シャム猫

大器晩成らしい

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疾風の場合12

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「?湖箔?」

ゆさゆさ

「ん~、す~」

「寝ちゃったな・・・どうする、か」

風呂から戻って、森羅の所で話してる内に、うとうとし出し、森羅に凭れて、眠ってしまった。

「流石に、上に乗せるのは無理だ」

それは、解かる。

「ここに寝かせるしかないだろ?手伝って貰っていいか?」

「ああ」

湖箔のスリッパを脱がしたり、上掛けを退かしたり。

森羅はそっと湖箔を抱き上げ、向きを変え、ベッドに下ろした後、俺から上掛けを受け取り、ふわりと湖箔の身体にかけた。

目を細め、優しく微笑みながら。


・・・あ~、なんと言うか、誰も彼もが、湖箔に引き寄せられるんだよな。

かく言う俺も、湖箔に対し、淡い思いが芽生えてきているような気がして、正直、困惑している。

森羅に湖箔がくっついているのを見ると、羨ましく感じるのは、どう考えても、普通の感覚じゃない、よな?


・・・でも、あ~、くそっ、寝顔まで可愛すぎ。

銀髪・色白・薄い唇、今は隠れされているが、すみれ色の眼。

小さい顔の中にバランスよく配置され、繊細な人形のような、実際見た事はないが、妖精がいるとしたなら、恐らくこんな容姿なんだろうなって言うような、完璧な美。

いつまでも見ていられる。

そして、ついつい手を伸ばしたくなる。


だが、今更俺まで参戦するつもりはない、負け戦な気がするってのもあるが・・・

今の信頼関係を、崩したくないしな。

それに、湖箔にも、普通の友達が、必要だ。

恋愛とかが絡まない、安心して傍にいられるような。



・・・そうだ!

きっと、女がいない、この環境がいけないんだ。

よし、夏休み中に彼女をつくるぞ!



果たして、疾風に彼女はできるのか?

できたとして、月に1度、会えるか会えないかの関係は、長く続くものなのか・・・

乞うご期待!

注:すみません。書く予定はありません。



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