シャム猫

大器晩成らしい

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皆が集まった所で、部長や班長を集め、小声で説明をしてくれ、了承を得てくれた。

ありがとう、副部長、今まで愉快犯って、こういう人がなるんだろうなって、思っていてごめんなさい。


「じゃっ、またね。白雪」

「はいっ先輩、ここで失礼します」

「またね。バイバイ」

「うん、またね。バイバイ」

軽く会釈したり、手を振り返したりして、皆と別れた。

俺達も、あっち行ったり、こっち行ったり、寄り道してるみたいにしながら、かなり遠まわりしながら、旅館に戻った。

誰かにつけられている感じはなかったから、大丈夫だと思う。

ちょっと、道を戻ったりもあったから、俺達に気付かれずに尾行するのは、至難の業だと思う。


予定より、旅館に着くのが遅くなってしまったから、部屋に荷物だけ置いてすぐ、夕食を食べに、昨日と同じ、第2宴会場に向かった。

俺達が最後だったけど、食事を開始する時間には、どうにか間に合ったみたい。

皆も、無事、時間までに旅館に帰り着いていて、一安心。

今日も入り口でくじを引いたが、偶然、紫艶と隣同士だった。

自分の席に着く前に、皆に向かって、「ありがとうございました」ってお辞儀をしたら、副部長が、

「じゃあ、約束のhug、して貰おうかな?」

えっ?

冗談じゃなかったの?

本当にハグなんかでいいの?

皆に遠回りさせたのに、そんなので本当にいいのだろうか?

「端からいこうか。一人10秒ね」

マジか・・・

一人一人、立って、手を広げて待ってくれている所に、ぎゅって抱きついていきながら、感謝の言葉を言って回った。

紫艶とジョエルも、のりのりで参加していた。

男に抱きつかれて嬉しいか?

嫌がる人も居るんじゃないか?と思ったけれど、皆、満面の笑みで迎え、抱き締め返してきた。

マジか・・・

俺なら絶対、ジュースを要求するけどな。

後で差し入れしておこう。
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