シャム猫

大器晩成らしい

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ご飯が炊き上がる頃には、生姜焼きと味噌汁が出来上がっていた。

味噌汁の具は、わかめと豆腐。

肉もそうだけど、豆腐とか、いつの間に買ってきたんだろ?

木曜日に飲み物を選ぶのに、冷蔵庫の中を見たけど、チーズとかハムとかおつまみ系の食材はあっても、豆腐まではなかったと思うんだけど?

そう訊いたら、

「ん~、豆腐とキャベツは、木曜日、湖箔が帰った後に、コンビニに行って、買っておいた。お肉は、水曜日にスーパーで買って、冷凍庫に入れておいた奴を解凍して使った」

だって。

いつも、飲物メインで、殆んど食材は入れていないのに、わざわざ買いに行ってくれたんだ。


「ごちそうさま。美味しかった」

「そう?なら良かった」

「片付けは、俺がやるから。ジョエルは、ゆっくりしてて」

料理はジョエルがしてくれたから、片付けくらいは俺がやろうと思って、皿とかを重ね、流しに持って行き、洗剤をつけ洗っていたら、ジョエルが後ろから抱き付いて、頭の上に頬を乗せてきた。

「そこにいると、水とかが撥ねて、濡れちゃうよ?」

「ん?平気。だから、こうしていてもいい?」

「うん///いいよ」

動き辛いけど、背中だけじゃなく、心の中までぽかぽかしてくるような気がして、嫌じゃない。


「はい、お仕舞い」

最後の一枚を濯ぎ、水切りカゴの中に入れ、後は、このまま自然乾燥。

腕の方に付いた泡も流し、かけてあるタオルで手を拭いて終了。

見上げると、目を細め、俺のおでこに、チュッってKISSして、〝ありがとう〟って。

俺がジョエルにして貰ってる事の方が、断然に多いと思うんだけど。

「いつもありがと」

ジョエルの腕の中でくるりと向きを変え、ジョエルの項と後頭部に手を当て、自分の方へと引き寄せながら、顔を傾け、ジョエルの下唇を、唇ではむって・・・咥えた。









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