シャム猫

大器晩成らしい

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ジョエルの場合44

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ベッドのシーツを綺麗なものと交換し、湖箔の許へ向かうと、浴室で楽しみすぎたのか、ソファーの座面にくずおれ、ぐったりとしている。

・・・合わせ目が乱れ、しどけない感じが、また何ともいえない。

とはいえ、これ以上、無理はさせられないな。

あ~ふぅ。

可愛らしい欠伸だ。

「湖箔、お待たせ・・・眠そうだな。眠っていいよ」

そういいながら、頭を撫でると、猫のように頭を摺り寄せてくる。

堪らない。

抱え上げ、ベッドへ運ぶ途中、寝息が聞こえ出し、完全に眠りに入ったのが判った。

そっとベッドの上へと横たえ、左右の頬と唇に、軽く口付けると、湖箔の口元が緩み、

「・・やすみ・・」

一瞬、起きてしまったのかと思ったが、寝言だったようだ。

「おやすみ」

額にKISSを落とし、間接照明以外の明かりを、消して回った。


湖箔の隣に身体を滑り込ませ、抱き寄せると、湖箔の腕が、自然と俺の背にまわり、より密着する形に。

愛おしすぎる。

頬が緩むのを押さえきれない。

胸いっぱいに幸せを吸い込みながら、目を閉じた。



もぞ・・

起きたのか?

・・・チュッ

腕の中で、湖箔がもぞもぞと動き始めた事で、意識は浮上していたが、もう少しそのままでいたくて、まどろんでいると、唇を重ねられた感覚と、リップ音が・・・

他にも何かしてくれるのかと、期待して待ってると、

「ん~・・・よいしょ・よいしょ・・・・・ふぅ」

一生懸命、俺の腕の中から這い出そうとしていたから、わき腹を掴み、擽った。

「ぅわっ、やっ、やめっ・ぅわははははは、トイ、トイレだから、放して」

なら仕方ない。

わき腹から手を放し、俺も起きるかと、上半身を起こした。

「おはよう」

「お・は・よ・う。起きてるなら言ってよ!」

「つい、ね。身体は大丈夫?」

「うん、大丈、夫ぅ!?」

「おっおい」

ベッドから足を下ろし、立ち上がろうとしたが、カクンッと、崩れ落ちそうになったのを見て、咄嗟に身体に腕をまわし、ベッドの上へと倒れ込ませた。

「ありがと」

「ああ。足にきてるみたいだな。運ぶからちょっと待って」

「ごめん、ありがと」

「いや、俺の所為でもあるしな」

ベッドから下り、湖箔を抱き上げ、こめかみにKISSをしながら、トイレへ。

「終わったら呼んで」

頭を一撫でし、その場を離れた。


木曜日に、学園内のコンビニで買っておいた食材を、冷蔵庫の中から取り出し、台の上に。

さて、久々に、作るとするか。




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