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「(何でだ?)」

「「「「「「(手ぇ出しますよね?)」」」」」」

「(・・・流石に、まだ幼いから、手を出すつもりはないぞ。(唾をつけるくらいか?)俺の所で駄目っていうなら、何処ならいいというんだ?お前らの所も駄目だぞ?)」

「(第2騎士隊の狼族で、結婚している隊員の所なら、大丈夫じゃないですか?)」

「(番至上主義ですからねぇ)」

「(・・・ああ、まぁ、そいつらなら確かに安心だな。じゃあナイル、そういうことだ。寝る時、案内してやってくれ。頼んだぞ)」

「(はい)」


・・・何だろう、ここの人達って、滅茶苦茶、耳がいいとか?

時々、近くにいても、何言ってるか僕には解からない位、小さな声で喋ってるのに、この人達の間では、ちゃんと通じ合ってる感じなんだよね。

ジ~~~と見ていたら、第1騎士隊長さん、確か、名前は・・・ニジェールさん!が気付いて、〝君が安全に眠れる場所は何処だろうって、話し合ってたんだよ〟って教えてくれた。

安全って・・・寝てる時に、獣とかが襲ってくるとか?

総隊長さんのテントは安全じゃないの?

あっ、一人だから、僕までは守れないって事かな?

・・・これって、小声で話す必要あった?

まっ、いいけどさ。


「リョウ、寝る時、テントに案内する事になったから、眠くなったら、俺に言ってくれ」

「はい、すみません。お願いします」



「失礼します」

「入れ」

「はい、総団長からの返信が届きました。それと、夕食のご用意ができてます。どうされますか?」

「ありがと、思ったより早かったな。食事はここで摂る。ここにいる人数分、運んでくれ」

「はい。1・2・3・・・・8名ですね。すぐに、お持ちします」

「頼んだ」

ボルガ総隊長が、総団長からの返信に目を通してる。

真剣な顔だ~。

隊長と団長なら、団長の方が上かな?

・・・そういえば、入り口って、布がかかってるだけなんだよね。

チャックとかないのかな?

獣も、こんにちはしやすいよね。

「(どうやら増援は、要請しないで済みそうだ。第4騎士隊40名に、魔術師5名と2週間分の食料を背負わせ、こっちに向かわせたと書いてある。もう出発してるようだ。霧の境界線を、しっかり調べてこいと書いてある。まっ、調査と討伐が終われば、2週間もいる必要はないとは思うが)」

「「「「「「(分かりました)」」」」」」


「リョウ。夕食を摂り終わったら、寝る前に、もう少しいろいろと話しを訊きたいのだが・・・」

「はっ、はい、僕も、いろいろとお聴きしたい事があるので、助かります」

適合者って何か、訊かないと。

あの時、訊きそびれちゃったんだよね。

ボルガ総隊長が、僕を抱っこしたいって話しが出て、何処から来たって話になって、何か話がそれて・・・聞き逃したって感じ?

後、ダークウルフについても、詳しく訊きたい。






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