××男と異常女共

シイタ

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ゴミ女の深夜バイト

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 初めてのお仕事を成功させて数日が経ち、私はもう五回も無事にお仕事を終わらせていた。特に問題もなく、特に失敗もなく、特に気になることもなく。
 ゴミをゴミ箱に入れて持っていくだけのお仕事は正直簡単すぎて、これだけであれだけのお金を本当にもらっていていいのかと疑問に思ってきてしまう。
 だけど、こちらに不満は全くない、むしろ感謝を言いたいぐらいだ。そして、今日もお仕事を頼まれた私は指定された場所に向かって行った。
 
 指定された場所に着くと、今回のお仕事の場所は高速道路の真下にある空き地だった。真上にある高速道路を支えるための大きい支柱が間隔的に立てられていて、それ以外には何もない場所に車が行き交う音が聞こえてくる。
 そんな騒音しかない何もない空間で、私はゴミ箱の中に入っていた懐中電灯を使い周りを照らしながら目的のものを探していた。すると、ポツンと場違いのように置かれた何かを私は見つけた。

 近づいて見てみると、その何かは私の目的である死体ゴミだった。死体ゴミはうつ伏せで倒れており、地面には乾ききっていない血が溜まっている。私は懐中電灯を地面に置いて、早速いつも通りに黄色い雨がっぱと軍手を着用してお仕事を始めた。
 ゴミを持ち上げると、お腹のところからポタポタと血が落ちる。私はこの時に、雨がっぱを着てお仕事をする理由をやっと理解した。こんな時に、私の服が汚れないようにするためだったのだ。
 私はなるほどと思いながら、手に持つゴミをゴミ箱に無造作に入れる。ゴミから少し血が飛び散って私に飛んできたが、雨がっぱを着ているおかげで私の服が汚れることはなかった。

 あとは運ぶだけ。
 私は被っていたフードを取ると狭まっていた視界が開けて、視界の端に何かがあるのが分かった。
 意識的にそちらを見て、私は改める。それはではなくだった。
 その誰かは、地面で光っている懐中電灯では光が届かず顔がよく見えない。いったい誰であろう? と思いながら首を傾げて私は問うた。

「どちら様?」

「…………あー、ヘルプで来たんだけど。聞いてないか?」

 私は首を振って「聞いてない」と示す。
 今日のお仕事にヘルプが来るなんて、来たメールに一言も書いていなかった。
 すると、顔の見えない相手がチッと舌打ちした音が聞こえてくる。

「……まぁ、一応ヘルプに来たから仕事の内容を教えてもらってもオーケー?」

「ゴミを運ぶお仕事」

「……は?」

「ゴミを運ぶお仕事」

 なんとなく相手が分かっていないようだったので、もう一度言っておく。相手もそれで理解したのか「そうか」と言ってきた。

「なんか手伝うことは?」

「ない」

 私は首を振って答える。
 もうゴミはゴミ箱に入れたし、あとは指定の位置まで持っていくだけだ。手伝ってもらうようなことは何もない。

「………………じゃあ、帰るわ」

 少し長い沈黙があった後、顔の見えない相手は帰って行った。

 ……誰だったんだろう?

 私はこのことをメールで知らせた方がいいのかと思案したが、悪いことは何もしてないんだから別にいいかと結論づける。
 着ていた雨がっぱと軍手をゴミ箱に入れて、私は指定の位置へゴミ箱を運び出した。
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