シャム猫

大器晩成らしい

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ピンポンパンポン♪

「桜花繚乱学園の皆様、おはようございます。起床の時間となりました。朝食の用意が整っておりますので、食堂へお越し下さい」

ピンポンパンポン♪

6時20分、館内に、なかなかの音量でアナウンスが響き渡り、それで目を覚ました。

二人も、今の放送で起きたみたいだ。

「おはよう」

「「おはよう」」

上から声をかけると、ベッドからのっそりと這い出てきた。

俺は、持って来た鏡を見ながら、ウィッグをかぶり、手にタオルとコンタクトケースを持ち、下におりた。

そして、皆と洗顔+コンタクトをつける為、部屋を出て、洗面所へと向かった。

頭からタオルをかぶり、目線を下げながら壁際を歩く。

俺、傍から見たら不審者だよな・・・

疾風と森羅には前と横を歩いてもらい、皆から、裸眼が見られないよう協力して貰った。


パシャッ

「冷たっ」

山の上だからか、蛇口から出てくる水が、凄く冷たい。

「すっきりして、いいんじゃないか?」

確かに、顔が引き締まる気はする。

周りに人がいないのを見計らって、コンタクトを装着。

タオルを持ったまま、食堂へ向かった。


朝食はバイキング形式のようだ。

トレーに皿を載せロールパンやバターとジャム、ウインナー・ベーコン・いり卵・サラダ等をよそって行き、コーンクリームスープを注いだカップと、シリアルと果物の入ったヨーグルトの器を添えた。

疾風も俺と似たようなラインナップ。

森羅は、和食攻め。

ご飯に、焼きジャケ、きんぴらごぼう・厚焼き玉子・味のり・豚汁・茶碗蒸し。

きんぴらごぼうが好物なのか、大量によそってきていた。

適当な席に着き、食事をしていると、紫艶がトレーを片手に、やってきた。

「よっ、おはよ」

「っす」

「「おはよう」」

「ここ、こいつらもいい?」

親指で後ろをくいって指した。

たぶん同じ班の人。

「いいよ」

別に、席空いてるし。

「サンキュー」


「「「(よっしゃ~~~)」」」

湖箔からは紫艶で見えなかったが、片手で小さくガッツポーズをしていた。

「(榊と同じ班で良かった~)」

「(俺は緊張で、箸を持つ手が、震えそうだ)」

「(この出会いを機に、俺との間に愛が生まれるかも)」

「「(それは無い)」」






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