何で僕を?

大器晩成らしい

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気付くと、応接室らしき中で、ソファーに座っていた。

・・・何これ。

えっ、夢?

確か、家に帰る途中・・・マンホールか何かに落ちた?

いやっ、吸い込まれるような感じだった。

?今、気絶中・・とか?

「気付かれたようですね」

扉を開けて入ってきた人を見て吃驚。

こんな綺麗な人、存在するんだってくらい、次元の違う美を凝縮した感じの人。

僕の想像の範疇外だ。

「・・・ありがとうございます」

頬を染めてハニカンだ。

?何が?

「綺麗だと思って頂けて嬉しいです。それと、混乱されているようですが、これは夢ではありません」

夢、じゃない?

でも、僕の考えていた事を、読んでるよね?

「私は、貴方達の感覚でいう所の、神にあたります。但し、地球のではありません」

神・・・

えっ、マジで?

「貴方は今、私の担当する星の住人に召喚されている途中です。それを横から割り込んで、一旦こちらへと連れてきたのです」

「えっ、地球に戻して下さい」

キャッチ&リリースでお願いします。

「残念ながら、私には出来ません。魔力の提供と引き換えに、呼び寄せられているので、消費した魔力と同じ物を返せない以上、召喚の無効も出来ないという事に・・・」

「じゃあ、一旦、召喚されて着いた後に、その星の住人に帰還させて貰うっていうのは出来るのですか?」

「いえ、無理でしょう。条件を付け、ある程度の範囲内で、引っ掛けて引き寄せる事は出来ても、引っ掛かったその地点にピンポイントで戻すことは、不可能です」

「そんなの、困ります。家族も心配するし・・・ハッ、もしかして、月夜も召喚されたんじゃ?」

「誰が何の目的で召喚されたかは、答えられませんが、前回の召喚は8年前に行われたとだけ、お教えしましょう」

じゃあ、違うのか?

もしかしてって思ったけど・・・


どうしよう、月夜も見つかってないのに、僕まで行方不明なんて・・・

もう、駄目だ。

ぽろぽろと、月夜を見つける迄はと我慢していた涙が溢れ出て、頬や掌を濡らしていった。
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