シャム猫

６

改めて　自己紹介し合いながら　疾風の案内で各チェックポイントをまわっていった

お互い呼び捨てでって事で　敬語もなしにした

全学年同時に動いているからか　何処まわるにも混んでいる

そして　ザワツキがハンパ無い

時間か日をずらせばいいのに

何故か通り過ぎた人達が二度見してくるのが気になった

編入生だから　当分の間は仕方ないのかなぁ

「湖箔　森羅　次　右　一階まで降りたら　玄関前を通って　第一校舎に戻ろう」

「んっ　わかった」

階段を降りている途中　前の方に紫艶らしき人発見

あの赤みの強い長めの茶髪　きっとそうだと思う

折り返す時に顔が見えた

当たった♪

「紫艶っ」

名前を呼んだら　きょろきょろした後　俺達に気付いたようだ

立ち止まって　俺達が降りてくるのを待ってくれた

「偶然だね　紫艶はどのくらいまわり終わった？」

「あとは　第一校舎だけだから　今　向かってた所」

「俺達も同じ」

紫艶は一人で回っていたみたいだ

せっかく遇えたし　一緒に行く事にした

よくよく考えたら　疾風以外　編入生だ

紫艶と森羅　それぞれを紹介した

編入生同士　お互い　仲良くなれたらいいと思っていたけど　あまり盛り上がらないようだった

二人とも寡黙だからね・・・