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オルゴール博物館から出て、全員が集まるのを待ちながら、ジョエルと紫艶にお願いをした。
「(遠回りして旅館に帰ってもいいかな・・・)」
「(どこか、寄りたい所でもあるのか?)」
「(寄りたい場所はないけど、後をつけられたら嫌だから)」
「(さっきの奴にか?)」
「(うん・・・)」
「(俺は別にかまわないけど・・・)」
「(ねぇ、何こそこそ話してるの?)」
ビクッ!!
後ろから急に話しかけられ、驚いて振り返った。
「(副部長!吃驚させないで下さい!いつから、そこに?)」
「(たった今だけど、でっ?)」
「(・・俺達だけ別の道から旅館に帰ろうかと)」
「(・・・どこか寄りたい場所があるって訳・・じゃあ・・ない感じ?)」
「(はい)」
「(人違いって言っていたあれ、関係あるのかな?)」
すっ、鋭い
「(俺の事、捜していました。ただ、彼は、直接あった事の無い、知らない人でした)」
「(見つけ出されたくない?)」
「(はい)」
「(理由は?)」
「(友達の恋人を捜しているって言っていたけど、俺に恋人なんて、いた事ありませんから。ちなみに、借りた金や物を返さないで、逃げている訳でもありません)」
そう言ったら、何故かジョエルと紫艶が、あからさまにホッとしたような顔をした。
ん?どういう事?
借金とか、借りパクとかしないからね、俺。
「(・・・なるほどね。いいよ。面白そうだから。部員も、班ごとにバラバラの道を帰らせようか。その方が、より、後をつけられ難いでしょ?)」
「(皆に、遠回りさせるのは・・ちょっと・・・)」
「(班長を集めて説明しておくよ。ストーカー予防の為って言ったら、皆も、快く協力してくれると思うよ。後をつけられないように、気を付けて旅館まで帰るように言っておくから)」
「(すみません。ありがとうございます)」
「(大丈夫、大丈夫、帰ったら皆に、hugの一つでもしてやって)」
何で、ハグ?
そんなのでいいの?
ジュースぐらい奢るけど・・・
気を軽くする為の、先輩なりの冗談か?
「(遠回りして旅館に帰ってもいいかな・・・)」
「(どこか、寄りたい所でもあるのか?)」
「(寄りたい場所はないけど、後をつけられたら嫌だから)」
「(さっきの奴にか?)」
「(うん・・・)」
「(俺は別にかまわないけど・・・)」
「(ねぇ、何こそこそ話してるの?)」
ビクッ!!
後ろから急に話しかけられ、驚いて振り返った。
「(副部長!吃驚させないで下さい!いつから、そこに?)」
「(たった今だけど、でっ?)」
「(・・俺達だけ別の道から旅館に帰ろうかと)」
「(・・・どこか寄りたい場所があるって訳・・じゃあ・・ない感じ?)」
「(はい)」
「(人違いって言っていたあれ、関係あるのかな?)」
すっ、鋭い
「(俺の事、捜していました。ただ、彼は、直接あった事の無い、知らない人でした)」
「(見つけ出されたくない?)」
「(はい)」
「(理由は?)」
「(友達の恋人を捜しているって言っていたけど、俺に恋人なんて、いた事ありませんから。ちなみに、借りた金や物を返さないで、逃げている訳でもありません)」
そう言ったら、何故かジョエルと紫艶が、あからさまにホッとしたような顔をした。
ん?どういう事?
借金とか、借りパクとかしないからね、俺。
「(・・・なるほどね。いいよ。面白そうだから。部員も、班ごとにバラバラの道を帰らせようか。その方が、より、後をつけられ難いでしょ?)」
「(皆に、遠回りさせるのは・・ちょっと・・・)」
「(班長を集めて説明しておくよ。ストーカー予防の為って言ったら、皆も、快く協力してくれると思うよ。後をつけられないように、気を付けて旅館まで帰るように言っておくから)」
「(すみません。ありがとうございます)」
「(大丈夫、大丈夫、帰ったら皆に、hugの一つでもしてやって)」
何で、ハグ?
そんなのでいいの?
ジュースぐらい奢るけど・・・
気を軽くする為の、先輩なりの冗談か?
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