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夕食を食べ終わり、日が暮れかけた頃、ヴォフル&ご一行様が、結界の外側に到着したようだ。
思ったより、だいぶ早く着いたからちょっと驚いた。
早朝に予定していたからね。
まぁ、アレキサンドの場合、怪我していたし、遠回りだったからしょうがないか。
急いで、内側に結界を二つ張り、魔法を使って、声を拡声させた。
「入って来なさい。害意がなければ、私の許まで来れるでしょう」
SIDE ヴォルフ
聖様の声が聞こえると、恐々と私の前を通って、第一の結界を全員が入っていった。
どうやら、聖様に害を与えようなどと考える愚か者は、流石にいないようですね。
今の所。
次の結界で、十数人足止めされたようですね。
予想通りです。
ただ、側室だけでなく、その息子まで通れないとは。
一応、父親からの同じ血が、流れている筈ですのに・・・
私は、止まっている者達を横目に、全部の結界を通り過ぎてから、結界の外側に目を向けた。
おやおや、アレキサンドに害意はなくても、その母親に害意がある者もいるのですね。
ついでにと張ってある結界に三人も引っかかっています。
「アレキサンドの実母はどなたですか?」
「はい、私です」
「ここにいる、三人が誰か、分かりますか?」
進み出てきた女性に、訊ねてみる。
「はい、旦那様と旦那様の侍従、それと確か・・昨年入ったばかりのメイドです」
「そうですか、では、結界を抜けて来られた方々のみ、私について来て下さい」
「お待ち下さい!!我々はどうすれば・・・」
「あなた方が言う所の、聖なる者から話があるまで、そこに居て下さい。一応ですが、その場にいる限りであれば、私がいなくても、獣に襲われる事はないでしょう。ただ、一歩でも結界から出れば、保障はできかねます。解りましたか?では、失礼します」
私は、言うべき事だけをさっさと告げると、結界を全部通り抜けられた者だけを連れて、聖様の下へと進んで行った。
夕食を食べ終わり、日が暮れかけた頃、ヴォフル&ご一行様が、結界の外側に到着したようだ。
思ったより、だいぶ早く着いたからちょっと驚いた。
早朝に予定していたからね。
まぁ、アレキサンドの場合、怪我していたし、遠回りだったからしょうがないか。
急いで、内側に結界を二つ張り、魔法を使って、声を拡声させた。
「入って来なさい。害意がなければ、私の許まで来れるでしょう」
SIDE ヴォルフ
聖様の声が聞こえると、恐々と私の前を通って、第一の結界を全員が入っていった。
どうやら、聖様に害を与えようなどと考える愚か者は、流石にいないようですね。
今の所。
次の結界で、十数人足止めされたようですね。
予想通りです。
ただ、側室だけでなく、その息子まで通れないとは。
一応、父親からの同じ血が、流れている筈ですのに・・・
私は、止まっている者達を横目に、全部の結界を通り過ぎてから、結界の外側に目を向けた。
おやおや、アレキサンドに害意はなくても、その母親に害意がある者もいるのですね。
ついでにと張ってある結界に三人も引っかかっています。
「アレキサンドの実母はどなたですか?」
「はい、私です」
「ここにいる、三人が誰か、分かりますか?」
進み出てきた女性に、訊ねてみる。
「はい、旦那様と旦那様の侍従、それと確か・・昨年入ったばかりのメイドです」
「そうですか、では、結界を抜けて来られた方々のみ、私について来て下さい」
「お待ち下さい!!我々はどうすれば・・・」
「あなた方が言う所の、聖なる者から話があるまで、そこに居て下さい。一応ですが、その場にいる限りであれば、私がいなくても、獣に襲われる事はないでしょう。ただ、一歩でも結界から出れば、保障はできかねます。解りましたか?では、失礼します」
私は、言うべき事だけをさっさと告げると、結界を全部通り抜けられた者だけを連れて、聖様の下へと進んで行った。
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