泉の聖

大器晩成らしい

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次の日、朝起きると、ステフも目を覚ましていた。

動作確認をして貰う。

身体を動かすのは無理だったけど、手を動かす事は出来た。

アレキサンドより回復している。

基礎体力の違いかな。

アレキサンドも目を覚ましたから、同じ様に動作確認をして貰った。

・・・手をグーパー出来るぐらい。

手を持ち上げるのは、まだ無理だった。

・・・ご飯にしようか。

二人共、蔦を使って身体を起こし座らせ、濡らして搾った手ぬぐいで顔を拭いてあげ、果物を磨り潰したものを食べさせてあげた。

アレキサンドには肉も食べさせてあげたが、ステフの方は、試しに肉の乗った皿を持たせてみたら、自分で食べられそうだと言うから、自分でさせてみた。

うん、大丈夫なようだね。

神殿に伝言を終え、食べ物をヴォルフが運んできたから、焼いておいた肉と一緒に食べた。


さて、お腹もいっぱいになったし、ステフからも話を聞きましょうか。


アレキサンドを逃がした後、戦っていたが、お互いに力尽き、横たわった時、何故こんな事をしでかしたのか、相手に聞いたらしい。

遊興で借金が膨らみ、どうにもならなかった所を付け入れられたようだ。

借金を返しても、当分遊んでいられるだけのお金を渡されたらしい。

誰に?

「側室様と言っていました」

よく白状したね。

「お互い、死が目前でしたからね。話してしまっても、問題ない、どうでもいいとでも思ったのでしょう。私もまさか、助けられるとは思ってもいませんでしたからね。相手に動機を聞いたのも、自分が死んでしまう理由ぐらいは、知っておきたかったというだけですから」


なるほど。


全員が来る前に、犯人が確定した。

でも、お仕置きは実行しよう。

側室だけの犯行じゃなく、他にも協力者がいる可能性もあるらかね。

今後のアレキサンドの安全の為にもやっておいた方がいいだろう。

だから、ヴォルフ、明日は宜しくね。
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