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Ignorance is bliss.
6-19
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◯鍵の掛かった部屋◯ Sight : 三影
期待外れな『人間観察』を終えた帰り道で、偶然出会った通行人。
何処にでもいそうなただの通行人なのに、私はその通行人が何故かすごく気になった。
観察したいと思った、けど観察を始めたら今週は先輩に会えなくなる。
どうするか悩んだ結果、私は通行人を観察することにした。
先輩との時間を諦めるのはとても惜しかったけど、その分次に先輩と会う日を楽しむために、この観察はいつも以上に目を光らせて行おう。
そう決めて始めた『人間観察』は、すでに五日が経っていた。
通行人――もとい観察対象は、一軒家に一人で住んでいた。家の中にある靴や服などの日用品やベットなどの家具を見た感じでも、それは間違いない。
普通一軒家で住む人は、連れ合いや子供などの家族で住むイメージなのだけれど、一人で住む人もいるんだとちょっと驚きの事実である。
一軒家で一人暮らしなんて、贅沢なような、寂しいような。
私だったらしたいとは思わない。誰かと一緒に暮らすとしても、マンションやアパートで十分だ。
その誰かを思い浮かべて、思わず顔が熱くなる。
……むしろ、狭い方がいいかも。
そんな考えが浮かんだところで、ぶんぶんと頭を振って雑念を払う。
顔の方は、まだちょっと熱い。
観察対象の家の中はほとんど探索し終えたけど、まだ入れていない部屋が一つだけあった。
その部屋はしっかりと施錠されており、専用の鍵がないと入れない。他の部屋はそんなことないのに、その部屋だけが専用の鍵が必要になっている。
……怪しい。
鍵を掛けるということは、大事なものを保管しているか、他人には見せたくないものがあるということだ。
それが何なのかを確かめてみたくて、その部屋の鍵を家中隈なく探してみたけれど、それらしきものは全然見つからず、中からダメなら外からと家の外に出てみたけれど、鍵の掛かった部屋は二階にあって、しかもご丁寧にカーテンまで掛かっていたために、部屋の中に足を踏み入れることも叶わず、中を見ることも叶わなかった。
こうなると、あの部屋がますます怪しく見えてきて、中に何があるのかますます気になってくる。
何としてもあの部屋の中を見てみたい。何があるのかを確かめたい。
だけど鍵は見つからないし、外から見ることもできない。扉を壊すなんてのは以ての外。
……もうあとは、観察対象自らが鍵を開けてくれるのを待つしか部屋の中に入る方法はない。
しかし、そうしてもらうには少しだけ問題があった。
それは、観察対象が私の存在に気付いているかもしれないということだ。
観察対象を見ていて、たまにドキリとすることがある。なぜなら、観察対象が急にこちらを見てくることがあるからだ。
その中で目が合った瞬間もあった。けれど流石に、私の姿までは見えないようである。
ホッとした気持ちもありながら、少し残念な気持ちもある。でも、見つかったら危ない状況だから、やっぱりホッとした気持ちの方が大きいかもしれない。
それにしても、これだけ警戒されるのはなかなかないことだ。
相手は私が見えていないのに、私の視線には何処か気付いている様子。
まるで、空乃先輩みたい。
観察途中に、そう思ってしまう程だ。
だけど、空乃先輩みたいに視線を感じて私を見つけたり、私がいるという確信は持てていない様である。
もしも空乃先輩だったら、私はとっくに見つけられているだろう。あの人の視線の敏感さは、とにかく並外れているから。
前に空乃先輩を『人間観察』しようとしたことがあったけど、観察を始める前に気付かれてしまい失敗に終わってしまった。
あの人は先輩やユウノちゃんと違って、他の人と同じように私が見えていなかったのに、向けた視線だけを頼りにして私を見つけてきた。
――そこにいるのは、だぁれかな?
私の目の前まで歩いてきて、そう口にした空乃先輩。
あの時は嬉しさや驚きよりも、怖いという気持ちでいっぱいだった。
あれはもう勘が鋭いとかいうレベルじゃない。まさに異常と言うべきだ。(人のことは言えないけど)
でも私は諦めない。一度の失敗だけで、空乃先輩の『人間観察』を諦めてたまるか。
いつか絶対再チャレンジをしてみせる。
――話を戻そう。今はいない人のことより、目の前の観察対象のことである。
警戒されたままでは、相手の本当の姿は見れない。それに鍵の掛かった部屋も開けてくれないだろう。
本当の姿を見れないままでは、『人間観察』は終われない。他人には見せないような裏の顔を見ることこそが、私の『人間観察』の醍醐味だから。
その醍醐味を味わうために、あの部屋の中に入れてもらうために、相手の警戒を解かないといけない。
……どうしよう。
うーん、と悩んで思いついた案が、相手を見ないで観察することだ。
視線に敏感なら、視線を飛ばさないようにすればいい。
その方法は直に相手を見るのではなく、窓や鏡に映った相手を見ること。こうすれば、いくら視線に敏感な人でも気付きにくいはず。
あとは念の為に、気配が悟られないよう距離も少し置くことにした。
そうして思いついた案を実行に移して、五日目の今に至る。
私の考えた案は見事に上手くいき、観察対象の警戒心は初めと比べてかなり弱まっていた。
私の方を急に見ることもなくなったし、何より生活風景を見てもリラックスしているのが判る。
今はリビングにあるソファに座り、テレビを付けてニュースを見ている観察対象。
やっているニュースは、××××という女性が二週間前から行方不明になっているというもので、警察は範囲を広げて××××を捜索しているが手掛かりすら掴めておらず、××××の両親はすごく心配しているという内容だ。
それからアナウンサー達が「心配ですねぇ」「早く見つかって欲しいですね」とか話して、次のニュースへと話を変えていった。
また『神残し』の犠牲者なのかなぁ。
行方不明という言葉を聞いて、私はすぐにその単語を思い出す。
『神残し』
行方不明となった者が大量の血だけを残して消えるという怪事件。
今まで確認されただけでも七人もの人間がその事件に巻き込まれており、未だ誰一人見つかったという話は聞こえてこない。
もしも今回の行方不明者も『神残し』の犠牲者なら、何処かに大量の血だけが残された現場が見つかることだろう。そうなったら、『神残し』の八人目の犠牲者が出たということだ。
まったく、物騒な世の中である。
犯人さんには早く捕まって欲しい限りだ。
……でも、できれば捕まる前に犯人さんと出会ってみたい。犯人さんに出会えることができれば、今までにないぐらい楽しい『人間観察』を味わえるはずだから。
あーあ、目の前の観察対象が犯人さんだったらいいのに。
そう心の中で呟きながら、正直ちょっと期待している。
だって目の前にいる観察対象からは、こっち側の匂いがぷんぷんするのだ。
この人には何かあると、確信を持てる。
その何かが、あの鍵の掛かった部屋にあるに違いない。
ピッ、と観察対象はリモコンでテレビを消すと、徐にソファから立ち上がり、何処かへ向かって歩き出す。
何処に行くのかと距離を開けて付いていくと、私はあることに気付いて驚いた。
観察対象の右手に、いつの間にか見知らぬ鍵が握られているのだ。
一体いつ何処から取り出したのか、まったく分からなかった。
ソファに座る前も座っている時も持っていなかったし、近くのテーブルとかにも置いてもなかったのに。
……むむむ、見逃してしまった。
人間観察をしているのに見逃すなんてことがあるなんて、口惜しい限りだ。
いつもと違う観察の仕方をしているから、しょうがないのかもしれないけど。
それでもやっぱり、口惜しい。
そんなことより、観察対象が握っている鍵のことである。
あの鍵は多分、私が入りたくてまらない鍵の掛かった部屋の鍵だ。それ以外に考えられない。
――予想通り、観察対象があの部屋の前で立ち止まり、持っている鍵を鍵穴に差し込んで回した。
カチャリ。
という解錠の音が鳴る。
やっとあの部屋に入ることができるんだと、心臓がドキドキと高鳴ってきた。
中には何があるんだろう、何がいるんだろう。
気になって気になって気になって、仕方ない。
ドアが開いて、その部屋の中には――
「――ぇ!?」
期待外れな『人間観察』を終えた帰り道で、偶然出会った通行人。
何処にでもいそうなただの通行人なのに、私はその通行人が何故かすごく気になった。
観察したいと思った、けど観察を始めたら今週は先輩に会えなくなる。
どうするか悩んだ結果、私は通行人を観察することにした。
先輩との時間を諦めるのはとても惜しかったけど、その分次に先輩と会う日を楽しむために、この観察はいつも以上に目を光らせて行おう。
そう決めて始めた『人間観察』は、すでに五日が経っていた。
通行人――もとい観察対象は、一軒家に一人で住んでいた。家の中にある靴や服などの日用品やベットなどの家具を見た感じでも、それは間違いない。
普通一軒家で住む人は、連れ合いや子供などの家族で住むイメージなのだけれど、一人で住む人もいるんだとちょっと驚きの事実である。
一軒家で一人暮らしなんて、贅沢なような、寂しいような。
私だったらしたいとは思わない。誰かと一緒に暮らすとしても、マンションやアパートで十分だ。
その誰かを思い浮かべて、思わず顔が熱くなる。
……むしろ、狭い方がいいかも。
そんな考えが浮かんだところで、ぶんぶんと頭を振って雑念を払う。
顔の方は、まだちょっと熱い。
観察対象の家の中はほとんど探索し終えたけど、まだ入れていない部屋が一つだけあった。
その部屋はしっかりと施錠されており、専用の鍵がないと入れない。他の部屋はそんなことないのに、その部屋だけが専用の鍵が必要になっている。
……怪しい。
鍵を掛けるということは、大事なものを保管しているか、他人には見せたくないものがあるということだ。
それが何なのかを確かめてみたくて、その部屋の鍵を家中隈なく探してみたけれど、それらしきものは全然見つからず、中からダメなら外からと家の外に出てみたけれど、鍵の掛かった部屋は二階にあって、しかもご丁寧にカーテンまで掛かっていたために、部屋の中に足を踏み入れることも叶わず、中を見ることも叶わなかった。
こうなると、あの部屋がますます怪しく見えてきて、中に何があるのかますます気になってくる。
何としてもあの部屋の中を見てみたい。何があるのかを確かめたい。
だけど鍵は見つからないし、外から見ることもできない。扉を壊すなんてのは以ての外。
……もうあとは、観察対象自らが鍵を開けてくれるのを待つしか部屋の中に入る方法はない。
しかし、そうしてもらうには少しだけ問題があった。
それは、観察対象が私の存在に気付いているかもしれないということだ。
観察対象を見ていて、たまにドキリとすることがある。なぜなら、観察対象が急にこちらを見てくることがあるからだ。
その中で目が合った瞬間もあった。けれど流石に、私の姿までは見えないようである。
ホッとした気持ちもありながら、少し残念な気持ちもある。でも、見つかったら危ない状況だから、やっぱりホッとした気持ちの方が大きいかもしれない。
それにしても、これだけ警戒されるのはなかなかないことだ。
相手は私が見えていないのに、私の視線には何処か気付いている様子。
まるで、空乃先輩みたい。
観察途中に、そう思ってしまう程だ。
だけど、空乃先輩みたいに視線を感じて私を見つけたり、私がいるという確信は持てていない様である。
もしも空乃先輩だったら、私はとっくに見つけられているだろう。あの人の視線の敏感さは、とにかく並外れているから。
前に空乃先輩を『人間観察』しようとしたことがあったけど、観察を始める前に気付かれてしまい失敗に終わってしまった。
あの人は先輩やユウノちゃんと違って、他の人と同じように私が見えていなかったのに、向けた視線だけを頼りにして私を見つけてきた。
――そこにいるのは、だぁれかな?
私の目の前まで歩いてきて、そう口にした空乃先輩。
あの時は嬉しさや驚きよりも、怖いという気持ちでいっぱいだった。
あれはもう勘が鋭いとかいうレベルじゃない。まさに異常と言うべきだ。(人のことは言えないけど)
でも私は諦めない。一度の失敗だけで、空乃先輩の『人間観察』を諦めてたまるか。
いつか絶対再チャレンジをしてみせる。
――話を戻そう。今はいない人のことより、目の前の観察対象のことである。
警戒されたままでは、相手の本当の姿は見れない。それに鍵の掛かった部屋も開けてくれないだろう。
本当の姿を見れないままでは、『人間観察』は終われない。他人には見せないような裏の顔を見ることこそが、私の『人間観察』の醍醐味だから。
その醍醐味を味わうために、あの部屋の中に入れてもらうために、相手の警戒を解かないといけない。
……どうしよう。
うーん、と悩んで思いついた案が、相手を見ないで観察することだ。
視線に敏感なら、視線を飛ばさないようにすればいい。
その方法は直に相手を見るのではなく、窓や鏡に映った相手を見ること。こうすれば、いくら視線に敏感な人でも気付きにくいはず。
あとは念の為に、気配が悟られないよう距離も少し置くことにした。
そうして思いついた案を実行に移して、五日目の今に至る。
私の考えた案は見事に上手くいき、観察対象の警戒心は初めと比べてかなり弱まっていた。
私の方を急に見ることもなくなったし、何より生活風景を見てもリラックスしているのが判る。
今はリビングにあるソファに座り、テレビを付けてニュースを見ている観察対象。
やっているニュースは、××××という女性が二週間前から行方不明になっているというもので、警察は範囲を広げて××××を捜索しているが手掛かりすら掴めておらず、××××の両親はすごく心配しているという内容だ。
それからアナウンサー達が「心配ですねぇ」「早く見つかって欲しいですね」とか話して、次のニュースへと話を変えていった。
また『神残し』の犠牲者なのかなぁ。
行方不明という言葉を聞いて、私はすぐにその単語を思い出す。
『神残し』
行方不明となった者が大量の血だけを残して消えるという怪事件。
今まで確認されただけでも七人もの人間がその事件に巻き込まれており、未だ誰一人見つかったという話は聞こえてこない。
もしも今回の行方不明者も『神残し』の犠牲者なら、何処かに大量の血だけが残された現場が見つかることだろう。そうなったら、『神残し』の八人目の犠牲者が出たということだ。
まったく、物騒な世の中である。
犯人さんには早く捕まって欲しい限りだ。
……でも、できれば捕まる前に犯人さんと出会ってみたい。犯人さんに出会えることができれば、今までにないぐらい楽しい『人間観察』を味わえるはずだから。
あーあ、目の前の観察対象が犯人さんだったらいいのに。
そう心の中で呟きながら、正直ちょっと期待している。
だって目の前にいる観察対象からは、こっち側の匂いがぷんぷんするのだ。
この人には何かあると、確信を持てる。
その何かが、あの鍵の掛かった部屋にあるに違いない。
ピッ、と観察対象はリモコンでテレビを消すと、徐にソファから立ち上がり、何処かへ向かって歩き出す。
何処に行くのかと距離を開けて付いていくと、私はあることに気付いて驚いた。
観察対象の右手に、いつの間にか見知らぬ鍵が握られているのだ。
一体いつ何処から取り出したのか、まったく分からなかった。
ソファに座る前も座っている時も持っていなかったし、近くのテーブルとかにも置いてもなかったのに。
……むむむ、見逃してしまった。
人間観察をしているのに見逃すなんてことがあるなんて、口惜しい限りだ。
いつもと違う観察の仕方をしているから、しょうがないのかもしれないけど。
それでもやっぱり、口惜しい。
そんなことより、観察対象が握っている鍵のことである。
あの鍵は多分、私が入りたくてまらない鍵の掛かった部屋の鍵だ。それ以外に考えられない。
――予想通り、観察対象があの部屋の前で立ち止まり、持っている鍵を鍵穴に差し込んで回した。
カチャリ。
という解錠の音が鳴る。
やっとあの部屋に入ることができるんだと、心臓がドキドキと高鳴ってきた。
中には何があるんだろう、何がいるんだろう。
気になって気になって気になって、仕方ない。
ドアが開いて、その部屋の中には――
「――ぇ!?」
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