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食後、少し休ませてもらってから服を借りて帰って、一時帰宅して優介の所に行った。
ピンポンと鳴らすと、すぐに誰かが出てきた。
「トモー」
と言って抱きついてくるので、それを制して優介の肩に手を置き、優介の目を見ながら言った。
「優介、よく聞いてほしい。」
「うん、なに?」
「私は、まだ大学生だ。だから金もなければ、優介を幸せにさせる力もない。
これからの事を考えれば、お前は親戚の所へ行く方がい…」
それ以上は言えなかった。
優介に顔を叩かれたからだ。
「いやだ!トモと一緒に居るの。ここで、皆と一緒にお父ちゃんを待つの。」
と泣きながら言ってくる。
「康介は…、優介のお父ちゃんは、死んだんだよ」
「バカ!!」
と、思いっきり叩いて、家に入っていった。
優介の言動を見ながら、私は思っていた。
康介が死んだなんて、私もまだ信じられない。
どれぐらいの期間が掛かるかな。
あいつの死を、受け入れる時がくるだろうか…。
弁護士になった同級生が寄ってきた。
康介の葬式等の日取りが決まった、と。
明日は通夜で、明後日が葬式だ。
葬式も、無事に済んだ。
優介は泣きじゃくりながら、私を睨んでくる。
「親戚の所へ行け」と、私が言ったからだ。
今は何を言っても、聞いてはくれないだろうな。
ひろちゃんに愚痴ったお陰で、卒業するまで頑張ろうという気になった。
そうだよな、医師免許持っていても医者になってないヤツもいるからな。
クリーニングに出してた服を、ひろちゃんに返さないと。
連絡先を教えてもらってたので、メールを打つ。
そしたら、2日後の夜ならOKという返事がきた。
ピンポンと鳴らすと、すぐに誰かが出てきた。
「トモー」
と言って抱きついてくるので、それを制して優介の肩に手を置き、優介の目を見ながら言った。
「優介、よく聞いてほしい。」
「うん、なに?」
「私は、まだ大学生だ。だから金もなければ、優介を幸せにさせる力もない。
これからの事を考えれば、お前は親戚の所へ行く方がい…」
それ以上は言えなかった。
優介に顔を叩かれたからだ。
「いやだ!トモと一緒に居るの。ここで、皆と一緒にお父ちゃんを待つの。」
と泣きながら言ってくる。
「康介は…、優介のお父ちゃんは、死んだんだよ」
「バカ!!」
と、思いっきり叩いて、家に入っていった。
優介の言動を見ながら、私は思っていた。
康介が死んだなんて、私もまだ信じられない。
どれぐらいの期間が掛かるかな。
あいつの死を、受け入れる時がくるだろうか…。
弁護士になった同級生が寄ってきた。
康介の葬式等の日取りが決まった、と。
明日は通夜で、明後日が葬式だ。
葬式も、無事に済んだ。
優介は泣きじゃくりながら、私を睨んでくる。
「親戚の所へ行け」と、私が言ったからだ。
今は何を言っても、聞いてはくれないだろうな。
ひろちゃんに愚痴ったお陰で、卒業するまで頑張ろうという気になった。
そうだよな、医師免許持っていても医者になってないヤツもいるからな。
クリーニングに出してた服を、ひろちゃんに返さないと。
連絡先を教えてもらってたので、メールを打つ。
そしたら、2日後の夜ならOKという返事がきた。
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