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逃げたい
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小さい頃から 銀髪とすみれ色の眼のせいで 人の注目を集めていた
知らない人に付け回されるのも 日常茶飯事だ
だから 買い物も 遊ぶのも 紅極兄と わざわざ電車に乗って 都心まで出て来ていた
奇抜な髪色に染めた人が多くいるから 地元よりは気楽に 街中を歩けていた
ガン見されるのも ナンパされるのも 少なくはなかったが 名前や自宅を知られていない分だけ 逃げるのは 難しいものじゃなかった
あの日までは・・・
カフェで注文した物を待っている時に 現れた男
なかなかに諦めの悪い男で 何度も付き合ってくれと言われたが その度に断っている
何度も捕まっては 逃げ出せていたのに 今回は隙が無かった
最悪だ とうとう名前と住所を知られてしまった
あんな風に聞き出されるとは思ってもいなかった
次の日 早速 呼び出された というか 家の前で張っていて 学校帰りに 車に連れ込まれた
これ ちょっとした 誘拐だよね
車の中で 後ろ手で 手錠をはめられた
思いっきり抵抗してやった
相手の股間を 蹴ってやった
涙目で 一生懸命 堪えてた所を見ると 俺に危害を加える気はない様だ
そう 命令されているのか?
昨日と同じ建物で降ろされ 皇紀の前に連れて行かれた
「この手錠 外してくれない?痛いんだけど」
「まだ駄目だ」
立ち上がり 俺に近づくと 腕を引かれ 隣の部屋へと入らされた
真ん中にキングサイズのベッドが一つと 間接照明だけの 6畳位の部屋
いやな予感しかしない
身体を捩って 手を引き離して部屋から出ようと思ったが 力負けしてしまう
ベッドの上に押し倒されると同時に 覆いかぶさられた
「お前は 俺のものだ お前のいるべき場所は・・・ここだけだ」
諭すかのように 優しく口を重ねられ 啄ばまれ 口を離す度に 好きなんだ 傍にいてくれと囁かれた
永く
唇の感覚も 脳の感覚も 痺れる程
永く・・・
知らない人に付け回されるのも 日常茶飯事だ
だから 買い物も 遊ぶのも 紅極兄と わざわざ電車に乗って 都心まで出て来ていた
奇抜な髪色に染めた人が多くいるから 地元よりは気楽に 街中を歩けていた
ガン見されるのも ナンパされるのも 少なくはなかったが 名前や自宅を知られていない分だけ 逃げるのは 難しいものじゃなかった
あの日までは・・・
カフェで注文した物を待っている時に 現れた男
なかなかに諦めの悪い男で 何度も付き合ってくれと言われたが その度に断っている
何度も捕まっては 逃げ出せていたのに 今回は隙が無かった
最悪だ とうとう名前と住所を知られてしまった
あんな風に聞き出されるとは思ってもいなかった
次の日 早速 呼び出された というか 家の前で張っていて 学校帰りに 車に連れ込まれた
これ ちょっとした 誘拐だよね
車の中で 後ろ手で 手錠をはめられた
思いっきり抵抗してやった
相手の股間を 蹴ってやった
涙目で 一生懸命 堪えてた所を見ると 俺に危害を加える気はない様だ
そう 命令されているのか?
昨日と同じ建物で降ろされ 皇紀の前に連れて行かれた
「この手錠 外してくれない?痛いんだけど」
「まだ駄目だ」
立ち上がり 俺に近づくと 腕を引かれ 隣の部屋へと入らされた
真ん中にキングサイズのベッドが一つと 間接照明だけの 6畳位の部屋
いやな予感しかしない
身体を捩って 手を引き離して部屋から出ようと思ったが 力負けしてしまう
ベッドの上に押し倒されると同時に 覆いかぶさられた
「お前は 俺のものだ お前のいるべき場所は・・・ここだけだ」
諭すかのように 優しく口を重ねられ 啄ばまれ 口を離す度に 好きなんだ 傍にいてくれと囁かれた
永く
唇の感覚も 脳の感覚も 痺れる程
永く・・・
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