年下クンと始める初恋

鈴屋埜猫

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「茉歩姉?」

 葉一の唇に、自分から口付ける。舌を挿し入れて、優しく吸って。そして、ゆっくりと腰を下ろし始めた。

「茉歩、姉……」
「赤ちゃん、欲しい。葉ちゃんの、赤ちゃ……んはっ」

 葉一の目を見つめて、ゆっくりと彼を飲み込もうとしたのに、最後の最後で彼の方から求められて、下から突き上げられてしまった。これまでより深くまで突かれて、一瞬息ができなくなった。

「そんな、とろけた顔で、煽んないでっ」

 いったいどんな顔だ、と思いながら、激しい突き上げに喘ぐことしかできなくなる。さっきより質量を増した気のする彼が愛おしくて、茉歩はキスを求めた。すると、気付いた葉一が後頭部を支えて舌を絡ませてくる。
 口の端から唾液が溢れていく。繋がったところからも耳を塞ぎたくなるような濡れた音がして、恥ずかしい。でも、その恥ずかしさより、彼が欲しくて抱きつく腕に力をこめた。

「ああ、イクっ……茉歩姉っ」
「あっあっ、出して……っ」

 余裕のなくなった葉一の掠れた声に、茉歩は頷く。噛み付くようなキスと共に、二、三度奥を突かれ、葉一が動きを止める。
 ドクン、ドクンと脈打ちながら放たれた欲望に、茉歩はぶるりと震えた。
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