泉の聖

大器晩成らしい

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「それにしても、運がいいですね。血の臭いをさせているのに、他の獣に襲われないで、ここまで、辿り着けたのですから」

縄張りに他の獣が入ってくるの?

「通り過ぎるくらいはするでしょう。居座るようでしたら、駆除しますが、そうでなければほっといてます。」

OH~ ほんと良かったよ。

ここまで、これて。

後は、この子を逃がしてくれた護衛の安否が気になる所ね・・・

ヴォルフに見に行ってもらうにしても、どっちが善でどっちが悪か、特徴を聞いておく必要があるかな。

そういえば、この子の名前を聞いていなかったな・・・

貴方、お名前は?

護ってくれた護衛が生きていれば、貴方が無事だと知らせられるでしょ?

だから教えて。

私の名前は聖。

聖と書いて、ひじりと呼ぶ。

実は、この名前の所為で呼ばれたんじゃないかと、ちょっと思ってたりするんだよね。

・・・あっ ヴォルフに名乗っていなかったわ。

まっ些細な事かと思ったが、ヴォルフの眼がこころなしか潤んでいるように見える。

よしっ見なかったことにしよう・・・

「申し遅れました。カルバニール公爵の第一子 アレキサンド カルバニールです。アレキサンドとお呼び下さい。聖様、助けて頂きありがとうございました。」

そう言うと、身体をまだ動かせないからか、目礼をしてきた。

あらいやだっ。この子、ちゃんと礼儀がなってるよ。

勝手な貴族のイメージで、助けて貰って当たり前、みたいな態度を取るかと思っていたわ。

「私の盾になり、逃がしてくれた護衛の特徴は、ちょっとウェーヴのかかった短めの赤毛に茶色の目です。名はステフ、がっしりとした長身の男です。」

ヴォルフ、アレキサンドが通ってきた道を、見に行ってあげて、もし、ステフが生きているようだったら、意志を確認して、連れてくるなり、神殿に送るなり、してあげて。

まぁ、怪我しているようなら、ここに一旦連れてきて、治療してあげた方がいいかもだけど・・・

いつまでも拗ねてないで、とっとと行っておいで。
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