170 / 514
93
しおりを挟む
オルゴール博物館から出て、全員が集まるのを待ちながら、ジョエルと紫艶にお願いをした。
「(遠回りして旅館に帰ってもいいかな・・・)」
「(どこか、寄りたい所でもあるのか?)」
「(寄りたい場所はないけど、後をつけられたら嫌だから)」
「(さっきの奴にか?)」
「(うん・・・)」
「(俺は別にかまわないけど・・・)」
「(ねぇ、何こそこそ話してるの?)」
ビクッ!!
後ろから急に話しかけられ、驚いて振り返った。
「(副部長!吃驚させないで下さい!いつから、そこに?)」
「(たった今だけど、でっ?)」
「(・・俺達だけ別の道から旅館に帰ろうかと)」
「(・・・どこか寄りたい場所があるって訳・・じゃあ・・ない感じ?)」
「(はい)」
「(人違いって言っていたあれ、関係あるのかな?)」
すっ、鋭い
「(俺の事、捜していました。ただ、彼は、直接あった事の無い、知らない人でした)」
「(見つけ出されたくない?)」
「(はい)」
「(理由は?)」
「(友達の恋人を捜しているって言っていたけど、俺に恋人なんて、いた事ありませんから。ちなみに、借りた金や物を返さないで、逃げている訳でもありません)」
そう言ったら、何故かジョエルと紫艶が、あからさまにホッとしたような顔をした。
ん?どういう事?
借金とか、借りパクとかしないからね、俺。
「(・・・なるほどね。いいよ。面白そうだから。部員も、班ごとにバラバラの道を帰らせようか。その方が、より、後をつけられ難いでしょ?)」
「(皆に、遠回りさせるのは・・ちょっと・・・)」
「(班長を集めて説明しておくよ。ストーカー予防の為って言ったら、皆も、快く協力してくれると思うよ。後をつけられないように、気を付けて旅館まで帰るように言っておくから)」
「(すみません。ありがとうございます)」
「(大丈夫、大丈夫、帰ったら皆に、hugの一つでもしてやって)」
何で、ハグ?
そんなのでいいの?
ジュースぐらい奢るけど・・・
気を軽くする為の、先輩なりの冗談か?
「(遠回りして旅館に帰ってもいいかな・・・)」
「(どこか、寄りたい所でもあるのか?)」
「(寄りたい場所はないけど、後をつけられたら嫌だから)」
「(さっきの奴にか?)」
「(うん・・・)」
「(俺は別にかまわないけど・・・)」
「(ねぇ、何こそこそ話してるの?)」
ビクッ!!
後ろから急に話しかけられ、驚いて振り返った。
「(副部長!吃驚させないで下さい!いつから、そこに?)」
「(たった今だけど、でっ?)」
「(・・俺達だけ別の道から旅館に帰ろうかと)」
「(・・・どこか寄りたい場所があるって訳・・じゃあ・・ない感じ?)」
「(はい)」
「(人違いって言っていたあれ、関係あるのかな?)」
すっ、鋭い
「(俺の事、捜していました。ただ、彼は、直接あった事の無い、知らない人でした)」
「(見つけ出されたくない?)」
「(はい)」
「(理由は?)」
「(友達の恋人を捜しているって言っていたけど、俺に恋人なんて、いた事ありませんから。ちなみに、借りた金や物を返さないで、逃げている訳でもありません)」
そう言ったら、何故かジョエルと紫艶が、あからさまにホッとしたような顔をした。
ん?どういう事?
借金とか、借りパクとかしないからね、俺。
「(・・・なるほどね。いいよ。面白そうだから。部員も、班ごとにバラバラの道を帰らせようか。その方が、より、後をつけられ難いでしょ?)」
「(皆に、遠回りさせるのは・・ちょっと・・・)」
「(班長を集めて説明しておくよ。ストーカー予防の為って言ったら、皆も、快く協力してくれると思うよ。後をつけられないように、気を付けて旅館まで帰るように言っておくから)」
「(すみません。ありがとうございます)」
「(大丈夫、大丈夫、帰ったら皆に、hugの一つでもしてやって)」
何で、ハグ?
そんなのでいいの?
ジュースぐらい奢るけど・・・
気を軽くする為の、先輩なりの冗談か?
0
お気に入りに追加
338
あなたにおすすめの小説
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
からっぽを満たせ
ゆきうさぎ
BL
両親を失ってから、叔父に引き取られていた柳要は、邪魔者として虐げられていた。
そんな要は大学に入るタイミングを機に叔父の家から出て一人暮らしを始めることで虐げられる日々から逃れることに成功する。
しかし、長く叔父一族から非人間的扱いを受けていたことで感情や感覚が鈍り、ただただ、生きるだけの日々を送る要……。
そんな時、バイト先のオーナーの友人、風間幸久に出会いーー
おねしょ癖のせいで恋人のお泊まりを避け続けて不信感持たれて喧嘩しちゃう話
こじらせた処女
BL
網谷凛(あみやりん)には付き合って半年の恋人がいるにもかかわらず、一度もお泊まりをしたことがない。それは彼自身の悩み、おねしょをしてしまうことだった。
ある日の会社帰り、急な大雨で網谷の乗る電車が止まり、帰れなくなってしまう。どうしようかと悩んでいたところに、彼氏である市川由希(いちかわゆき)に鉢合わせる。泊まって行くことを強く勧められてしまい…?
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
淫乱エリートは今日も男たちに愛される
おさかな
BL
【全編エロあり】通勤電車でも社内でも取引先でも、いつでもアナル受け入れ準備万端!爽やか系イケメンエリートは男達へのご奉仕も優秀です!
+++
完結済み DLsiteにておまけつき電子版販売中
普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。
かーにゅ
BL
「君は死にました」
「…はい?」
「死にました。テンプレのトラックばーんで死にました」
「…てんぷれ」
「てことで転生させます」
「どこも『てことで』じゃないと思います。…誰ですか」
BLは軽い…と思います。というかあんまりわかんないので年齢制限のどこまで攻めるか…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる