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十一 【★】
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その夜、柚葉に手を引かれ、由奈はまた離れの部屋へと来ていた。屋敷の中は広すぎて、迷子になりそうになるため、柚葉がいてくれるのは心強い。だが、部屋に一人で取り残されると、由奈は急に寂しさを覚えた。
昼間ずっと綾野の部屋で過ごしていたせいだろうか、静寂が身体を刺すようだ。おまけに昨夜同様、布団はやはり一組しかない。由奈は肌寒さに耐えかねて布団に潜り込みながら、今日も暁は来るのだろうかと考えた。すると、身体の奥深くがキュンと疼いた。そこへ、音もなく障子戸が開き、暁が入ってくるのが分かった。
「っ……」
布団の中へと入ってきた暁の腕が由奈を捕まえる。そして彼の腕の中に閉じ込められた由奈は、足の付け根が潤んでいくのを感じて赤面した。
「由奈……」
「っん……」
顎を掴まれ唇を奪われる。何度も角度を変えて啄まれると、由奈の身体から次第に力が抜けていった。そして暁の手が彼女の夜着の中へと入り込む。
持ち上げられるように揉まれる乳房が、暁の手の中でやわやわと形を変える。だが、もう主張を始めている頂には触れず、その回りを掠めていく暁の指に由奈は次第に焦れ始めた。
「触れて欲しいか?」
離れた唇に物足りなさを感じる。自ら身を寄せてきた由奈に、暁は優しく問いかけた。
「はい……」
「どこに触れて欲しい?」
言いながら、暁は由奈の頂の周りをゆっくりと指でなぞる。由奈は焦れったさを感じながら、言葉にすることが恥ずかしく、彼の手にそっと自分の手を添えると頂へと導いた。
「は、あぁ……」
「こんなに硬くして、待っていたのか……?」
囁く暁の声が、熱い吐息と共に由奈の耳朶をくすぐる。そして指先に摘ままれた頂を捏ねられ、堪らず腰を揺らすと、お尻に何か硬いものが当たったのが分かった。
「ぁ……」
「っ、性急だな」
由奈が硬くなったモノの存在に身を固くすると、暁は一瞬息を詰めた。だが、すぐに笑い、彼女のお尻に自身を押し付けてくる。
「由奈が欲しい、と言っているのだ」
暁の熱が由奈に伝染するかのように、身体の奥がまた疼いた。
「だが、まずはこちらを解さねばな」
「ひぁっ……」
身体をまさぐっていた暁の手が、由奈の足を割って潤んでいる秘所に触れた。すると、案の定濡れた音が聞こえて、由奈は思わず両手で顔を覆う。
「待ちかねていたようだな。易々と我の指を受け入れてくれている」
「っ、ぅあ……んんっ」
ゆっくりとナカをかき分けて入ってくる暁の指に、由奈は切ない声で啼いた。そんな彼女の首筋に唇を這わせながら、暁は指を根本まで差し入れる。そして、彼女の蜜を掻き出すように指をくの字に曲げて抽出を繰り返した。
「あっ、まっ……やぁ……っ」
「由奈……もっと啼け」
いつの間にか暁の息も乱れている。そして自分の名前を呼ぶ少し掠れた声に、由奈は身体を仰け反らせて一段と甘ったるい喘声を上げ、果てた。
眠りへと意識が傾く。そんな由奈の髪を優しく撫でる暁の手を感じながら、由奈は彼に聞きたいことがある、と口を開きかけた。だが、それが声となって発せられる前に、彼女の意識はプツリと途絶えていた。
昼間ずっと綾野の部屋で過ごしていたせいだろうか、静寂が身体を刺すようだ。おまけに昨夜同様、布団はやはり一組しかない。由奈は肌寒さに耐えかねて布団に潜り込みながら、今日も暁は来るのだろうかと考えた。すると、身体の奥深くがキュンと疼いた。そこへ、音もなく障子戸が開き、暁が入ってくるのが分かった。
「っ……」
布団の中へと入ってきた暁の腕が由奈を捕まえる。そして彼の腕の中に閉じ込められた由奈は、足の付け根が潤んでいくのを感じて赤面した。
「由奈……」
「っん……」
顎を掴まれ唇を奪われる。何度も角度を変えて啄まれると、由奈の身体から次第に力が抜けていった。そして暁の手が彼女の夜着の中へと入り込む。
持ち上げられるように揉まれる乳房が、暁の手の中でやわやわと形を変える。だが、もう主張を始めている頂には触れず、その回りを掠めていく暁の指に由奈は次第に焦れ始めた。
「触れて欲しいか?」
離れた唇に物足りなさを感じる。自ら身を寄せてきた由奈に、暁は優しく問いかけた。
「はい……」
「どこに触れて欲しい?」
言いながら、暁は由奈の頂の周りをゆっくりと指でなぞる。由奈は焦れったさを感じながら、言葉にすることが恥ずかしく、彼の手にそっと自分の手を添えると頂へと導いた。
「は、あぁ……」
「こんなに硬くして、待っていたのか……?」
囁く暁の声が、熱い吐息と共に由奈の耳朶をくすぐる。そして指先に摘ままれた頂を捏ねられ、堪らず腰を揺らすと、お尻に何か硬いものが当たったのが分かった。
「ぁ……」
「っ、性急だな」
由奈が硬くなったモノの存在に身を固くすると、暁は一瞬息を詰めた。だが、すぐに笑い、彼女のお尻に自身を押し付けてくる。
「由奈が欲しい、と言っているのだ」
暁の熱が由奈に伝染するかのように、身体の奥がまた疼いた。
「だが、まずはこちらを解さねばな」
「ひぁっ……」
身体をまさぐっていた暁の手が、由奈の足を割って潤んでいる秘所に触れた。すると、案の定濡れた音が聞こえて、由奈は思わず両手で顔を覆う。
「待ちかねていたようだな。易々と我の指を受け入れてくれている」
「っ、ぅあ……んんっ」
ゆっくりとナカをかき分けて入ってくる暁の指に、由奈は切ない声で啼いた。そんな彼女の首筋に唇を這わせながら、暁は指を根本まで差し入れる。そして、彼女の蜜を掻き出すように指をくの字に曲げて抽出を繰り返した。
「あっ、まっ……やぁ……っ」
「由奈……もっと啼け」
いつの間にか暁の息も乱れている。そして自分の名前を呼ぶ少し掠れた声に、由奈は身体を仰け反らせて一段と甘ったるい喘声を上げ、果てた。
眠りへと意識が傾く。そんな由奈の髪を優しく撫でる暁の手を感じながら、由奈は彼に聞きたいことがある、と口を開きかけた。だが、それが声となって発せられる前に、彼女の意識はプツリと途絶えていた。
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