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お風呂から上がり、身体を乾かして貰い、頭にタオルを巻いたまま、寝室に運ばれ、ベッドの上へそっと置かれた。
「ごめんジョエル、ズボンのポケットの中に、スマホ入ってるから、取って貰っていい?」
ウィッグの事、忘れない内に、紅極兄に頼んでおかないと。
「いいよ、ちょっと待って」
足元に脱ぎ捨てられたズボンの中から、財布とスマホを取り出し、財布はサイドテーブルの上に、スマホは俺に差し出したから、
「ありがとう」
って言って、受け取ると、
「洗濯機に入れてくる」
って、床に脱ぎ散らかされた服をかき集め、部屋を出て行った。
数度の呼び出し音の後、電話が繋がる。
紅極兄と話してる最中、ジョエルが戻ってきた。
俺が電話してるのを見て、音を立てない様、静かにベッドの上へ乗り上げると、俺の後ろに回り、頭に巻かれたタオルを外し、髪の毛を乾かし始めた。
暫らくして、髪の毛が乾いたのか、俺の頭を撫でた後、指で優しく梳かし、終わりを告げるかのように、これまた音を立てない様、こめかみに触れるだけのKISSを落としてから、湿ったタオルを持って、ベッドから下りた。
洗濯機に入れに行くようだ。
慌てて、ジョエルのバスローブの端を掴んで引きとめ、口パクで、〝ありがと〟って伝えると、微笑みながら、頷いた。
・
・
・
「よかった。ありがと」
「どう致しまして、次に会った時、〝お兄ちゃん、ありがと、ぎゅ~、ちゅっ〟ってしてく「じゃあ、宜しくね」」
紅極兄に、ウィッグを手に入れてくれる様お願いし、変な見返りを要求される前に、電話を切る。
・・・最後まで聞いてないから、無効って事でいいよね。
〝お兄ちゃん、ありがと、ぎゅ~〟まではきいてあげてもいいけど、〝ちゅっ〟はないな。
「ごめんジョエル、ズボンのポケットの中に、スマホ入ってるから、取って貰っていい?」
ウィッグの事、忘れない内に、紅極兄に頼んでおかないと。
「いいよ、ちょっと待って」
足元に脱ぎ捨てられたズボンの中から、財布とスマホを取り出し、財布はサイドテーブルの上に、スマホは俺に差し出したから、
「ありがとう」
って言って、受け取ると、
「洗濯機に入れてくる」
って、床に脱ぎ散らかされた服をかき集め、部屋を出て行った。
数度の呼び出し音の後、電話が繋がる。
紅極兄と話してる最中、ジョエルが戻ってきた。
俺が電話してるのを見て、音を立てない様、静かにベッドの上へ乗り上げると、俺の後ろに回り、頭に巻かれたタオルを外し、髪の毛を乾かし始めた。
暫らくして、髪の毛が乾いたのか、俺の頭を撫でた後、指で優しく梳かし、終わりを告げるかのように、これまた音を立てない様、こめかみに触れるだけのKISSを落としてから、湿ったタオルを持って、ベッドから下りた。
洗濯機に入れに行くようだ。
慌てて、ジョエルのバスローブの端を掴んで引きとめ、口パクで、〝ありがと〟って伝えると、微笑みながら、頷いた。
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「よかった。ありがと」
「どう致しまして、次に会った時、〝お兄ちゃん、ありがと、ぎゅ~、ちゅっ〟ってしてく「じゃあ、宜しくね」」
紅極兄に、ウィッグを手に入れてくれる様お願いし、変な見返りを要求される前に、電話を切る。
・・・最後まで聞いてないから、無効って事でいいよね。
〝お兄ちゃん、ありがと、ぎゅ~〟まではきいてあげてもいいけど、〝ちゅっ〟はないな。
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