カレー王子は魔法使い

福山ともゑ

文字の大きさ
上 下
2 / 2

R性描写有ります

しおりを挟む
姫抱っこされてる事に気が付いたのは、食べ終わってからだった。
しかも、俺の脚の付け根に、何かが当たってくる。

何だろうと思い、それに触れた。
そしたら、目の前に・・・
いや、褐色の肌を持った奴が視界に現れた。
しかも、そいつは少し紅潮してるみたいだ。
 「優輝…。それは、止めるんだ。それとも、誘ってるの、か、な…。」

どことなく苦しそうな表情。
こいつの、そんな表情を見るのは初めてだ。
俺は、自分が何をしてるのか分かってなかった。
だから、身体を動かして、そのモノを見ようとしたんだ。

そしたら、俺は、そいつのチンを、思いっきり触っていた。
その場で、俺はフリーズしてしまった。
思考回路もフリーズ・・・。

俺は、固まったまま、そいつに抱きかかえられていた。


次に気が付いた時は、翌日になっていた。
朝早くからピンポンピンポンと煩い。
 「誰ですか?」
 「俺だ。」

何様のつもりですか?
とも言いたかった。
呼び鈴を鳴らして入ってくるほどの繊細さを持ち合わせてるのなら、毎回鳴らせよ。
と思いながら、俺はドアを開けた。
 「一体、なんの・・・」
用事ですか、と続けて言いたかった俺は、ドアを開けた途端、目を見開いた。

ドアの向こうに居た人は、金色の袈裟を纏っては頭にはターバンを巻いている。
手には、何を持ってるのだろうか。
大きな袋を持っている。

 「一体、なに・・・」
俺の声は震えていた。
 「なに、そんな恰好をしてるの?」
 「もちろん、これから優輝の家で暮らす為、自分の持ち物を持って来たんだよ。」
 「暮らす?」
 「そうだよ、マイ・ハニー。これから、よろしく。」
そう言って、ウインクをしてくる。もちろん、そのウインクはキマッテいた。

そう言って、ずけずけと入ってくる。
褐色の肌に金色の袈裟に赤のターバン。
金色が、ピカピカと眩しい。
だが、家に入ると、すぐにターバンだけになる。

まあ、目がチカチカとなるよりは、こっちの方が良いや。
仕方ないな。
でも、ターバンだけになるのは家の中だけなのか。
少しは恥じらいというものがあるんだな。
そう思っていた矢先、声が聞こえてきた。
 「優輝。昨日の続きをするぞ。」
続き?
俺は、首を傾げた。
なにをやってたかな…。

声のする方に行くと、ベッドの方…。
そこで俺は思い出した。
そういえば、昨日はどさくさに紛れて、俺はこいつにエッチされたんだ。
もしかして続きって・・・・・・。
アレだよな、絶対にヤラシイ事をする気なんだな。

俺は、キッチンに向かった。
昨夜のは気持ち良かった。尻は痛かったけどな。
こいつはカレーだけあればご機嫌なんだ。
だから、もっと気持ち良くさせてくれるかも、と期待を込めて、昨日のカレーを温め直していた。
ふいに近くで声がした。
 「まあ、食べてからでもいいか。」

俺は、どきどきしてしまった心を抑えては、違う事を口にしていた。
 「このヘンタイ野郎、服を着んかいっ。」
すると、とんでもない事を言ってきた。
 「誰がヘンタイだ。私は、この姿が好きなんだ。ほら、優輝も一緒に…」
 「嫌だ。誰が、そんなヘンタイな格好をするもんか。」

そいつは、持って来た袋から何かを取り出そうとしているのが見える。
興味はあった。
だから、近くで見たかったんだ。
 「何を持って来たの?」
 「着替えだ。」
 「え・・・」
 「優輝が、煩く着替え着替えって言うからな。」

そう言って、袋から取り出した着替えは。。。


全部が全部、赤色のターバンだった。
俺は、興味を持った自分に腹が立った。
 「おのれはー!ターバンしか持ってないのかよっ。」

俺は拳骨で殴っていた。
 「いっ…いひゃい…ゆうひっ・・いひゃい……」

痛いのは俺も同じだ。
このヘンタイバカ野郎。

でも、グーで殴らなくても…、パーでも良かったんだよな。
俺は、言ってた。
 「殴って…、ごめんな。俺も、痛いの。」

 「優輝は悪くないよ。お茶目な所がある、という事だけだから。」
気にしない、気にしない。
って言ってくれるが、俺は殴った頬に唇を当てた。
その頬を撫でながら、もう1回。
 「ごめんな。」

 「優輝っ。大好き!」
俺は、抱きしめられては唇にキスされていた。
 「んっ…!」

ターバンは、俺達を優しく包み込むように巻き付いていた。

















 ~Fin.~

しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜 ・話の流れが遅い ・作者が話の進行悩み過ぎてる

仕事ができる子は騎乗位も上手い

冲令子
BL
うっかりマッチングしてしまった会社の先輩後輩が、付き合うまでの話です。 後輩×先輩。

俺様ボスと私の恋物語

福山ともゑ
BL
東京で生まれて一度は引っ越した福山友明は、現在は東京に戻り大学医学部の3年生になった。 あと1ヵ月で合気道の段試合を控えてた、あの日。 ベンツに当てられてしまい、もしかして段試合を棄権する羽目になる? そのベンツ野郎は日独のハーフで俺様な院長(ボス)をしている福山博人。 友明は大学では『ボス』と呼ばれてる。 その2人の物語です。  (注:ブログ投稿した小説ですが、編集校正してます)

恋人は副会長

福山ともゑ
BL
ここは、宮田学園付属男子高等学校。 その高校に入学し、軽音部に入部した松井弘毅を始めとした10人の1年生。 何も知らない松井弘毅は、入学を心待ちにしていた。 なにしろ憧れの軽音部。 その軽音部に入部したい、という強い気持ちで受験したのだから。 中学から一緒で、最も仲の良い宮田優も入学しているので楽しさは倍増。 宮田優の双子の兄も、同じ学園の男子校に通っている。 1人は、宮田文雄。 宮田学園付属男子高等学校の副会長をしている、3年生。 ちなみに双子の弟の方である。 そして、もう1人は宮田雅文。理由あって、現在高校1年生。 弘毅とはクラスメイトであり、出席番号は1つ違いの前後。 こちらが双子の兄であり、宮田家の長男である。 そして、その3兄弟の父は、弘毅と宮田雅文の担任であり、軽音部の顧問。 この一家と弘毅を含めた5人がメインの話です。 性描写もそうですが、軽音部としての話もあり…、生徒会としての話もあります。

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

俺は触手の巣でママをしている!〜卵をいっぱい産んじゃうよ!〜

ミクリ21
BL
触手の巣で、触手達の卵を産卵する青年の話。

目が覚めたら囲まれてました

るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。 燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。 そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。 チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。 不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で! 独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

ダメリーマンにダメにされちゃう高校生

タタミ
BL
高校3年生の古賀栄智は、同じシェアハウスに住む会社員・宮城旭に恋している。 ギャンブル好きで特定の恋人を作らないダメ男の旭に、栄智は実らない想いを募らせていくが── ダメリーマンにダメにされる男子高校生の話。

処理中です...