シャム猫

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ご飯を食べ、食器類を片付けると、もう１２時半。

ここに居れるのも、後４時間ちょっと。

二人でピッタリと寄り添いながら、適当につけたテレビ番組を眺める。

情報番組の中のお料理を教えるコーナー。

普段だったら、この時間はトイレ休憩に使ってる。

初めて見たけど、なんか俺でも簡単に作れそうな気になる。

「俺も、料理の練習がしたい」

こっそり練習しようと思ったけど、よくよく考えたら、平日は皆と食堂に行くし、それ以外はジョエルと一緒にいるから、無理なんだよね。

毎回、ジョエル１人に作らせているのは、なんか申し訳ない。

本人が、危ないから手伝わなくてもいいと言ったとしてもね。

「練習するのはいいけど、心配だから、火とか包丁を使わないのにして」

ほらね。

「そんな料理、なくない？火も包丁も使わない料理なんて、サラダ以外、思い浮かばないんだけど？」

例えば、キャベツとかレタスを千切ってサラダボウルに入れ、シーチキンやコーンの缶詰を開けて、その上に出す、とか。

でも、それを料理と言っていいものか・・・

できれば、おかずを作りたいんだけど。

「俺も、ジョエルに作ったものを食べて貰いたい。だから、少しずつでいいから、料理する時に、包丁の使い方とか、教えてくれない？」

「ん～、そんな風に言われたら、弱いんだけど・・・（俺のいないところで練習とかして、怪我とかされても怖いからな）ちょっとずつでいいなら」

「うん、ありがと」