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0 手紙の発見
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セント・オルガ修道院の保管庫は、祈りの沈黙が流れる修道院内でも特に静かな場所だった。
修道院の規則によって、修道院内で交わされるすべての書簡は個人で保管することが禁じられており、修道院が一元的に管理する保管庫で保管されることになっていた。それは、修道女たちの間の秘密や個人的な思いが、修道院という共同体の規律を乱さないようにするためであり、同時に、後世のためにその歴史が正確に記録されることを目的としていた。
就任して間もない副院長クレメンティアは、修道院の保管庫の隅に置かれた「廃棄予定文書」と記された古びた木箱に目を留めた。修道院の規則により、一定期間を過ぎ、重要性がないと判断された書簡や記録は処分されることになっている。この箱もその一部で、時を経て不要とされる書簡が集められていた。
箱を開けたクレメンティアは、他の手紙と少し異なる様子でまとめられていた手紙の束を見つけた。箱の中の他の紙片と違い、それはきちんと整理されており、どこか大切に扱われてきたような印象を彼女に与えた。封筒の縁はかすかに擦り切れていたが、まだしっかりと形を保っている。
(どうして……これだけ特別にまとめられているのかしら……?)
クレメンティアはそっと留め具を外し、手紙を取り出した。どの宛先も”ジャネット先生へ”と記されており、学生から来た手紙のようだった。かつて――百年以上前――修道院には貴族向けの学校が併設されており、そこの教師宛てだと彼女は思った。色あせた手紙には優美な筆跡で文字が並び、どこか悲しげな雰囲気も漂っていた。彼女はろうそくの火を手元に寄せて読み始めた。
修道院の規則によって、修道院内で交わされるすべての書簡は個人で保管することが禁じられており、修道院が一元的に管理する保管庫で保管されることになっていた。それは、修道女たちの間の秘密や個人的な思いが、修道院という共同体の規律を乱さないようにするためであり、同時に、後世のためにその歴史が正確に記録されることを目的としていた。
就任して間もない副院長クレメンティアは、修道院の保管庫の隅に置かれた「廃棄予定文書」と記された古びた木箱に目を留めた。修道院の規則により、一定期間を過ぎ、重要性がないと判断された書簡や記録は処分されることになっている。この箱もその一部で、時を経て不要とされる書簡が集められていた。
箱を開けたクレメンティアは、他の手紙と少し異なる様子でまとめられていた手紙の束を見つけた。箱の中の他の紙片と違い、それはきちんと整理されており、どこか大切に扱われてきたような印象を彼女に与えた。封筒の縁はかすかに擦り切れていたが、まだしっかりと形を保っている。
(どうして……これだけ特別にまとめられているのかしら……?)
クレメンティアはそっと留め具を外し、手紙を取り出した。どの宛先も”ジャネット先生へ”と記されており、学生から来た手紙のようだった。かつて――百年以上前――修道院には貴族向けの学校が併設されており、そこの教師宛てだと彼女は思った。色あせた手紙には優美な筆跡で文字が並び、どこか悲しげな雰囲気も漂っていた。彼女はろうそくの火を手元に寄せて読み始めた。
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