シャム猫

大器晩成らしい

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「すみません、今、時間ありますか?」

ジョエルにエレベーターで、1階まで降りてきてもらった。

「どうした?」

「合宿中はいろいろと、ありがとうございました。これ、食べて下さい。あと、この中から選んで下さい」

ストラップを目の前にぶら提げると、迷わずコツメカワウソのストラップを手にした。

「フッ、ありがとう。じゃあ、これ」

ジョエルも、カワウソの魅力に気付いてくれたのかな?

「あっ、そうそう、湖箔、早速明日、マッサージお願いしていいか?」

「(本気だったんだ・・・)はい、了解です」

「じゃあ、その後でこれ、一緒に食べよう。どうせ、自分の分は無いんだろ?」

「うん、そうだけど・・・」

お礼の品のつもりなんだけど・・・いいのか?

「明日、夕食後に連絡して。いるとは思うけど、念の為にね」

「はい、連絡します。じゃあ、他にも配りに行くので、また」

「See you」


その後、もう一度、森羅の部屋の扉を叩いたけど、やっぱり、戻ってきていなかった。

一旦、部屋に戻って、疾風から貰ったお土産と、チョコケーキの箱1つ置いて、部屋をでた。

あっ、そういえば、大輝に連絡するの、忘れてた・・・

すでに、寮管室に向かって歩いてるけど、一応電話を入れておこう。


「湖箔だけど、お土産、今から持ってくね」

「ああ、おいしい紅茶を用意して待ってる」

「何のフレーバー?」

「内緒」

コンコン

「あっ、ちょっと待った、誰か来た」

カチャ

「えっ」

「フフッ、お邪魔しま~す」

「フッ、どうぞ。先に隣の部屋行って、座ってな。お湯沸かして、持っていくから」

「うん、分かった」


大輝の部屋は、バス、トイレ付きの1LDK

ダブルサイズのベッドの横にラグが敷いてあって、天然木の引き出しつきローテーブルがその上に置いてある。

ベッドとローテーブルの間に、小振りのビーズクッションが二つ、あと、壁際にテレビボードが置かれていて、50インチのテレビが乗っている。

それくらい。

余分な物は置かれてなくて、スッキリしている。

掃除がし易いだろうな。

お土産を横に置き、ベッドを背凭れに、ビーズクッションに座り、大輝が来るのを待った。
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