シャム猫

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帰りの途中、○沢サービスエリアで一時休憩。

疾風に起こして貰い、バスを降りた。

「トイレに行っておかないと」

「起こしてくれて良かった。ここ逃したら、大変だからね」

ここしか、休憩ないからね。

真っ先にトイレに向かったけど、共用トイレは、また、塞がっていた。

なんか、ずらっと並んでるし。

女子トイレの方が、混んでるようだ。

疾風達と、男子トイレの方に入ったけど、まぁ、行きと同じ、何故？って視線に曝されながら、用を足す破目にはなった。

二度見とかされるんだよな。

必ず。

もう、溜息しか出ない。

お腹とか空いてないし、自販機でジュースだけ買って、バスへと戻った。

大輝とは、トイレを出るまでは一緒だったけど、やっぱり、見回りに行かないといけないとかで、別行動。

だから、戻ってきたのは最後。

響の襟首を引っ掴みながらだけど。

大輝、お怒りだな。

どうやら、迷子放送をしたようだ。

さっき、大輝からの電話に、学級委員が、響の名前を挙げてたし。

戻ってないって。

ある意味、期待を裏切らないな。

「本村。反省文＆スペシャルプリント５枚、月曜までに提出な」

「「「「「（ご愁傷様）」」」」」

「何してたんだ？響」

「ナンパ。いや～、なかなか連絡先、教えてくれなくて」

「で？聞けたのか？」

「いや、失敗。迷子放送で途中退場。最悪だよ。〝行ったら〟って鼻で笑われたし」

「「「「「（ご愁傷様）」」」」」

「本村、とっとと座れ」

「は～い。よいしょっと。それでは、皆さん、揃いましたか？」

「「「「「お前が最後だよ！」」」」」

「迷子が見つかって良かったですね」

「「「「「お前が言うな～」」」」」

「それでは、出発しますので、シートベルトの着用をお願いします。これから、信号以外で止まる事なく、桜花繚乱学園へと帰ります。体調不良等の場合は要相談です。速やかにお知らせ下さい。なお、〝胸が痛いから、あそこを歩いてる可愛い子の横に止めてくれ〟とかいう要望は受け付けませんので、宜しくお願いします」

「「「「「お前と一緒にするな～」」」」」

「それでは～、ご理解頂けたところで～、出発、進行！」