよ。あっと、そうだ、眠る前に一つだけ、国王陛下に会って貰うって言ったでしょ?」
「ん、言ってたね・・・ムニュ~」
「婚約者って紹介するから」
「ん~・・・・・・・・・ん?!何で?」
「もちろん、俺が葵ちゃんの事が好きだからっていうのもある。でも、国王に、二人が婚約したって、葵ちゃんは俺のものだって、きちんと発表して貰わないと、求婚者が殺到して、大変なことになる」
「ふふっ、そんな大げさな」
「大げさじゃないから、できちゃった婚狙いで、襲われるって話したよね。契約してあるから、いざとなったら撃退できるけど、そんな事知らないだろうから、誘拐される可能性だってあるんだよ?葵ちゃんなんて、軽いから、あっという間にかついで、お持ち帰りされちゃうからね。でも、国王に後見されている二人が婚約したって、正式に国王から発表して貰えば、ちょっかいかけただけで、閑職に左遷される事間違いなしになるだろうから、手出しされなくなるよ。貴族からは確実にね」
「貴族以外は?」
「城の中に住んでいる分には、かかわる事はないよ、侍従とかも貴族だからね、一応。違うといえば、料理人とかかな?でも、会う事はないよ。厨房から出て、城内をうろつくことはないからね。」
・・・どうしよう。
なんとなく、勢いで頷いちゃいそうだけど、僕、前提の、求婚者が殺到して、大変になるって所、どうしても引っかかるんだよね。
そんなことないと思うんだよね。
でも、誘拐されるとか、そんな事を聞いちゃったら、不安になっちゃうし。
う~、どうしよう。
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