シャム猫

大器晩成らしい

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ジョエルにマッサージを施す。(いちゃいちゃしたいって言われたけど、賃金が発生するんだから、こういうのは、きちんとしないとね)

首の付け根から肩にかけてよく解し、肩甲骨の周辺や、背骨の両脇に縦長に沿っている筋肉を優しくマッサージ。

「上達したね。気持ち良過ぎて、眠っちゃいそう」

「そう?眠ってもいいよ」

「いや、起こして。湖箔が傍にいるのに、眠っちゃったらもったいない」

「フフッ、了解」

腰を指圧し、踝の周辺、脹脛、太腿を、指の腹で押しながら揉み上げた。

「もっとして欲しい所ある?」

「ん~、脹脛かな。もう少ししてもらってもいいかな?」

「もちろん」

教師って、立ってる時間が長いから、大変だよね。


「もう、大丈夫。ありがとう、楽になった」

「それは良かった」

「湖箔、勉強は・・」

「するよ。課題が出てるから、やっちゃわないと」

「分かった。じゃあ、終わるまで、こうしてていい?」

マッサージをするのに、ソファーとテーブルの間を広げていたけど、もう少し広げ、ジョエルが座る足の間に、誘導されるままに座った。

「いいけど、疲れない?」

「疲れない」

「クスッ、じゃあ、遠慮なく」

ジョエルを背凭れに、勉強道具を鞄から取り出し、課題に取り掛かった。

時折、頭に頬を摺り寄せてきたり、お腹に回った腕に力が入ったり、頬にKISSされたり・・・

でも、よくよく考えてみると、問題が解き終わって、他のプリントに移り変わる時とかを狙って、してきてたような。

勉強の邪魔をしないように、気遣いながらも、タイミングよくちょっかいをかけてくるんだよね。


今やってるプリントが終わったら、俺からKISSしてみようかな?

ジョエルからちょっかいをかけられる前にね。





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