異世界への迷い人？

２２２

プロポーズ紛いの、愛の告白を受けてしまった。


「現実でも、夢の中でも、どちらでも構わないから、互いの事をよく知る為に、時間を割いて貰ってもいいか？」

って言われたけど、現実では、難しいんじゃないかなぁ。

午前中は、常識やマナーの勉強で、午後は、魔法の勉強。

時間を取るとしたら、その後から、お風呂に入るまでの間くらい？

そうなると、夕食を一緒に摂りながらになるのかなぁ。

でも、言いたい事は、言えなそう。

完全に２人っきりってのがないから。

だって、侍女さん達と、その日の護衛担当の隊長さんと、魔術師さんは、必ず部屋の中に居るからね。


かと言って、夢の中でって言われても、当分の間は、無理としか・・・

早急に、山崎君の夢の中に渡る必要があるから。

無事かどうかの確認と、適合者や成熟について、後、魔法についても、知らないようだったら、教えてあげないと。

だから、繋がるまでは、何回でも、試すつもり。

で、それができたら、次に試すのは、家族や篤志。

世界が違うし、キャンプ場から実家まで、かなりの距離があるから、夢を渡るのは、かなり難しいとは思うけど、挑戦したい。


だから、実現可能なのは、２人っきりにはなれないけど、現実で会う方だよね。

「夕食を一緒に食べながらで、いいですか？」

「もちろん。ありがとう、リョウ」

尻尾が、機嫌良さそうに、バッサバッサ、振られている。

普段は、動かないように、抑えているらしいのに。

夢の中だからかな？

感情が見えまくりだね。