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「っ、最後まで……します、か?」
我ながら大胆なことをしている。お酒も入っていないのに、彼のキスに酔わされているのか。昨日の行為が蘇り、下腹部が濡れているのが自分でも分かった。
男と女がすることくらい、経験はなくとも知っている。はじめては痛みを伴うらしいことも。
すると、一瞬目を見張った侑李は、困ったように笑う。
「それは……」
「したく、ない? やっぱり、処女は面倒臭い?」
これは雑誌の知識だけど。前に彼には否定されたけど、昨夜の行為で気になったこと。
「したくないわけない」
「んっ……」
噛み付くようなキスをされ、驚きながらも受け入れる。すると、唇を離した侑李に抱きしめられた。
「奈月さんは初めてだから。無理強いしたくなかった」
頬を寄せてくる侑李を何だか可愛く感じて、奈月は彼の頭に手を伸ばしそっと撫でる。驚いた顔で奈月を覗き込んできた彼に、自らキスをした。
「初めては、侑李さんがいい」
好きだから、触れ合いたい。怖くても、いや、怖いからこそ、相手は好きな人でなくてはと思う。
「無理しなくても……」
「最初に痛いのは仕方ないんでしょ? 侑李さんが相手だから、我慢できる、と思う」
最後にちょっと自信がなくなって、語尾が変になる。すると、彼がフッと笑う。
「じゃあ……できるだけ痛くないように、いっぱい奈月さんを愛すから」
「……うん」
コツンと合わさったおでこ。微笑みながらキスをしてくれる侑李が愛しい。だから大丈夫、耐えられる、と奈月は自分を鼓舞した。
覚悟は決めたものの、いざ洗面所に2人で入ると恥ずかしさが込み上げてきた。所在なく視線をさ迷わせていると、様子に気付いた侑李が微笑んだ。
「奈月さん、怖い?」
そっと彼の手が頬を包む。ゆっくりと上を向かされ、優しいブルーの瞳と目が合った。
「大丈夫」
「本当? 無理しなくても……」
頬を撫でる侑李の手が離れそうになり、奈月は自分の手を重ねる。手のひらは痛いから、指先だけを這わせると、彼が少し息を飲んだのが分かった。
「隅々まで、洗ってくれるんでしょう?」
言った後に恥ずかしくなってしまう。すると、微笑んだ侑李がチュと唇を合わせてきた。
「はい。じゃあ……」
「あ、でも……やっぱり、脱ぐのは、自分で……」
服を脱がされるっていうのはやっぱり恥ずかしいし、脱げない訳じゃないから申し訳ない。そう思って言うと、彼は微笑んで分かったと言った。そして、彼は奈月に背を向け自分もシャツを脱ぎ始める。衣擦れの音が洗面所に響くのが何だか卑猥に感じたのは、彼との行為を期待してしまっているからだろうか。
我ながら大胆なことをしている。お酒も入っていないのに、彼のキスに酔わされているのか。昨日の行為が蘇り、下腹部が濡れているのが自分でも分かった。
男と女がすることくらい、経験はなくとも知っている。はじめては痛みを伴うらしいことも。
すると、一瞬目を見張った侑李は、困ったように笑う。
「それは……」
「したく、ない? やっぱり、処女は面倒臭い?」
これは雑誌の知識だけど。前に彼には否定されたけど、昨夜の行為で気になったこと。
「したくないわけない」
「んっ……」
噛み付くようなキスをされ、驚きながらも受け入れる。すると、唇を離した侑李に抱きしめられた。
「奈月さんは初めてだから。無理強いしたくなかった」
頬を寄せてくる侑李を何だか可愛く感じて、奈月は彼の頭に手を伸ばしそっと撫でる。驚いた顔で奈月を覗き込んできた彼に、自らキスをした。
「初めては、侑李さんがいい」
好きだから、触れ合いたい。怖くても、いや、怖いからこそ、相手は好きな人でなくてはと思う。
「無理しなくても……」
「最初に痛いのは仕方ないんでしょ? 侑李さんが相手だから、我慢できる、と思う」
最後にちょっと自信がなくなって、語尾が変になる。すると、彼がフッと笑う。
「じゃあ……できるだけ痛くないように、いっぱい奈月さんを愛すから」
「……うん」
コツンと合わさったおでこ。微笑みながらキスをしてくれる侑李が愛しい。だから大丈夫、耐えられる、と奈月は自分を鼓舞した。
覚悟は決めたものの、いざ洗面所に2人で入ると恥ずかしさが込み上げてきた。所在なく視線をさ迷わせていると、様子に気付いた侑李が微笑んだ。
「奈月さん、怖い?」
そっと彼の手が頬を包む。ゆっくりと上を向かされ、優しいブルーの瞳と目が合った。
「大丈夫」
「本当? 無理しなくても……」
頬を撫でる侑李の手が離れそうになり、奈月は自分の手を重ねる。手のひらは痛いから、指先だけを這わせると、彼が少し息を飲んだのが分かった。
「隅々まで、洗ってくれるんでしょう?」
言った後に恥ずかしくなってしまう。すると、微笑んだ侑李がチュと唇を合わせてきた。
「はい。じゃあ……」
「あ、でも……やっぱり、脱ぐのは、自分で……」
服を脱がされるっていうのはやっぱり恥ずかしいし、脱げない訳じゃないから申し訳ない。そう思って言うと、彼は微笑んで分かったと言った。そして、彼は奈月に背を向け自分もシャツを脱ぎ始める。衣擦れの音が洗面所に響くのが何だか卑猥に感じたのは、彼との行為を期待してしまっているからだろうか。
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