シャム猫

２５８

小鳥の囀りが聞こえ、部屋にも、薄っすらと明かりが差し込んでいる。

ぐっすりと眠れた所為か、すっきりと目覚める事ができた。

そういえば、昨日、ジョエルとエッチして、途中から記憶があやふやだ。

・・・自分でお風呂に入った記憶がない。

でも、きちんとガウンを羽織っている所を見ると、ジョエルに処理して貰ったのかも。

合わせから手を入れ、腹部に触れ、確認。

うん、さらさらしている。

ちゃんと、綺麗になってる。

微睡んでいた所為か、うろ覚えではあるけれど、そう言えば、何となく、お風呂場に連れて行って貰って、洗って貰ったような・・・

シーツも綺麗なものに交換されてるし、また、全部、ジョエルにしてもらったようだ。

ジョエルも疲れていると思うのに・・・

寝てる人の世話って大変だと思うから、せめて最後まで起きていられる様に、体力をつけた方がいいよな。


ジョエルの顔をじっと見る。

極上に、かっこいい。

絶対に、女の人にもててきた筈。

もてない訳がない。

なのに、この人、俺の事だけが好きだっていうんだよなぁ。

もったいないとは思うけど、とても嬉しい。

この人は、俺のものだ。

この身も心も全部、俺だけの・・・

ずっと、俺だけに留めておきたい。


温かな身体に寄り添いながら、胸に頬擦りし、

トクントクン

緩やかな心臓のリズムに、耳を澄ます。

・・・幸せだ。

心穏やかに、安心して居られる場所。

ちょっとお腹が空いてる気もするけれど、ここから抜け出す気にはなれず、再び目を閉じた。

ジョエルが目を覚ますまでは、このままでいたい。