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森羅の場合3
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自分で成した訳じゃないのが、何とも情けない話だが、初めて出来た、ただの同級生ではない、友人と呼べる者・・・
美和先生から、寮管室への呼び出しを受けた。
何の用かは分からないが、俺だけではなく、橘や榊も一緒だ。
話を聞くと、内容は湖箔への協力要請だった。
いつのまにか、湖箔に信頼してもらえる者の中に俺も入っている事が、単純に嬉しかった。
だが、それでもなお、教える事に躊躇するような秘密を抱えているとは知らなかった。
そして、先生に相談する程、悩んでいた事に、気付いてやれていなかった自分自身を、不甲斐なく思った。
先生は一通り話し、
「これから、見たり聞いたりする事は、俺の他、理事長しか知らない。湖箔はこの学園での3年間、そして、大学へ進学しても、その事を隠し通すつもりでいる。だから、協力ができない、口が軽いというなら、この先は聞かずに、今すぐ自分の部屋に戻って欲しい」
と言って、真剣な目を俺達に向けてきた。
部屋を出て行く気などさらさらない。
秘密を他の者に喋る気もなければ、協力をしないという考えもない。
それは、他の二人も同じようだった。
「湖箔は髪と目の色を変えている。正しくは髪はウィッグ、目はカラコンを入れている。」
?どういうことだ?
俺は入学式の後、湖箔とその家族を見ている。
兄らしき人と同じ色合いだったと思う。
だとしたら、その兄も色を変えているという事だろうか?
美和は立ち上がると、隣の部屋の扉を少し開け、中に向かって話しかけた。
「出てこれるか?」
「・・・うん」
出てくるのに躊躇しているようだ。
「大丈夫、心配するな。おいで・・・」
先生の柔らかで甘い喋り方に驚いた。
ちらっと横を見たら、他の二人も同じ様な反応で、少し安心した。
そうだよな、驚くよな?
湖箔に対して、愛しいという感情が言葉の上に溢れ出ている。
隠しきれないのか、隠そうとしていないのか、それとも、自分でそうと気付いていないのか・・・
美和先生から、寮管室への呼び出しを受けた。
何の用かは分からないが、俺だけではなく、橘や榊も一緒だ。
話を聞くと、内容は湖箔への協力要請だった。
いつのまにか、湖箔に信頼してもらえる者の中に俺も入っている事が、単純に嬉しかった。
だが、それでもなお、教える事に躊躇するような秘密を抱えているとは知らなかった。
そして、先生に相談する程、悩んでいた事に、気付いてやれていなかった自分自身を、不甲斐なく思った。
先生は一通り話し、
「これから、見たり聞いたりする事は、俺の他、理事長しか知らない。湖箔はこの学園での3年間、そして、大学へ進学しても、その事を隠し通すつもりでいる。だから、協力ができない、口が軽いというなら、この先は聞かずに、今すぐ自分の部屋に戻って欲しい」
と言って、真剣な目を俺達に向けてきた。
部屋を出て行く気などさらさらない。
秘密を他の者に喋る気もなければ、協力をしないという考えもない。
それは、他の二人も同じようだった。
「湖箔は髪と目の色を変えている。正しくは髪はウィッグ、目はカラコンを入れている。」
?どういうことだ?
俺は入学式の後、湖箔とその家族を見ている。
兄らしき人と同じ色合いだったと思う。
だとしたら、その兄も色を変えているという事だろうか?
美和は立ち上がると、隣の部屋の扉を少し開け、中に向かって話しかけた。
「出てこれるか?」
「・・・うん」
出てくるのに躊躇しているようだ。
「大丈夫、心配するな。おいで・・・」
先生の柔らかで甘い喋り方に驚いた。
ちらっと横を見たら、他の二人も同じ様な反応で、少し安心した。
そうだよな、驚くよな?
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