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「隊長方、及び、保護対象の適合者をお連れしました」

「入れ」

案内の人が、扉の中に声をかけると、中から返事が。

扉を守るようにして並んだ、近衛騎士?に扉を開けてもらうのを待ち、隊長達の後に続いて中に入ろうとしたけど、ナイルさんに腰を持たれ、並んで入る事に。

皆を盾にして、こっそり後ろから見ようと思っていたのに~


軽い会釈をして入って行く皆に倣い、僕も会釈をしてから入った。

ナイルさんにエスコートされ、総隊長さんと、ニジェールさんの間の席に座らされたんだけど・・・

王様から近くて、居心地悪いんだけど、この場所。

めっちゃ皆からの視線も感じるし・・・


「では、皆さん揃いましたね。まずは、騎士団総隊長、第1~4騎士隊長、及び副魔術師長。お疲れ様でした。ダークウルフの大群を相手どるのですから、少なからず損害を被ると思っておりましたが、怪我を負った者も、既に回復していると聴き、安心しています。上位種とも遭遇したとの事、その上でのこの結果、大変頼もしく思います。褒賞は後程決めますので、楽しみに待っていて下さい。では、ボルガ・カスピ総隊長。途中経過の報告を受けておりますが、改めて、適合者の件も含め、報告をお願いします」

王様らしき人の隣の人が立ち上がり、話し出した。

銀髪の短髪をオールバックにし、片目にモノクルをかけていて、知的な、頭が切れそうな感じ。

顔はかなり整っていて、おじさんって言うより、おじ様って言いたくなる感じ。

後から、教えて貰ったんだけど、この国の宰相様だった。

総隊長さんに、詳細を報告するよう促がしてから、席に座ったんだけど、話している間ずっと、頭の上の三角耳と、5本もあるふさふさの尻尾に、僕の目は釘付けだった。

5尾の銀狐かな?

セントローレンさんは3尾の白狐なんだよね。

尻尾が多い方が、魔力が強いとか、地位が上とか、やっぱあるのかな?

後で、訊いておこう。


ちなみに、王様は、でかかった。

耳から察するに、アフリカ象だと思う。

自らも戦ったりするんじゃないかなぁ。

服の上からも、筋肉が盛り上がっているのが判って、かなり屈強な感じがする。

顔は整っているけど、精悍で男らしい感じ。

年齢は30代前半かな?

多分ね。




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