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コンコン
「湖箔、いるか~」
疾風の声だ。
「いるよ~、ちょっと待って~」
時計を見ると17時5分前。
少し早いな。
戻ってきて少し時間があったから、片手で唇を冷やしながら、片手でちまちまと、明日の授業で使う教科書を、鞄の中に仕舞っていた。
まだ途中だけど、後でいいか。
スマホと鍵だけ持って、部屋をでた。
「お待たせ」
「まだ時間前だから、大丈夫。・・・ちょっと訊きたい事があって」
「?何?」
「湖箔、1時間前、どこにいた?」
何で、そんな事訊くんだ?
「(ジョエルの)部屋に居たけど、でも、その時間は、たぶん(ソファーで)横になっていたかも(横になっていたっていうか、押し倒されていたっていうか・・・)」
「体調が、悪かったのか?」
「いや、夜更かししちゃって、起きたのが昼頃だったかな?その後も、寝たりなくて、だらだらしてただけ」
「ならよかった。実は、ちょっと、教えて欲しい問題があって、ノックしたんだよね。でも、出て来ないし、電話とかも、繋がらなかったから、どうしたんだろって思って」
マジで?
「電話?」
スマホの電源を立ち上げると、不在着信に疾風と紫艶の名前が。
「本当だ。でも、鳴らなかったような?・・・・・あっ、ごめん、消音になってた」
そういえば朝、目覚ましが煩かったような。
消音にしたのは、多分、無意識だな。
「それで、問題は解けた?まだ解けていないようなら、見るけど」
「ああ、大丈夫、湖箔が行ってないか訊きに、紫艶の所に行ったついでに、教えて貰ったから」
「そうそう、〝湖箔が出ないんだけど、そっち行ってない?〟って訊きに来たから、何か用でもあったのか訊いたら、やり方を教えてくれって言われたんだよな」
「紫艶も編入生だったなぁって思いだして・・・そういえば、森羅もだよな」
「ああ」
疾風と紫艶と森羅が話しながら歩いている横を、無言で付いてく俺。
ちょ~っと心臓がバクバクいってるんですけど?
う~わ~、危なかった。
本当、消音にしといて、良かった。
じゃなかったら、咄嗟に出ていたかもしれない。
電話に出ていたら、部屋にいないのが、ばれていたよな?
これ。
「湖箔、いるか~」
疾風の声だ。
「いるよ~、ちょっと待って~」
時計を見ると17時5分前。
少し早いな。
戻ってきて少し時間があったから、片手で唇を冷やしながら、片手でちまちまと、明日の授業で使う教科書を、鞄の中に仕舞っていた。
まだ途中だけど、後でいいか。
スマホと鍵だけ持って、部屋をでた。
「お待たせ」
「まだ時間前だから、大丈夫。・・・ちょっと訊きたい事があって」
「?何?」
「湖箔、1時間前、どこにいた?」
何で、そんな事訊くんだ?
「(ジョエルの)部屋に居たけど、でも、その時間は、たぶん(ソファーで)横になっていたかも(横になっていたっていうか、押し倒されていたっていうか・・・)」
「体調が、悪かったのか?」
「いや、夜更かししちゃって、起きたのが昼頃だったかな?その後も、寝たりなくて、だらだらしてただけ」
「ならよかった。実は、ちょっと、教えて欲しい問題があって、ノックしたんだよね。でも、出て来ないし、電話とかも、繋がらなかったから、どうしたんだろって思って」
マジで?
「電話?」
スマホの電源を立ち上げると、不在着信に疾風と紫艶の名前が。
「本当だ。でも、鳴らなかったような?・・・・・あっ、ごめん、消音になってた」
そういえば朝、目覚ましが煩かったような。
消音にしたのは、多分、無意識だな。
「それで、問題は解けた?まだ解けていないようなら、見るけど」
「ああ、大丈夫、湖箔が行ってないか訊きに、紫艶の所に行ったついでに、教えて貰ったから」
「そうそう、〝湖箔が出ないんだけど、そっち行ってない?〟って訊きに来たから、何か用でもあったのか訊いたら、やり方を教えてくれって言われたんだよな」
「紫艶も編入生だったなぁって思いだして・・・そういえば、森羅もだよな」
「ああ」
疾風と紫艶と森羅が話しながら歩いている横を、無言で付いてく俺。
ちょ~っと心臓がバクバクいってるんですけど?
う~わ~、危なかった。
本当、消音にしといて、良かった。
じゃなかったら、咄嗟に出ていたかもしれない。
電話に出ていたら、部屋にいないのが、ばれていたよな?
これ。
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