異世界への迷い人？

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折角ソファーもある事だし、腰を掛けて話す事に。

「・・・座れるんだな」

「不思議ですよね」

イメージしただけだもんね。


「リョウ、こっちの世界には、慣れたか？」

「・・・不安な事が多い、かな・・・僕が適合者って事も、成熟して、身体のつくりが変わってしまったって事も。向こうの世界に戻った時、どうなるのかなって。・・・元の身体に戻れるのかなって」

「リョウは、元の世界に帰れるってなったら、帰りたいか？」

「もちろん。僕が行方不明になって、家族も友達も、心配して捜してくれていると思うので、帰って、無事な姿を見せて、安心させてあげたいので。それに、兄とか、母なんかは、僕をキャンプに送り出した事を、後悔してるかもしれないので・・・」

「そうか・・・」

狼の耳が、後ろにペタンってなってる。

「えっと・・・」

「そうだよな・・・・・・悪い、リョウがいなくなったら、寂しくなるなって」

両耳を隠して、向こうを向いてしまった。

「いいえ、そう思ってくれて、嬉しいです。僕も、皆さんには、これ以上ないって位、よくして貰っているので、皆と離れるとなったら、やっぱり、寂しくなると思うので。ただ、境界線が現れないので、実際問題として、戻れるかどうか、怪しいですけど」

「・・・リョウ、俺の元に、お披露目会の、案内状が届いた。俺は保護者に立候補する。だから、保護者選定で、俺を選んでくれないか？リョウがこの世界にいる間、傍に寄り添うのは、俺でありたい。リョウが嬉しい時は、共に笑い、リョウが寂しくて、悲しくて、泣いている時は、涙を拭い、抱き締めて心を温めてあげたい。そして、リョウに降りかかる困難は全て、俺が振り払ってやりたい」

「どうして、そこまで」

「解からないか？」

熱烈な、愛の告白に聞こえる///