異世界への迷い人？

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部屋に入ると、着替えの時に手伝ってくれた侍女さん達が、揃って出迎えてくれた。

着替える前に着ていた服も、洗濯と乾燥を済まし、綺麗にたたんだ状態で渡してくれた。

ありがたい。

でも一つ、言っていいかな？

・・・できれば、下着は中に挟んで欲しかった。

堂々と、一番上に置いてあるから、皆に見られたし。

お笑いネタにしようと思って、買って穿いていた、イチゴ柄のパンツ。

そろ～と皆を見ると、視線を逸らされた。

恥ずかしい。///

さっと収納にしまったのは、言うまでもない。


「では、リョウさん、ゆっくりとお休み下さい。一般常識や法律、マナーの教師は、明後日にはご用意できると思います。ですので、明日は１日、自由にお過ごし下さい。護衛が就いてからになりますが、適合者保護区画内を案内して貰うのもいいでしょう。魔法練習場や図書館等もあり、楽しめると思いますよ」

「分かりました、行ってみます。ありがとうございます」


「リョウさん、明日、膜状結界を張りに、昼食が終わる頃、伺いますね。もし良かったら、その後、魔法練習場へご一緒したいのですが・・・」

そう言いながら、ウィンクしてきた。

あっ、もしかして、魔法を教えてくれるのかな？

「はい、喜んで。宜しくお願いします」

楽しみ♪


「リョウ、またな。今日中に護衛のシフトは決めておく。明日の朝食後には連れてこれると思うから、それまでは、部屋からは出ないで、待っていてくれ」

「はい、待ってます。ではまた」


別れ際、皆とそれぞれ言葉を交わし、またと言って、手を小さく振った。


皆と別れ、扉を閉めた後、侍女さん達に中を案内された。

寝室にリビングルームに執務室にドレスルーム？

そんなに部屋はいらないんじゃ？

トイレに脱衣所・・・ここも広い。

脱衣所から、扉を開け中を覗くと、５～６人は入れるんじゃ？ってくらいの大きなお風呂。

普通にマッサージ台が置かれていた。

上がりまくりのテンションも、それを見た途端、急降下した。


家具全般、繊細な彫り物が施されていて、お高そうなんだけど。

肘掛部分が、ポッキリいきそうで怖い。

寄りかからない様、ソファーの真ん中に座った。

調度品も置時計と鏡以外は、できれば撤去して欲しい。

絵画とか、花瓶とか、彫像とか。

壊したりなんかしたら、大変でしょ、これ。

近寄りたくない。